瀬戸内海の景観や豊かな食に魅了されて移住してきた 舘 咲奈(たち さきな)さん。普段はANAの客室乗務員として働きながら、大好きな三豊市の観光振興にも携わっているそうです。
そんな舘さんに三豊市のお気に入りを紹介してもらう「現役CAの三豊ログ帳」、今回のテーマは父母ヶ浜(ちちぶがはま)周辺のおすすめ立ち寄りスポットです。記事の最後には、手書きのフライトログブック(ログ帳)も書いてもらったのでお楽しみに!
紫雲出山(しうでやま)の紫陽花が見頃です!
近年、国内外のメディアがこぞって絶景スポットとして取り上げる紫雲出山。標高352mの山頂からは、息をのむほど美しい瀬戸内海の多島美を見る事ができます。
そんな絶景スポットである紫雲出山の紫陽花が今年も見ごろを迎えているので立ち寄ってみました。
こちらの紫陽花は青い花が多い印象。土が酸性だと土中のアルミニウムが溶けやすく、それが作用すると青色になると聞いたことがありますが、花が大きく、青が濃いのが特徴なんだそう。
今年はやや青が薄いのかな? でも、人の顔ぐらいに大きく咲いた紫陽花はやはり絵になります。
散策ついでに紫雲出山遺跡館の喫茶コーナーにも立ち寄ってみましょう。この絶景パノラマは一年中おすすめです!
この記事が出る頃には見頃も終わっているかもしれませんが、この瀬戸内海を望む景色だけでも見ごたえがありますよ!
三豊市詫間町大浜乙451-1
営業時間:9:30~17:00(6~8月は9:30~18:00、12月~2月は9:30~16:00)
定休日:火曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始(12/29~1/3)
加治藤商店(かじとうしょうてん)
あたたかみある本格的な美味しさのお惣菜は数に限りがあるので予約をお勧めします。そして店主と使っている化粧水が同じで、盛り上がりました!笑(ご来店の際こっそり聞いてみてください)」
加治藤商店は手作りのお惣菜と駄菓子のお店。1789年に鍛冶屋として創業し、以後酒屋となり、約100年ほど前からは食料品や駄菓子なども扱うようになり現在の姿になったそう。
レトロな店内に入って行くと、カラフルな駄菓子が所狭しと並んでいます。
個人的にはこれがめっちゃ懐かしくて、思わず大人買いしようかと手が出てしまうほどでした。
ちなみに舘さんのお気に入りはどれかな?
舘さんのコメントにもあるように、駄菓子だけじゃなく日替わりのお惣菜も人気のひとつ。なんだか素朴でいいですよね。
そしてお目当てのパエリアをゲット! この後父母ヶ浜でいただくことにしましょう。
ふと見ると、とあるミュージシャンがお店に立ち寄った時の写真が飾ってあったので、同じように撮ってみました。ファンの方がお店に訪れては同じように写真を撮る、隠れた聖地らしいです。
このレトロなお店の佇まいにラムネが妙に似合いますよね。舘さんもラムネがお気に入りの様子でした。(笑)
三豊市仁尾町仁尾丁290−1
営業時間:8:00~19:30 (冬8:00~19:00)11時頃からお惣菜販売、売り切れ次第終了
定休日:第一日曜日、第三日曜日
※駐車場は、仁尾町文化会館(三豊市仁尾町仁尾丁296番地1)前の加治藤商店お客様専用駐車場(看板あり3台可)をご利用ください。
Instagram @kajito_showten
伊藤製パン所
地元では「イトパン」の愛称で親しまれる70年以上続くパン屋さん。85歳の千鶴子おばあちゃんが早朝から毎日生地をこね、手作りで焼き上げるパンは、素朴な味わいと自然な甘さが特徴です。
昔ながらのパッケージも懐かしくていいですよね。今は丸いサンライズが標準ですが、そう言えば昔はメロンパンと言えばアーモンド型でしたね。ほんと懐かしい…
ついつい、あれもこれもと買ってしまいました。
「私も歳やけんいつまで続けられるか分からんよ~」と笑いながらもまだまだ元気そうな千鶴子おばあちゃん。ただ、たくさんのお客さんが一度に来られても大変だそうなので、店内の様子を見て、混雑していれば時間をずらすなどご配慮ください。
三豊市仁尾町仁尾丁347
営業時間:7:00~18:00
定休日:日曜日、不定休
※駐車場は、仁尾町文化会館(三豊市仁尾町仁尾丁296番地1)駐車場をご利用ください。
特注洋菓子工房 ぷちか堂
大切にケーキを運び、父母ヶ浜でピクニック。プリンの食べ比べをしました。編集者原田さんは、ノーマルプリン。私はクリーム付きのプリンが気に入りました! 皆様の好みを見つけてみてください^^」
大阪で10年修業したパティシエが地元の仁尾町でお店をオープンしました。メインはオーダーメイドで作るケーキで、お誕生日や節句、還暦の記念など丁寧に打ち合わせをして世界で一つの、その人だけのケーキを作ります。
もちろんショートケーキも大人気! こちらは金・土・日曜日のみの販売で、他にはプリンとシュークリームが火曜日と木曜日に販売されます。
この日のラインナップはこちら。どれも本当に美味しそうで、これはマジで悩む!
