
以前紹介した、三朝温泉に泊まって大山・蒜山・倉吉を巡る25,000円~のバスツアーの告知記事がめっちゃ読まれたので、本当にお得なのか実際に参加して確かめてきました。自家用車で行く場合との費用比較に加え、バスツアーならではのメリット・デメリットも含めて、その魅力を検証します。
以前、ガーカガワで紹介した「三朝温泉に約17時間滞在!避暑地の爽やか大山・蒜山高原と山陰まんぷく海鮮食べ放題 1泊2日バスツアー」の告知記事。
三朝温泉に泊まり、夕食は海鮮バイキング。朝食・昼食も付いて、大山や蒜山高原、倉吉まで巡って25,000円~という内容に、「これはお得かも!」と紹介したところ、なんと3日間で3万PVを超えるアクセスがありました。
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アホみたいに物価が上がって行く中、やっぱり「25,000円」という数字には反応してしまいますよね(笑)
とはいえ、あくまでもプレスリリースレベルの紹介記事だったので、書いた本人は参加していません。
いくら内容を見て「お得かも!」なんて書いても、実際に行ってみなければ分からないこともあります。そこで今回は、前回の記事で紹介したこのツアーに、うちのマダムと二人で実際に参加してきました。
果たして、1人25,000円という旅行代金は本当にお得なのか? そして、実際にバスツアーに参加してみてどうだったのか。
今回は、観光スポットや食事、温泉などを紹介しながら、「自分で車を運転して行く旅行」と「おまかせのバスツアー」の違いも含めて、リアルに検証してみたいと思います。
1泊2日で、高原、温泉、海鮮、町歩きまで楽しめるおまかせツアー

あらためて今回のバスツアーの内容を簡単に説明すると、高松・宇多津・児島から出発し、蒜山高原、大山を巡って三朝温泉に宿泊。夕食は海鮮バイキングを楽しみ、翌日は倉吉の町並みを散策して、関金、蒜山を経由して帰ってくる1泊2日のツアー。高原、温泉、海鮮、町歩きまで楽しめる、なかなか盛りだくさんの内容です。
各地でツアー参加者の皆さんをピックアップしつつ、瀬戸大橋を渡り、一路岡山県の蒜山(ひるぜん)高原へ。いつも車を運転している身からすると、バスに揺られてボーッと過ごすこの時間が意外と楽しい。車窓からの眺めもじっくり見れるので「こんなところにあんなものがあるんや…」なんて、運転していたら気づかないことも多々。

ヒルゼン高原センター
途中、居眠りもしながら過ごしつつ、お昼を少しまわった頃、最初の目的地であるヒルゼン高原センターに到着しました。ここは、遊園地などもある、ちょっと大きなドライブインといった感じです。

レストランに向かう途中、ふと見るとオオサンショウウオが鎮座していました。

ここでの昼食はツアー料金に含まれていないので、それぞれが自由に昼食をとることになります。名物はジンギスカンなのですが、気分的にちょっと軽いものにしたかったので、蒜山蕎麦と昼間っからビール。車だとこれができない(笑)
うどんにビールってあまり馴染まないような気がしますが、お蕎麦はアルコール類と意外と合うんですよね。きのこやとろろ芋などが入った、素朴で美味しいお蕎麦でした。

隣りの卓のファミリーが、各々注文した品とは別にジンギスカン1人前をシェアしているのを見て「その手があったか!」と少し後悔しましたが、うちのマダムが頼んだ蒜山焼きそばも美味しそうでした。ちなみにこちらの蒜山焼きそばはホルモンではなく、地鶏が入っています。

お菓子や乳製品などのお土産も豊富なので、食事が終わったら買い物しながら過ごしてもいいですね。
我々はふたたびオオサンショウウオを眺めて過ごしました。てか、でかっ!

