むかーし、むかし。
あるところに、おじいさんとヤマネコさんとおっさんがおったそうな。
ん?
なんかむかつくので・・・
という事で、つい先日40代最後の誕生日を迎えたガーハラダです。
せめて、おっちゃんと呼んでいただきたいものです。
今日は、そんなおっちゃんど真ん中なアラフィフが一番縁のなさそうな場所に来ております。
東かがわ市のとらまる公園内にある、とらまるパペットランドさん。
場違いな事は百も承知なのですが、世知辛い世の中を生き抜くうちに、すっかり腹黒くなってしまった大人たちにピュアな心を取り戻してもらおうと、今回はガチ取材にやってまいりました。
この記事を読み終える頃にはあなたも純白ピュアピュアになっている事うけあいなので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
人形劇で浮世の垢をこそぎ落とす!
今回の取材をこころよく受けていただいたのが、とらまるパペットランドの指定管理者である一般社団法人パペットナビゲートの代表理事、貴志さん。
貴志さんは、一般財団法人とらまる人形劇研究所に附属していた人形劇学校パペットアークの第1期生であり、以後、とらまる劇団員として数々の公演をこなしてきたエキスパートです。きっとパペット愛も相当なもんだと思います。
さっそく向かったのは、とらまるパペットランドの一角にある「人形劇場とらまる座」。
こちらでは、土日はほとんど何かしら人形劇が公演されているそうです。
館内に入ると、歴代の公演で使われた人形たちの一部が飾られています。
この人形たちを見るだけでも浮世のしがらみを忘れてしまいそうです。
ちびっ子たちは、ついでにトイレを済ませておきましょう。
本日公演されるのは、岡山県倉敷市を拠点に活動されている「とらまる人形劇団」です。
なぜ倉敷なのかは紆余曲折あったようですが、元々は貴志さんと同じパペットアークの卒業生たちの手で運営されているそうです。
とらまる人形劇団の劇団員のみなさん。
公演の後にお話をお聞きしたので、そのインタビューとシンクロさせながら人形劇の様子を見てみましょう。
※上演中は一般撮影不可です。今回は特別に許可をいただきました。
昔あるところに、あわてもんの婿どんと、しっかりもんのお嫁さんが仲良く暮らしておったそうな。
ある日、婿どんはお嫁さんの実家に届け物をすることになった。
そこでごちそうになった団子がめっぽうおいしくてびっくり! 婿どんは家に帰ってお嫁さんに作ってもらおうと慌てて帰るが、いざ家についてみると、あれっ・・・なんだっけ?あの、まるくて、あまくて、うまいもの・・・?
メインの演目なのであらすじは割愛しますが、簡単に言うと、村の子供たちのヒーローである「だいだらぼっち」が、悪い山賊に脅された村を救うという、これまた民話では王道のストーリーです。
ほんと、皆さんのピュアな心がそのまま子供たちにも伝わって、だからこそ子供たちは人形劇に夢中になる。
そういった子供たちの姿を目の当たりにして、その大人たちもピュアになっていく・・・
なんだか、のっけから癒されまくりでした。
セリフ無用のショート劇場
次に案内されたのは、「とらまる人形劇ミュージアム」。
こちらでは、「みる、ふれる、あそぶ、つくる、えんじる」などの体験を通して、人形劇の楽しさを実感してもらう手作りであたたかみのある参加体験型博物館です。
こちらで小公演が開かれる時間との事で、急ぎ足で会場に向かいました。
会場はお客さんでいっぱい。ほどなく公演が始まりました。
演目は「ピカリウム」。
音楽が流れるだけで、まったくセリフがありません。
ちょっとシュールな感じです。
音楽に合わせてパペットがいろんな動きをするわけですが、それがなんとなくストーリーっぽく流れていくのですから不思議です。
そのうち、ちびっ子が人形を捕まえようとしたり・・・
なんとなく、NHKの歌のお兄さんのようなキャラが親しみを感じさせるのかもしれませんね。
セリフが無いから、かえって想像力をかき立てられます。
という事で、演目が終わった後に歌のお兄さんにインタビューしてみました。
歌のお兄さんじゃなくて、ノンスタイルの井上でした。(失礼!)
人形だらけのカオスな空間がヤバい!
とらまる人形劇ミュージアムの2階に上がると、そこには何とも不思議な空間が広がっていました。
360度人形だらけ・・・
これが意外と楽しかったので、読者のみなさんにも体験していただきましょう。
出題者はこちらの方々。
一番怖い人達を選んでみました。
・・・・・・。
勝手にさまよってしまいましたが、ミュージアムには他にもたくさんの体験型スペースが設けられています。
マリオネットの操作を体験できるスペースや、
人形劇の演目を当てるクイズや、
親子で人形を作ってみよう!なんてコーナーも。
みんな熱心に思い思いの人形を作っていました。
また、面白いなぁと思ったものがこちらのスペース。
テレビのスタジオのようなアトラクションです。
カメラの前で人形を操作すると・・・
テレビに映ります。
ちなみに放送はされませんので、あしからず。
貴志さんの人形劇に対する思いとは?
日本の伝統芸能や各国の人形たちも展示されていました。
こちらはベトナムの人形劇。
水上で行う風変わりなもので、とらまるパペットランドでも以前公演されたそうですが、水の量がハンパなくて、通常の劇場では重量が耐えられないからと、屋外に特設ステージを設けたそうです。
そして、最後に歴代のとらまる劇団が携わってきた人形劇の数々を展示したスペース。
歴史の重みを感じます。
人形を手に取り、熱い思いを語ってくれた貴志さん。
先ほどのとらまる人形劇団の皆さんも、井上似の人形劇のお兄さんも、そしてそこかしこですれ違うスタッフの皆さんも、そう言えばみなさん自然な良い笑顔なんですよね。
人形劇に対する向き合い方はそれぞれ違っても、根本的には貴志さんが語ってくれた「万物にたいするやさしい気持ち」がみなさんの中にしっかりと根付いているんだなぁと。
だからこそ、子供たちは素直に楽しみ、その親御さんたちも何か感じるものがあるのでしょう、そんな我が子を見る目が本当に優しいと感じました。
もっとも、これは親子連れじゃなくても十分感じる事なんですけどね。ぜひ、いろんな世代の人たちが童心に帰って楽しんでいただきたい施設です。
あまり長くなってもいけませんので、もうひとつの施設ミニチュア児童館はさっと紹介しますね。
とらまるパペットランドは人形劇に「やさしさ」を吹き込んだ、まさに現代の楽園のような癒しを感じる場所でした。
施設名 | とらまるパペットランド |
所在地 | 香川県東かがわ市西村1155 とらまる公園内 |
電話番号 | 0879-25-0055 |
営業時間 | ・とらまる人形ミュージアム 10:00~17:00(入館受付16:00まで) ・ミニチュア児童館 9:00~17:00 ・人形劇場とらまる座 上演により異なる |
休館日 | 月曜日・年末年始 月曜祝日の場合は、翌日休館 その他不定休あり。 |
駐車場 | あり |
入場料や人形劇のスケジュール等はホームページでご確認ください。