
ご存じの方もいるかもしれませんが、実は私、ガーカガワを編集する傍ら、観光系を中心にポスターやパンフレット、web用素材などの商用撮影も行っていて、フォトコンでも何度か賞をいただいています。
だからと言って「プロカメラマンです!」なんて胸を張るほどではないのですが、今回、何度かバスツアーの同行取材でお世話になっている旅行会社の株式会社トラベルビジョンさんより「写真教室ツアーをやりませんか?」とお誘いをいただいたので有難くのっかってみました。
これまで座学での経験はあったのですが、バスツアーで講師を務めるのは初体験。さらに今回は高知市の桂浜と竹林寺という、ほぼ撮影環境が分からない場所だったので少々苦労しましたが、参加者の皆さんと楽しくツアーを終えることができました。
今回はその高知写真教室ツアーの様子とともに、初心者の方がこれを意識するだけで劇的に写真が上手くなる3つのポイントをお伝えしますので、ぜひご覧ください。
【追記】
第2回開催決定! 2026年3月8日(日)に淡路島日帰りで行います。ぜひご参加ください!
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第1回 原田と行くSNS写真撮影「高知桂浜」と紅葉の「五台山竹林寺」

当日は7:50に高松市の杣場川を出発し、高松駅、宇多津駅、三豊、さらに有難い事に愛媛からも参加希望があったそうで三島川之江で合流、貸切バスは一路高知市を目指して高知自動車道を走ります。
参加者は、昨日新しいスマートフォンに買い替えたというおばあちゃまから、135mmの単焦点レンズを装着するガチ勢の方までさまざま。実は事前にどうやって写真教室を行おうかさんざん悩んだのですが、大勢の参加者に実地だけでは伝えきれないだろうと思い、高知までのバスの中でとりあえずポイントを3つに絞ってお伝えしました。それと、今回被写体モデルとして同行してくれる吉田春乃さんも合わせて紹介。

細かい文字がびっしり詰まった資料ではバス酔いするかもしれないので作例を中心とした写真オンリーの資料。それを道中の限られた時間に口頭で解説をしましたが、読者の皆さんにはツアーで立ち寄った先々の様子などとともにちょこっとお伝えします。
今回の劇的に写真が上手になるポイントは3つ。
- 困ったら寄れ!写真は消去法で考える
- 水平、垂直を意識して写真を安定させる
- 光と影を観察して撮る
もっとも、写真に正解はないと言われるように、どんな写真でも自分が気に入ればそれが最高の写真です。私が考える趣味の写真で言う「写真が上手い人」というのは他人の評価ではなくて、「自分の思った通りに写真が撮れる人」だと思うので、この3つのポイントは、あくまでもひとつの参考として受け止めていただければ十分です。
ちなみに仕事としての写真となると、これにプラスして「クライアントが求める写真が撮れる人」も加わるので、コミュ力も含めて、これには私もいつも苦労しているのですが…
なんて言っているうちに高知市内までやってきました。
困ったら寄れ!写真は消去法で考える

最初に立ち寄ったのは高知市の街なか。ちょうど日曜市が開かれているというので散策しました。
すぐ隣には高知城も見えます。

高知の日曜市は、約300年以上の歴史をもつ日本最大級の街路市で、毎週日曜日に高知城の追手門前から約1kmにわたり開催されます。
新鮮な野菜や果物、土佐の特産品、郷土料理、園芸品、工芸品など多彩な店が並び、高知の生活文化を身近に感じられる、活気あふれる定期市です。


高知の日曜市と言えば芋天ですよね。ほくほくで美味しかった!


ふと果物屋さんをのぞくと食べ歩きサイズのフルーツが売られていました。こういうのいいですよね~。

フルーツトマトがめっちゃ甘くて美味しかった!

露店と言えばこういったアクセサリーのお店も大人気。2個500円なんてお買い得商品もあったりして見るだけでも楽しい。
シックでかわいいイアリングがあったので、思わず買ってしまいました。


日曜市の後は昼食。高知と言えば鰹のタタキでしょう! ということで「かつお船」さんに向かいます。
と、その前に高知城西側のイチョウ並木が見事だったので皆さんで撮影。歩道からだと見上げるような高さだったので、バスに乗車した高さで撮影。イチョウだけなら見上げて撮ってもいいのですが、道路を含めた並木道感を出すなら、高さを変えて撮ってみるのもいいですね。

そしてレストラン「かつお船」さんへ。ここでは鰹の藁焼き体験ができるそうです。


春乃さんにモデルになってもらって藁焼きの様子を皆さんで撮影しましたが、炎が意外と明るくて写真に撮ると白く飛んでしまう人が続出。ここではカメラやスマホの設定を変えて暗めに撮ると炎のディテールが残ります。

各々藁焼きした鰹は板前さんがいい厚さに切ってくれます。

そしてお待ちかねの食事となりますが、SNSなどを見ているとわりと料理などをアップしている人が多いですよね。特にそんな時などに意識してもらいたいテクニックがあって、それは「余計なものは写真に入れない」ということです。
私は記事用に全体を見せないといけないことがあるのであえていろいろ入れたりしていますが、SNSなどで美味しそうな鰹のタタキをアップしたいなら、鰹のタタキだけドーンと撮ればいいのです。お箸やらご飯やら味噌汁やらは余計なので入れない。

さらに「塩タタキ最高!」みたいな感じにしたいなら、箸上げで撮ってみるのもいいですね。

お膳も撮りたいのなら、別に一枚、それと分かるような写真を撮っておくといいです。
いただきまーす!

