
「また何かネタがあったらぜひ教えてくださいね」
取材に行くと、最後によくこんなお願いをします。すると、結構な確率で返ってくる言葉があります。
「いやぁ、そんなに発信することってないんですよね…」
また別の場面では、会社やお店でSNSを担当されている方から、こんな相談を受けることもあります。
「会社からもっと投稿するよう言われるんですけど、そんな毎日ネタなんてないんです」
情報発信を頑張ろうと思っている会社ほど、実は同じ壁にぶつかっています。何か発信しなければいけない。でも何を出せばいいのか分からない。毎日の業務に追われる中で、投稿ネタを探そうとしても何も思い浮かばない。そんな状態になってしまう。
ただ、ガーカガワを9年間運営した経験から「発信することがない会社」というものには、ほとんど出会ったことがありません。むしろ「ネタがない」と感じている会社ほど、実際には発信できる材料をたくさん持っていることの方が多いように思います。
なぜそうなるのか。
その理由のひとつは、多くの人が「情報発信=告知」だと思っているからです。
情報発信は「お知らせ」だけではない

新商品のお知らせ。キャンペーンの案内。イベント開催のお知らせ。求人募集のお知らせ…。
もちろんそれらは大切ですし、企業やお店にとって必要な情報です。ただ、それだけで発信を続けようとすると、どうしても苦しくなります。
毎週新商品が出るわけではありません。毎月イベントを開催する会社ばかりでもありません。発信するものがない。何を投稿すればいいのか分からない。そうやって手が止まってしまう。
でも、本当に大切なのは告知だけなのでしょうか?
これまでたくさんの企業や店舗を取材してきた中で、「お客さんや世間の人たちにどう思ってもらいたいですか?」と聞くことがあります。すると、かなり高い確率で返ってくる言葉があります。
「親しみを持ってほしい」
商品を買ってもらうにしても、サービスを利用してもらうにしても、求人に応募してもらうにしても、「なんとなく感じがいい」「ここは信頼できそう」「応援したい」と思ってもらえることは、とても大きな力になります。
これは多くの経営者や担当者の方が感覚的によく理解されています。
だったら情報発信も、その「親しみを持ってもらうこと」に振り切ってもいいのではないでしょうか。
人は「人間味」に親しみを感じる

では、人は何に親しみを感じるのか。
ガーカガワを続けてきた9年間、記事の反応やSNSでの反響を見続ける中で、ひとつ強く感じていることがあります。
それは、人間味が見えるところに、人は親しみを感じるということです。
企業理念や商品の特徴はもちろん大切です。でも、それだけではなかなか距離は縮まりません。
「あ、この会社なんか好きだな」
そう思ってもらえるのは、案外もっと違う部分だったりします。
例えば、その会社で働く人たちの空気感。日々の仕事の裏側。スタッフ同士のやり取り。お客さんとのちょっとした出来事。地域との関わり。そういった部分に、人は親近感を持ったりします。

少し考えてみてください。
仕事が終わって家に帰った時、家族に「今日こんなことがあってさ」と話すことはないでしょうか。
お客さんとのやり取りで嬉しかったこと。予想外のトラブルが起きて大変だったこと。社内で思わず笑いが起きた出来事。忙しすぎてみんながぐったりしていた日。逆に、大きな仕事を終えて達成感に包まれた日。
職場には毎日、小さな出来事が積み重なっています。
でも毎日その中にいると、それを「発信ネタ」として認識しなくなってしまいます。
「こんなの当たり前だから」
「誰も興味ないでしょう」
そう思ってしまう。
ただ、外から見ている人にとっては、そういう日常こそが面白かったりします。
例えば飲食店なら、仕込みの様子や厨房の裏側。工務店なら現場での工夫。製造業なら職人のこだわり。会社なら社内の空気や働く人の姿。地域活動をされているなら、その取り組みの背景。
公式な告知だけでは見えてこない部分に、人柄や会社の温度感が出ます。
そして、その積み重ねが「親しみ」につながっていくのだと思います。
「シリーズ化」は情報発信を続けるためのコツ

もうひとつ、情報発信を続ける上でおすすめしたいことがあります。
それは「シリーズ化」です。
発信が続く会社を見ると、案外ここが上手だったりします。
スタッフのお昼ご飯紹介でもいい。仕事道具紹介でもいい。現場の裏側でもいい。新人スタッフの成長記録でもいい。地域で見つけたちょっとした発見でもいい。最初にテーマを決めてしまう。すると不思議なもので、日常の見え方が変わってきます。
「あ、これ今度書けそうだな」
「これ面白いかもしれない」
そうやって普段なら通り過ぎていたものに、自然と目が向くようになる。
逆に毎回ゼロから考えようとすると、どんな会社でも続きません。
情報発信が続くかどうかは、センスより仕組みです。そして、親しみを育てる発信というのは、決して特別なことをする必要はありません。
むしろ、いつもの日常を少し違う角度から見てみること。そこにヒントが隠れていることが多いように思います。
「ネタがない」は、実は伸びしろかもしれない

もし今、「発信したいけどネタがない」と感じているなら、一度社内でこんな話をしてみてください。
「今日、誰かに話したくなったことは何か」
案外そこに、次の発信の種が転がっているかもしれません。そして、「うちの場合は何を発信したらいいんだろう」と迷った時は、誰かと一緒に考えてみるのもひとつです。
ガーカガワでも、会社やお店の情報発信について、一緒に考えさせていただくことがあります。
連載企画でも、シリーズ企画でも、日常を少し面白く見せる切り口でもいい。情報発信は、頑張ってネタをひねり出すものではなく、自分たちの魅力に気付いていく作業なのかもしれません。
「発信することがない」。
そう思っていた会社ほど、実はネタの宝庫だったりします。
そして、情報発信でもうひとつ大切なのが、「どう届けるか」です。
会社やお店の魅力が見えてきたら、次はそれを必要な人へ届けていく。自社のSNSやホームページに加えて、外部メディアをうまく活用するのもひとつの方法です。
ガーカガワでも、連載企画や特集企画などを通して、会社やお店の「親しみ」が伝わる広報のお手伝いをしています。
気になる方はお気軽にご相談ください。
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