大山寺
ヒルゼン高原センターを出発し、バスは蒜山大山スカイラインを進みます。
去年の北海道ツアーの取材の際にお世話になった添乗員さんが今回も同行されたので、「なんだか昨年行った美瑛みたいですね」なんて話していたのですが、誇張でもなんでもなく、このルートは本当に緑が綺麗です。

そして大山寺に到着。

大山の中腹にある大山寺は、1300年以上の歴史を持つ山岳信仰の聖地。その門前には石畳の参道が続き、カフェやショップ、宿などが並ぶ「大山寺参道」が広がっています。
今回は時間の許す範囲で参道を歩いてみました。個人的には、今回のツアーで「ここ、めっちゃ良いやん!」となった場所のひとつです。



50分ほど設けられた滞在時間をフルに使えば大山寺のお参りも十分できたのですが、我々は参道の途中にあったあるものが気になったので門前から失礼して参拝。またいつかじっくりお参りさせていただきます。

そして、そのあるものとは、こちらの「権現だんご」です。

1本の串に刺さっているのではなく、団子それぞれに串が刺さっているのがかわいい。その昔、参拝者が大山寺の3つの権現様にお供えして願いを込めたことになぞらえ、3つの団子をひとつにしているそうです。

他にもこの参道には、焼き立てパンや大山とその周辺地域の魅力が詰まった特産品を取り扱う、モンベルが手がける山の駅「大山参道市場」もあります。山小屋風の建物がおしゃれ!

付近にはモンベルの直営店もありました。

さらに、大山自然歴史館や大山ナショナルパークセンター、大神山神社など行きたかったスポットがたっぷり。この日は雲がかかって大山の山も見れなかったので、またいつかたっぷり巡ってみたいと思います。
三朝温泉
大山からはそのまま北上し、いったん日本海に出ます。
香川からだと蒜山・大山が目的地の人も多いと思うので、まずこのルートを通ることはないんじゃないかと思います。かく言う私も、米子市から鳥取市にかけての日本海沿いを通るのは人生初です。
島影ひとつない日本海と、ところどころ見られる風力発電の巨大な風車が旅情を誘います。初めて通る道はことさら神経を使ってしまうものですが、今回はバスにゆられているだけなので楽ちん!

そして1時間少々で、この日の宿がある鳥取県三朝温泉に到着しました。
ただ、ここでちょっとお得なツアーならではの不便さがありました。
それは、宿泊先の三朝ロイヤルホテルが三朝温泉の温泉街から3kmほど離れているということ。ツアー料金に追加オプションを支払えば温泉街にあるホテルの宿泊も可能なのですが、今回は25,000円ツアーの検証も兼ねているのでここは甘んじて受け入れます。
調べてみると、夕方ぐらいまでは路線バスも走っているし、タクシーを使っても知れているので、温泉街にも行ってみたい方は自力でなんとかしましょう(笑)
今回は追加オプションを選ばれたお客さんがいらしたので、ご厚意でそのままバスに同乗させていただきました。三朝温泉街です。


鳥取県三朝町にある三朝(みささ)温泉は、850年以上の歴史を持つ山陰を代表する温泉地。高濃度のラドンを含む「世界屈指のラジウム温泉」として知られています。三徳川沿いに旅館や温泉施設が並び、昔ながらの湯治場の雰囲気が残る温泉街も魅力。河原露天風呂や足湯、飲泉場など、温泉街をぶらぶら歩きながら楽しめます。
今回のツアーでは、この三朝温泉に約17時間滞在。慌ただしく観光地を巡るだけでなく、温泉街でゆっくり過ごせるのも、このツアーのポイントです。
温泉街の中心にある三朝橋からは、三朝温泉の名物「河原風呂」が見えます。

こちらは混浴で、誰でも自由に入ることができるそうですが、見ての通り丸見えですからね。さすがにここに入るツワモノはいないのかもしれません。
なかなか良い湯加減でしたが…

こちらが温泉街のメインストリートなのかな? 温泉本通り沿いにはスナックや懐かしの射的場など、昭和感満載の懐かしい通りです。
ちょっと射的にもチャレンジしてみたのですが、これがなかなか難しくて、ちょっと熱くなってしまいました(笑)


