そんな熱い心を持った有志が立ち上がり、うどん店で使える商品券「うどん券」の販売を開始するという噂を聞き、うどん脳くんと一緒に取材してきました。
あ~~っ、うどんが食いてぇ~!
コロナ禍の不要不急の外出自粛が叫ばれる中、多くの香川県民は1時間に一度はこのような衝動に耐えている事とお察しします。
でも、本当に大変なのは、これまで真摯にさぬきうどんを提供し続けてくれたお店の人たち。
自粛ムードや感染拡大を防止する観点からお客さんが激減、もうすでに廃業されるというお店の噂もちらほらと聞かれるようになりました。
そんな座して死を待つ状況をなんとかしたいと、有志が「讃岐うどんを絶対守る会」を結成、契約したうどん店で使える商品券「うどん券」を販売するという事で、さっそくお話をお聞きしてきました。
と言いつつ、とりあえずうどんが食べたい!
という事で、高松市郷東町の名店「ひさ枝」さんにやってきました。
こんなご時世なので、お店を開け続ける事に不安と罪悪感を感じながらだそうですが、それでも香川県の文化であるさぬきうどんを作り続ける有難いお店です。
マブダチの(と勝手に思ってる)うどん脳くんからお誘いを受けお店に伺うと、さっそくツルツル言いながら出迎えてくれました。
いやぁ、わざわざ出迎えに来なくてもいいよ~ かわいいやっちゃ♡
ん?
ああ… お店に入る前にちゃんと消毒しろって事ね。これ大事です!
お店の入り口には消毒液が置かれているので、ご来店の際は必ずお使いください。
ただね、入り口で消毒したとしても店内が混雑してたらちょっと怖いよね…
だから、まずは軽く店内を覗いてみました。
ていうか、ガラガラやん!
ひさ枝さんって超人気店でしょう? お昼を外した午前11時とは言え、平時では有り得ない光景です。コロナ禍の影響がここまですさまじいとは…
幸か不幸か、これならそれほど3密は意識しなくても良さそうなので、ほんと、3週間ぶり位のうどんをいただく事にしました。
ちなみに、ひさ枝さんではテイクアウト商品もありますので、ご家族が多い方などは、どなたか代表で購入されてお家で食べてもいいですね。
セルフスタイルのカウンターに並ぶだけでもう涙が出そう…
かま玉くださーい!
やっぱ、天ぷらはちくわっしょ♪
で、おいくらですか~?
って、店番してんのかいっ!
ほんなら、ついでにうどんが出来たらもってきてツル(笑)
いや、かわいいんやけど(笑)
やっぱ、うどんはいい!
かま玉サイコーーッ!!
もう、このまぜこぜて食べるのがね! ええわけよ。
うんま~~っ!
ほんと、生きててよかった。取材も自粛して家に引き籠ってたご褒美やね。
「つんつん…」
ん? なんか用?
って、近いわ!!
ん?
んん?
んんん??
こっ、、、これは!
噂に聞いた「うどん券」ではないか!!
日常の「普通の一杯」を守りたい!
そうそう、あまりの美味しさに取材の目的をすっかり忘れるところでした!
今回、「讃岐うどんを絶対守る会」を立ち上げた事務局長の森田さん(左)と、ひさ枝の店主・久枝さん(右)にお話を伺いました。
ーー今日はお呼びいただきありがとうございます。さっそくですが、そもそも「讃岐うどんを絶対守る会」を立ち上げたきっかけからお伺いできますか?
森田さん「ご存じの通り、コロナ禍の影響で飲食店は大打撃を受けています。香川のうどん店も例外ではなく、多くのお店が大幅な顧客減や感染拡大防止のため休業を余儀なくされている中、先行きが見えず廃業を検討されているお店も多いと聞きます。
このままだと香川の文化でもある讃岐うどんが衰退するかもしれない… そこで、私たち讃岐うどんを愛するファンがなんとかお店を応援することができないかと話し合った結果、『讃岐うどんを絶対守る会』としてできることからスピード感を持ってスタートすることとしました。」
ーーその取り組みのひとつが「うどん券」なんですね。
森田さん「美味しいうどんを提供するうどん店さんに『うどん券』を発行いただき、ネットで販売するためのサポートをいたします。ぜひ応援したいお店のうどん券を購入いただき、世の中が落ち着きましたら来県いただき、美味しいうどんや天ぷらを食べていただきたいですね。」
商品券として使える「うどん券」を先に購入する事で、売り上げ減に陥っているうどん店さんのキャッシュフローを改善してゆく。固定費やランニングコストが経営を圧迫している現状だと、今日明日の売り上げをどう確保していくかは生死にかかわる重大事ですよね。
我々うどんフリークが1枚でも多くの「うどん券」を購入する事で、大変ななか頑張っているうどん店さんを応援しようという試みです。
ーーその「うどん券」ですが、共通券ではなくお店単位で発行されるんですよね。
森田さん「うどん券の裏面にお店のハンコが押されていますので、応援したいお店のうどん券を購入できます。」
うどん脳くんも、ハンコ押しのお手伝いです。
※裏面のデザインは若干変わるかもしれないとの事。
ーーお店の立場から見てこのような取り組みはどうでしょう?
久枝さん「本当に有難い事です。うちも罪悪感を感じながらも営業を続けていますが、明らかにお客様の数は激減しています。売り上げになる事も有難いですが、それ以上に『うどん券』を買って応援していただけるという皆さんの気持ちが本当に嬉しいですね。」
ーーFacebookのグループには早くも6,000人を超える登録もありますよね?
森田さん「これには自分自身も驚いています。Facebookグループには皆さんからの投稿も多いのですが、そのひとつひとつに応援する気持ちが込められていて、全国の讃岐うどんファンの思いが伝わってきます。『うどん券』のデザインが可愛いので、使わずに持っておくという人もいたりして、本当に有難いですよね。」
ーーところで、この「うどん券」はいつから販売されるのですか?
森田さん「コロナ禍という事もあってクレジットカード決済の手続きがなかなか進まず、本稼働は今月末頃になりそうです。ただし、銀行振込のみですが、プレオープンみたいな形で4月22日12時からホームページで発売する予定です。」
ーーそれはとっても楽しみですね! 発売されたら、僕もぜひ購入させていただきます!
不要不急の外出自粛が要請される中、いつも通っているうどん店さんの事が気になっている人も多いでしょう。また、毎年ゴールデンウイークに香川県に訪れてはうどん巡礼をされる方も今年は断念するほかなさそう。
でも、皆さんの「さぬきうどん頑張れ!」という気持ちをリアルに伝える事ができるって、これはうどんフリークとしても有難いですよね。
ぜひ、みなさんの「頑張れ!」を香川県内のうどん店さんに届けてあげましょう!
取材協力=讃岐うどんを絶対守る会、手打ちうどん ひさ枝、うどん脳
店名 | 手打ちうどん ひさ枝 |
所在地 | 高松市郷東町796-53 |
電話番号 | 087-810-3847 |
営業時間 | 7:00~14:00 |
定休日 | 無休 |
駐車場 | あり |