それぞれお気に入りをゲットしたので、さっそく父母ヶ浜に向かう事にしましょう。
あいにくのどんより雲だったのですが、ちょうど引き潮になっていて父母ヶ浜らしい景観が広がっていました。水面に映すSNS映えする写真を撮りまくるのもいいのですが、ずっと続く砂浜をただ歩くだけでも体がどんどん浄化されていくのが分かります。
よく見るとカニやヤドカリなどもちょこちょこ動いていて可愛い。でも、つかまえるのはちょっと大変でしたね(笑)
この天気だと期待できないので以前撮影した夕日をどうぞ。晴れた日はこんな素敵な景色が楽しめますよ。
さて、少し時間が早いですが、今日買い込んだパエリアで潮風に当たりながら夕食にしましょう。サフランの風味がしっかり効いていて、冷めていても魚介やチキンが本当に美味しい。実は惣菜なので少しナメていたのですが、本格的なスペイン料理店レベルでした。
デザートはショートケーキとプリンという、なんて贅沢なディナー!
ティラミスが好きで割といろんなお店で食べているのですが、これは今年一美味しかったかも。プリンも濃厚なんだけどあっさりしていて、海辺でいただくには最適でした。
三豊市仁尾町仁尾丁1079番地3
営業時間:11:00~19:00
定休日:水曜日(臨時休業あり)
Instagram @petit_cadeau_2017
夏の夜は幻想的なウミホタル
自然界では珍しい青色がなんとも幻想的。地域の皆様が清掃活動や里山活動を通して守ってこられたきれいな海。これからも持続できるよう、学び、協力していきたいです。」
今回最後のおすすめはウミホタル。砂浜よりも港などの水深のある場所の方がウミホタルは捕まえやすいとのことで、特別に営業時間外の仁尾マリーナさんに入らせていただきました。
そして、素人の私だけでは心もとないので、今回は、かがわ里海ガイドの中野耕治さんにお手伝いいただきます。
挨拶もそこそこにさっそくウミホタルを捕獲する装置を仕掛けましょう。
ペットボトルの上部に穴を数か所空けて、エサとなるちくわを入れて海に沈めます。ちなみにエサは鶏のレバーや魚肉ソーセージ、お刺身などが使われますが、中野さんの経験だとちくわが一番効果があるそう。
捕獲装置を海に沈めて20分ほど待ちますので、その間にウミホタルについていろいろお聞きしました。
ウミホタルは体長3~5mmほどの甲殻類で、昼間は海底の砂にもぐって生活し、夜になると海面付近まで浮遊してきます。危険を感じたり刺激を受けたりすると発光物質を吐き出し、それが海中の酸素と反応して青白い光になるそうです。
ちなみにウミホタルは基本的に香川県沿岸の海岸のどこにでもいますが、真水が苦手なので河口付近にはあまり生息していないそう。同じ理由で雨の日も活動が鈍いので、捕獲するなら雨の降っていない日。また、寒さにも弱いので夏がベストシーズンなんだそうです。
そろそろいいかな…。
沈めておいた捕獲装置を引き上げると、ぽちぽちと青い光が!
すごっ! こんなに簡単にウミホタルが獲れるの??
ワイングラスに入れて「ルネッサーンス!」と平成のギャグをぶっこむ中野さんを軽くスルーしてグラスを眺めると、青い発行体がめっちゃ幻想的!
写真を撮るにはなかなか厳しい条件でしたが、肉眼だともっと鮮やかに見えると思います。
父母ヶ浜の思い出に幻想的なウミホタルを眺めたい方はファンキーな中野耕治さん(Instagram @lamprofeuille_kozy)へご連絡ください。(費用等はご相談)
ウミホタルの事だけじゃなく、海の生態系や環境にまつわる事などいろいろ教えてくれるので、お子さんの夏休みの研究にもいいと思いますよ。
という事で父母ヶ浜周辺のおすすめスポットを紹介しました。父母ヶ浜へは夕方に行かれる人が多いと思いますが、せっかくなのでお昼すぎから三豊に行って、周辺スポットも楽しんでみましょう。
と、最後にきれいにまとめてくれた舘さんですが、実はウミホタルでお茶目に妖怪遊びをしていました(笑)
おしまい。
◆今回のフライトログブック