少し歩くと、通り沿いに「薬師の湯」という、風情のある足湯もあります。
先客がいたのでひと声かけて撮影。この昭和レトロな感じが逆に新鮮なのか、結構若い観光客も歩いていました。



ホテルまで帰る路線バスの最終が18:05(三朝温泉観光商工センター前)発だったのであまりゆっくりできなかったのですが、散策するだけなら小一時間もあれば十分だと思います。夕食までの時間、ホテルの温泉でのんびり過ごすのもいいですが、せっかくなのでぜひ温泉街も散策してみてください。
三朝ロイヤルホテル

そして今回宿泊するのがこちら、三朝ロイヤルホテルです。
建物自体かなり古く、ちょっとレトロなのですが、客室は7.5畳の和室と幅92cmのシモンズ製マットレスを使用したベッドが2台付いた、わりと広い和洋室。


浴衣や洗面道具、ドライヤーなどの基本的なアメニティーも揃っているので、着替えだけ持ってくれば大丈夫です。

夕食は和洋折衷、60品目以上の三朝のうまいもんが楽しめる「ロイヤルビュッフェ」。海の幸、山の幸がたっぷり並んでいてこれは迷う!


天ぷらはシェフがその場で揚げてくれるので、あつあつホクホクが堪能できます。


香川のホテルでは讃岐うどんが定番ですが、こちらは「出雲そば」。お昼も蒜山蕎麦を食べたのに、またつい手が出てしまうんですよね。
うどん王国の香川ではお蕎麦は絶滅危惧種なので、県外に出るとやっぱりお蕎麦が食べたくなります。

こちらの「ロイヤルビュッフェ」では、テーブルで海鮮焼きやセイロ蒸し、釜飯が楽しめるのもポイント。リーズナブルなホテルなので、正直言うと特別高価な食材を使っているわけじゃないのですが、それなりの食材でも工夫次第でこんなに美味しくいただけるのかと感心します。


こんなに美味しいと、別料金だけど生ビールはぜひ飲みたい! しっかり90分間、たらふくいただきました!


食事の後は少し部屋で寛いで、人が少なくなった頃合いを見計らって大浴場でゆったり温まりました。
他のお客さんもいる事ですし温泉の写真は撮りませんでしたが、広い浴場と虫の声が聞こえる露天風呂が最高でした。泉質もやわらかくて、すぐに体の芯まで温まります。逆に体がほてって寝付けないほどだったので、むしろ冬場の方がおすすめかもしれません。
ということで充実の1日目はこれでおしまい。皆さんおやすみなさい。

2日目は倉吉の町並み散策と女子受けしそうなランチ。そしてお土産屋にも立ち寄って帰路へ
そしてシモンズ製のマットレスで寝心地抜群な夜を過ごして朝を迎えました。
窓から外を覗くと、こんもりと草木が生い茂った里山の風景を見下ろすことができます。雨が多いせいか、香川より緑が濃い気がします。

朝食もビュッフェスタイル。和食派も洋食派も十分満足できるラインナップで、ちょこちょこ土地のものが置いてあったりと、朝食もたっぷり美味しくいただきました。



何気に嬉しかったのが、紅茶・珈琲を部屋に持って帰ることができる事。出発がチェックアウト時間ギリギリの9:55だったので、部屋でゆっくりホットコーヒーを飲みながら過ごさせていただきました。うちのマダムは朝風呂。

ちょっと気になって調べてみたら、ここ三朝ロイヤルホテルの1泊2食付きの同プランが2名で25,000円でした。今どきこの値段はなかなかの格安だと思うのですが、個人旅行だと逆に安かろう悪かろうを心配して予約しないかもしれません。
その点、旅行会社のバスツアーだと、こういった安くて満足度の高いホテルを見つけるのが上手いのでハズレがない。こういう隠れたメリットもありますよね。
倉吉の古い町並み散策

