
三大都市圏は空き家率の上昇が控えめ?
分析によると、三大都市圏(南関東・近畿・東海)では放置空き家率の上昇が全国平均と比べてかなり小さいことがわかりました。特に南関東は+0.59ポイントと最も低く、近畿、東海が続きます。

これは、三大都市圏に人口が流れ続けているため、住宅の需要が比較的高い状態を保っているからだと考えられますね。一方、四国は+6.49ポイントと最も上昇が大きく、元々空き家が多い地域でさらに悪化が進んでいる状況です。
県庁所在地への人口集中も影響大!
さらに驚くことに、47都道府県のうち42県(約89%)で、県庁所在地の放置空き家率の上昇が、その都道府県全体の上昇を下回っていることが判明しました。

これは、都道府県内でも、県庁所在地や経済的な中心都市に人口や経済活動が集まる傾向があるため、それ以外の市区町村で空き家問題が深刻化していることを示しています。特に四国や中国地方でこの傾向が顕著に見られます。
奈良市や津市など、一部の県庁所在地では上昇が全体を上回るケースもありましたが、これは「県内に自分より大きな経済圏が存在する」といった、より大きな経済圏の影響を受けているためと考えられます。
なお、香川県内の市町ごとの数値は以下のとおり。(小豆島2町、直島町、琴平町はデータなし)
ちなみに、四国四県の県庁所在地比較だと、上昇率では高知市(2.82)に続いて高松市は2番目に低い数値となっていますが、2023年放置空き家率では最大値となっています。(2023年放置空き家率:高松市9.00%、徳島市8.66%、松山市7.95%、高知市7.65%)

二重の引力が地方の空き家問題を加速
今回の分析で、「三大都市圏への人口集中」と「県庁所在地への集積」という二つの強力な引力が同時に働くことで、その双方から取り残された地域では、放置空き家率の上昇が加速している構造が浮かび上がってきました。特に四国・中国地方の地方都市は、三大都市圏からも遠く、県内でも周辺部に位置するため、「二重の不利」を抱えていると言えるでしょう。
国や自治体、民間企業は、この「二重の引力構造」を踏まえ、地域の実情に合わせたきめ細やかな対策を進める必要があると提言されています。例えば、人口流入が見込める地域では空き家の利活用を、そうでない地域では「活用」よりも「除却と集約」を主軸にした支援が有効なんだそうです。
全国空き家対策コンソーシアムでは、これらの分析結果をもとに、地域類型に応じた「自治体向け空き家対策の手引き」の活用支援を進めていくとのことです。
「全国放置空き家率増減MAP」はこちらから利用できますので、ぜひご自身の目で確認してみてください。
