2017年9月21日~22日に行われた「第42期囲碁名人戦七番勝負第三局」が高松市の喜代美山荘花樹海で開催されました。今回は、その前日に行われた前夜祭の様子を中心にレポートします。
こんにちは。
高松市長とはマブダチのガーハラダです。
と・・・ いつか言えるように偉くなりたいものです。
今回は、高松市にある喜代美山荘花樹海さんに来ております。
行かれた事のある人はお分かりだと思いますが、死ぬほど眺望が綺麗です。
実はこの花樹海さんで囲碁界の頂点を決める「第42期囲碁名人戦七番勝負」の第三局が行われているのです。
日本棋院香川県本部さんから、公認(多分?)専属ボランティアカメラマンという中途半端な肩書をいただき、なし崩し的に若手メンバー隊に入れられているガーハラダとしては、当然のようにパシリ要員として招集されております。
という事で、どんな場所にも「ハオ!」と右手を上げるだけで立ち入る事が出来る最強アイテムを手に入れましたので、パシリついでに、せっかくなのでガチでレポートしたいと思います。
対局前日から緊張感漂う試合会場
若手メンバー隊に入れられてしまっているガーハラダですが、実は囲碁についてはヒカルの碁を読んだ程度の知識しか持ち合わせていません。
という事で、実は囲碁二段というちょっと自慢できる棋力のあるガーイシダにレポートの助っ人をお願いしました。
武者震いとまではいきませんが、確かに明日からこの場所で頂点を極める真剣勝負が行われると思うと変な緊張感が漂ってきます。
囲碁の名人戦といってもピンと来ないかもしれませんが、プロ野球で言うなら日本シリーズ、サッカーなら天皇杯決勝のような大一番ですからね。この場所に入れるという事だけで、囲碁好きの人達から蹴っ飛ばされそうな名誉のある事なのかもしれません。
対局開始の際には特別に撮影許可をいただいていますので、カメラの位置や光の当たり具合などをチェックして、ついでに座布団の匂いを嗅いだころ、そろそろブロ棋士が会場入りするとの事でロビーに向かいました。
急き立てられて向かったロビーはすでに歓迎ムード満点です。
そろそろプロ棋士の皆さんが来られる頃かな・・・
「おはようございまーす!」
プロ棋士到着と思ったら、前夜祭司会の岡田さやさんでした。
ガーイシダはさっそく別嬪さんをつかまえて打ち合わせに入るし・・・
ガーイシダにだけいい思いをさせるわけにはいきませんので、私も有らぬ限りの穴の下を伸ばしたのであります。
おかげで慌てて駆け付けたものだから、あまり良い写真が撮れんかったし!
今回対局する、高尾紳路名人と井山裕太六冠が到着されました。
その後、しばし休憩の後、さっそく対局会場の検分、そしてメディアの取材に入りました。
フリーパスを持っているとは言え、私は単なるカメラマン。
当然、マスコミ各社に割って入ってインタビューをするわけにもいかずただ聞いていただけなのですが、実は高尾名人は高松へは下見に来られていて、その際はうどんを10杯ほど食べられたそう。
マスコミの人達は大阪や東京から来た人ばかりなので、うどんのくだりは完全にスルー。
私はひとりで「うどんネタ、ひろったれよ!」と、喉元までツッコミが出かかったのですが、当たり前ですが、明日からの意気込みみたいな話に流れて行きました。
高尾名人には、密かに「そのうどんネタはきっと報われる時があるから・・・」と、親指を立てて念を送ったのでした。
終始、なごやかなムードだった前夜祭
そして、香川県知事、高松市長、坂出市長などの来賓、そしてたくさんの囲碁ファンを集めての前夜祭が始まりました。
盛大な拍手に見守られながら、両棋士の入場。
お決まりの来賓あいさつの後、両棋士を囲んでの鏡開きです。
でも、マジレスすると、石田さんはじめ、日本棋院香川県本部の皆さんは、この日のために何度も協議を重ね、慣れない準備に東奔西走されました。
関係者の皆さんにとっては、この瞬間、苦労が報われた思いじゃないでしょうか。
本当にお疲れ様でした。
乾杯の後は、両棋士からのご挨拶です。
やはり、先ほどのインタビュー同様、対局の意気込みなどを交えながらのスピーチだったのですが、私にはある思いというか、願いがありました。
そう・・・
「実は高松には下見に参りまして」
「うどんがとても美味しくて、気が付けば10杯も食べてしまいました」
キターーーッ!!
ざまぁ見ろ東京もん!(笑)
会場内が一気に盛り上がり、その後、良い流れからの交流会が始まりました。
両棋士や、この日の為に集まったプロ棋士たちも各テーブルを回られファンとの交流に励んでおられました。
老若男女、みなさんとっても良い笑顔ですよね~!
その後、対局を控えた両棋士は退場。
アトラクションとして、自由参加で1手ずつ順番に打っていく「連碁」が始まりました。
連碁の進行は、吉田美香八段と坂井秀至八段が盛り上げてくださいました。
特に、関西人の吉田美香八段は、しゃべりがめっちゃ楽しくて、会場は常に大爆笑!
半ば強引に張九段も引きずりこんでの盛り上げっぷりです。
さすが、関西の女性は強い!(笑)
囲碁はまったく分からない私ですが、この吉田プロの明るさには一発でファンになってしまいました!
以上、前夜祭の様子はこんな感じですが、本当に内容の濃い、楽しい雰囲気に、ご参加いただいた皆さんも十分楽しまれたのではないでしょうか?
明日からはまさに真剣勝負となりますが、両棋士もリラックスして対局に臨めると思います。
少し、お疲れだとは思いますが・・・
ちなみに・・・
ダチョウ倶楽部かっ!
役得、役得(笑)
(追記)対局は井山裕太六冠の勝利!
対局や報道陣の様子などを後編として記事にしようと思いましたが、マニアックすぎて囲碁好きには物足りない、囲碁を知らない人にはなんのこっちゃという記事になりそうですので、対局の結果だけ追記します。
翌日から2日間に渡って繰り広げられた真剣勝負ですが、挑戦者の井山裕太六冠が、高尾紳路名人に241手で黒番中押し勝ちし、対戦成績を2勝1敗としました。
両日とも対局冒頭の数分間だけ撮影が許可されたのですが、立ち合いの市長さんや議員さんまでも青ざめた顔でカチンコチンになるほどの緊張感でした。
何気に貼りつけていますが、実は限られた報道陣しか撮れないカットで、日本棋院香川県本部さんや会場の花樹海さんにも納品させていただいたほどの貴重な画像です(笑)
取材協力:日本棋院香川県本部
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