そして今回一番驚いたのが倉吉の古い町並みです。
三朝温泉から車でわずか10数分の距離なのですが、個人旅行だったら、もしかしたら立ち寄らなかったかも。いえ、倉吉という町があるのは知ってましたよ。でも、これまで観光地としてはまったくのノーチェックでした。
その倉吉の古い町並みですが、蔵の建ち並ぶ一角や、

古い商家やお寺が並ぶ一角、


さらに大正レトロを思わせるようなモダンな建物など、まるで倉敷の美観地区をコンパクトに詰め込んだようなイメージ。

さらにそんな建物をうまく利用した雑貨屋さんやカフェ、酒屋、お土産物屋さんなどのおしゃれなお店が点在しているのもナイス。


平日という事もあってかほとんど観光客も見かけないので、混雑する事もなくゆったり散策することができました。
ちなみに八百屋さんで新甘泉(しんかんせん)という鳥取産の梨が安く買えました。ここも、またじっくり立ち寄りたいと思いました。

2日目のランチはツアー代に含まれていて、ここ倉吉の町並みの一角にある「打吹天女」さんでいただきました。ツアー参加者の皆さんもこのランチには「かわいい!」と大絶賛です。


特に冷しゃぶのような豚葱塩レモン和えが、作り方教えてほしいぐらい美味しかった!

関金と蒜山でお土産購入。そして帰路へ

倉吉の古い町並みを出発しお土産店などに立ち寄りながら帰路に着きます。
まずは、倉吉市関金町にある「スウィートランドTAKARA」へ。こちらは「大風呂敷」や「焼かにせんべい」などの山陰の銘菓を製造する宝製菓の工場が併設された直売所です。
せっかくなのでお土産にお菓子を少々購入し、人気の梨ソフトクリームをいただきました。ソフトクリームというよりシャーベットに近い食感で、さっぱりして美味しかったです。

実はここから数km離れた場所に旧国鉄倉吉線の跡地が何か所かあって、すごく写真映えしそうなんですよね。
こんな時、個人旅行なら車でちょこっと立ち寄ろうとなるのですが、団体行動なのでそれができないのがちょっと残念。倉吉の古い町並みとともに、また行ってみたいリストに入れておきます。
そしてトイレ休憩と買い物も兼ねて蒜山にある「道の駅 風の家」に立ち寄って帰路に着きました。

【結論】25,000円は本当にお得だった?
さて、今回の旅で気になるのが「結局、25,000円ってお得なの?」というところ。
そこで、まず自家用車で2人で行く場合をざっくり計算してみました。
高速道路代が10,170円、全行程約500km走行するとしてガソリン代が5,000円(1リットル180円、燃費18km/Lで計算)。
そして意外と忘れがちなのが車の償却費です。車はタダではありませんからね。今回は200万円の車を10万km乗ると仮定して、1kmあたり20円。500km走れば10,000円ですね。(各々でご自身の車の場合の償却費を計算してみてください)
さらに、1泊2食付きの宿泊代を2人で25,000円、2日目の昼食を2人で4,000円とすると…
合計で約54,170円。
一方、バスツアーなら2人で50,000円なので、差額は4,170円。正直、「バスツアーだから圧倒的に安い!」というほどではありませんが、物価高で切り詰めた生活を強いられていることを考えると、約4,000円の節約は決して小さくない。
さらに、自分で運転しなくていいし、あれこれ旅程を考える必要もない。もちろん車だと途中お酒も飲めません(笑)。
そして何より、今回の旅で感じたのは「自分ではノーチェックだった場所に連れて行ってもらえる」ことの面白さでした。実際、倉吉の町並みや大山寺は、私なら自家用車の旅ではたぶん選んでいなかった場所。ところが行ってみると、今回のお気に入りになりました。
「安いからお得」というより、手間をかけずに新しい場所と出会える。それもバスツアーの大きな魅力なのかもしれませんね。
団体行動の不自由さ、わずらわしさはあるかもしれませんが、それを差し引いても楽ちんなのがいい。皆さんもたまにはバスツアーを選んでみてもいいかもしれませんよ。

おしまい。
取材協力 = トラベルビジョン
