
高松空港株式会社は6月29日、代表取締役社長の交代に伴う記者会見を開き、新社長に平瀬豪宏(ひらせ・たけひろ)氏が就任したと発表しました。7年間にわたり社長を務めた小幡氏は退任し、三菱地所へ復帰します。
コロナ禍を乗り越えた7年間 小幡前社長「香川県の皆さんに感謝」

退任する小幡前社長は、2019年6月の就任以降を振り返り、「コロナ禍で飛行機がほとんど飛ばない厳しい時期もあったが、その後は利用者数も順調に回復した。7年間、香川県の皆さんには本当にお世話になった」と感謝を述べました。
特に印象に残っている出来事として、コロナ禍で国内線・国際線ともに大幅減便となり空港駐車場が閑散としていた時期を挙げる一方、2022年11月のソウル線再開や、2024年のスターラックス航空(台中線)や新たな韓国路線の就航など、「新しい航空会社の飛行機が高松空港に飛んできたことは大きな喜びだった」と語りました。
新社長「安全・安心がすべての土台」

新社長に就任した平瀬氏は、まず「安全・安心はすべてに優先される空港運営の大前提」と強調。そのうえで、高松空港が目指す3つの姿を示しました。
・瀬戸内の魅力と価値を世界へつなぐ空港
・四国の人と産業を支える空港
・地域とともに成長する空港
平瀬氏は「高松空港は単なる移動拠点ではなく、瀬戸内の旅の玄関口として地域の魅力を世界へ届けたい」と話し、観光だけでなく、ビジネスやMICE、教育、文化交流など幅広い交流を支える空港を目指す考えを示しました。
旅客数は過去最多の225万人

会見では、高松空港の2025年度旅客数が約225万人となり、開港以来最多を更新したことも報告されました。
背景には、瀬戸内国際芸術祭やあなぶきアリーナ香川の開業などによる観光需要の高まりに加え、国際線利用者数も過去最高となったことがあると説明しました。
一方で、滑走路維持管理費や人件費の上昇などにより、空港運営は依然として赤字が続いていることも明らかに。「特効薬はないが、収益向上とコスト削減の両面で一つひとつ積み重ねていきたい」と黒字化への意欲を語りました。
現在進められている国際線ターミナルの増改修工事については、今秋から順次供用を開始し、来春には機能拡張が完了する予定です。
平瀬氏は「受け入れ能力が広がることで、さらなる国際線誘致を目指したい」とし、具体的な路線名は明言しなかったものの、東南アジアを含めた新たな就航にも期待を示しました。
まだ知られていない瀬戸内の魅力を世界へ

4月から高松空港の顧問として香川に赴任していた平瀬氏は、高松について「海も山も近く、食べ物もお酒もおいしい。本当にいいところ」と第一印象を語ります。
「瀬戸内エリアのポテンシャルはまだまだ高い。地域と連携しながら、その魅力を国内外へ発信していきたい」と意気込みを述べました。
一方、小幡前社長は平瀬新社長へ「国際線ターミナル増改修をしっかり完成させ、新たな航空会社の誘致にも取り組んでほしい」とエールを送り、「高松・瀬戸内にはまだ知られていない魅力がある。その発信をぜひ続けてほしい」と期待を寄せました。
※小幡前社長(写真左)と、新社長に就任した平瀬氏(写真右)
