
高松から高速道路を使って車とフェリーで約2時間。しまなみ海道の隣り、3つの橋で繋がる愛媛県上島町「ゆめしま海道」へ日帰りで行って来ました。
※各スポットの詳しい情報や体験内容は、四国ツーリズム創造機構の記事で紹介しています。旅の参考にこちらもぜひご覧ください。
⇒ 【四国を巡る・人に出会う:第2弾】風を感じて、島を巡る。愛媛県・ゆめしま海道(ツーリズム四国)
実は私が「ゆめしま海道」を知ったのはごく最近のこと。
ある観光系の撮影で、四国のまだあまり知られていない場所をリサーチしている中で偶然見つけたのです。しまなみ海道の隣りに弓削島や岩城島などの島々があるのは知っていたけど、それらを繋ぐ3つの橋があるのは知りませんでした。しかも不思議なことにしまなみ海道とは橋で繋がっていない。
島の人たちからすると、当然しまなみ海道と橋で繋がった方が便利だと思うのですが、旅をする立場からの勝手な意見だと、逆にしまなみ海道と繋がっていないのが実にいい。もちろんその分気軽には行けないんだけど、橋で繋がっていないことで一気に穴場感が出ます。昨今は「観光客で混雑していないこと」もひとつの観光資源なのです。

という事でやってきたのは、しまなみ海道の生口島。高松からは高速道路を車で走り、尾道経由で約2時間ほどです。
ここからゆめしま海道の岩城島までフェリーで渡ります。
てか、フェリーが可愛すぎる! まるで渡し舟のようです。

乗船時間はわずか5分。島の人たちは車の中で過ごす人が多いようですが、せっかくなのでデッキに出てみました。
たった5分なのに、ここでフェリーに乗る事で一気に島旅感が出ます。


香川の瀬戸内海も多島美が素晴らしいのですが、ここはさらにぎゅっと詰まった感じ。このあたりの島々は柑橘類が有名という刷り込みがあるからか、まるで潮風に混じってレモンの香りがしてくるよう。すーっと爽やかに頬にあたる潮風は心地よかったです。

実はいろんな過ごし方ができる「ゆめしま海道」。日帰りでたっぷり巡ってみた。

フェリーで岩城島に着き、さらに岩城橋を渡って向かったのはお隣の生名島。ここでは燻製づくり体験をします。
ここ「燻製釜工房てっ燻ちゃん」では、島のおじいちゃんという表現がぴったりの濱田さんが、こだわりの燻製を楽しく教えてくれます。

基本的に食材は持ち込みなので、定番のベーコンやチーズ、ソーセージなどをあらかじめ準備。

やっぱり香川県民はうどんでしょう! と、ややネタ的に用意したのですが、さすがの濱田さんも「うどんはやったことないなぁ~」と笑われました。
ちなみに濱田さんのおすすめはやっぱりチーズ。海外から体験に来る人はいろんな食材を持ってくるそうですが、バナナは失敗したのでおすすめしないとのこと(笑)


そしてプロパンガスのボンベから自作したというスモーカーに入れて燻していきます。スモークチップは島の桜の木。温燻なので、出来上がるまで2~3時間ぐらいかかるそうです。うどんがどうなるのか楽しみ!(笑)

出来上がるまで時間があるので島巡りへと出かけましょう。
生名島から生名橋、弓削大橋を渡って弓削島へ。ゆめしま海道の各橋は通行料無料なのも嬉しい。ちなみに今回のフェリーは車を乗せても往復2,440円(4~5m)と意外とお金はかからない。もう少し近ければ月イチぐらいで通いたくなります。

ちょこっと日帰りで行くなら車が便利なのですが、じっくり島時間を満喫したいならレンタサイクルや電動キックボードのレンタルもあります。
いつも車で移動していると、どこか遠くへ出かけても車の中だと日常の延長なんですよね。だから最近はあえてバスツアーなどにも参加しているのですが、こういった「車以外の」移動手段が現地にあるなら積極的に使いたいですよね。



弓削島をぐるりと回ったのですが、とにかく海が綺麗! 海岸から眺めても、ところどころにある砂浜に降りても美しいのひと言です。
いやもう、体に溜まった健康に悪そうなものがすべて浄化されいくような感覚。ほんと、心地よい。



個人的には、こういう島の鎮守様のような小さな神社も好きです。瀬戸内のどの島に行ってもこんなお社があって、旅情を感じませんか?


瀬戸内の島というと観光地化された島以外なにもないイメージですが、コンビニやカフェなども点在しているのでまったく不便は感じない。私たちもカフェスタンドに立ち寄ったりと休憩しながら巡りましたが、一日のんびり過ごすのに格好の場所でした。


そろそろ燻製ができそうなので「燻製釜工房てっ燻ちゃん」に戻りましょう。
さてさてその出来栄えは…

うどんも見た目はいい感じ。

せっかくなのでお庭をお借りして出来上がった燻製をいただきました。
そのお味の方ですが…

ベーコンやソーセージはさらに深みが増し、チーズはとても香りがいい。特に濱田さんお手製のゆずのお塩が振りかけられたチーズがたまらない!
でも個人的にはゆで玉子が一番かな。次はゆずのお塩で食べてみたい。

ちなみに気になるうどんですが…
やめといた方がいいと思います(泣)

濱田さんとの止まらない愉快な会話に後ろ髪を引かれながら、次に向かったのは弓削島の「宗兵衛窯」。ここでは土ひねりの体験ができます。


一般的な陶芸は、あの映画ゴーストの名シーンのような電動ろくろでびゃーっみたいなイメージなのですが、こちらはろくろは使うけど手動のもので、手でゆっくり成形していきます。だから土ひねり。

陶芸家の古川さんが丁寧に教えてくれたあと、実際にやってみます。古川さんがやっているのを見ると簡単そうに見えるのですが、これがなかなか…。


でも見よう見まねでもなんとかなるもので、少しずつ形が出来上がっていきました。

土を触ってモノを作るっていいですよね。古川さんのユーモアを交えながらの落ち着いた話し方もすごく心地よくて、器を作りながら心が整うというか、楽しいながらも静謐な時間が愛おしく感じられました。

初めてにしてはなかなかの出来栄えのようで、古川さんにも合格点をいただきました。

こうして、ゆめしま海道の一日はあっという間に過ぎ、帰りに岩城島の景観を楽しみながら、最後にお土産を買いに立ち寄りました。



リモーネ・プラザ(岩城観光センター)。

店内には岩城島特産の柑橘やその加工品、地元農家の野菜など、島ならではのお土産が並びます。



おすすめは一番人気のレモンケーキとのことで、ほかの柑橘系の焼き菓子とともに何個か買って帰りました。

家に帰って食べてみたのですが、思ったほどレモンが主張してなくて、上品な大人の甘さ。おそらくほとんどの人が美味しいと感じる焼き菓子なので、お土産に最適だと思います。もう少し買っておけばよかった…

帰りのフェリーを待ちながら海を眺めていると、「今日はよく遊んだなぁ」という心地よい疲れがありました。
高松からたった約2時間。
距離だけで考えれば決して遠くないのに、フェリーに乗って海を渡るだけで、日常とは少し違う時間が流れ始めます。
橋を渡り、潮風を感じ、美味しいものを食べて、人と話して、土を触る。特別なことをしたというより、その一つひとつが積み重なって、気付けば心まで軽くなっていました。
また季節が変わった頃に、ふらっと訪れてみたいと思いました。今度は取材じゃなく個人的に(笑)

おいまい。
モデル = 武田優衣 / Instagram @yuuuxx6