写真の格言に「構図に困ったら寄れ!」というものがあって、いろいろごちゃごちゃ入ってしまうなら、いっそうのこと被写体(撮りたいもの)に思いっきり寄った方がすっきりします。
ただ、「寄り」にも2種類あって、カメラ(スマホ)を物理的に被写体に近付ける方法と、望遠(拡大)で近付ける方法がありますよね。その際注意したいのが以下のような写真です。

よくあるテーブルフォトですが、左右の写真を見比べてみるとその違いがはっきり分かります。広角レンズやスマホの標準レンズでカメラ(スマホ)を近付けると左の写真のように器が左右に向いて歪んだ写真になりがちです。よく見ますよね、こういう写真。
対して右側の写真はカメラ(スマホ)の距離を取って、望遠レンズ(スマホの拡大)で撮影したもの。この撮り方だとほとんど歪まずに撮れるのです。
ちょっとしたテクニックですが、人物なども撮り方によっては歪むので、覚えておくといいと思います。
ちなみにこの鰹のタタキ。新鮮なので塩で食べると驚くほど美味しかったです。やっぱ本場は違いますね!
水平、垂直を意識して写真を安定させる

続いてやってきたのは高知の名勝・桂浜です。
坂本龍馬さんこんにちは!

高知の桂浜(かつらはま)は、太平洋に面した景勝地で、白い砂浜と松林が美しいことで有名です。坂本龍馬像が立つ場所としても人気で、観光客が多く訪れる高知を代表するスポットです。

なのですが、午後になってしまうと陽が西に傾くので景観撮影としてはかなり難易度が高いのです。桂浜全体を明るく撮るなら午前中がベストですね。
ザ・桂浜みたいな写真を撮ろうとすると影になってしまうので、それならそれで、シルエットっぽく撮ってみました。

波に反射したキラキラが綺麗! と皆さん写真を撮られていましたが、思ったようにキラキラに撮れましたか?

ちょうど良さそうな岩があったので、ここで皆さんと撮影タイムです。順光で撮ったり、逆光で撮ったり、角度も変えながら撮るといろんな写り方になって面白いですよね。

せつかく海に来たので分かりやすいポイントをもうひとつ。それは、水平と垂直を意識しようという事です。
これは小豆島の写真なのですが、水平と垂直がちゃんと取れていると安定した写真になることがお分かりでしょうか?

特に海を撮る時って水平線が斜めに歪んでいると違和感がありませんか? 人は自分の身体を安定させるために、本能的に視覚情報を水平垂直に保つよう補正します。なので、水平垂直が取れていない写真は違和感を感じるんですよね。感覚の鋭い人にとっては違和感どころか気持ち悪いと感じることもあるそうです。
逆に水平と垂直を意識してピタッと合わせて撮ってあげると、とたんに写真が安定するんですよね。なかなか水平垂直まで見る人はいないと思いますが、なんとなく上手いと思ってもらえる要素のひとつです。
表現の一つとしてあえて斜めに撮る場合もありますが、そうでなければ誰でもできることなので、水平垂直は意識してもいいんじゃないでしょうか。

桂浜には20年ぶりぐらいに来ましたが、駐車場周辺のお土産屋さんなどが並ぶ一角がすごく綺麗にオシャレに変わっていました。
久しぶりの方は驚くと思うので、ぜひ出かけてみてはいかがでしょうか?
光と影を観察して撮る

そして最後に立ち寄ったのは五台山竹林寺です。
五台山竹林寺(ちくりんじ)は、高知市の五台山にある古刹で、四国八十八ヶ所霊場の第31番札所として知られています。静かな山中に建つ境内は、立派な五重塔や美しい庭園があり、落ち着いた雰囲気が魅力です。紅葉の名所としても有名で、自然と歴史を感じながら参拝できる人気の観光スポットです。

この日はちょうど紅葉も見頃のようで、多くの参拝客が訪れていました。

五重塔とモミジの紅がよく映えています。この写真はかなりシャドーを上げていますが…

随分陽も落ちてきて、光の方向が分かりやすくなったので、ここでは光の当たり方や明暗などをよく観察しながら撮り歩いていただきました。
光の当たり方でどう色が変わって行くのか、順光と逆行ではどう違うのかなど、同じ被写体でも少し角度を変えて光の当たり方の違いを比べるだけでも写真の幅が広がってきます。


よく写真教室などでは「光をとらえる、コントロールする」なんて教えられますが、頭で分かっていてもいざ撮影現場になるとこれがなかなか難しい。最初は、光が当たるとどうなるのか、それによりできる影は? なんてことを観察することから始めてもいいですね。
参加者の皆さんへは景観撮影における人物(モデル)の撮り方についてもオマケでお伝えしました。
ポートレートとは違って、人物はあくまでも景観の一部。モデルさんの顔の向きで視線誘導したり、楽しんでいる姿を写すことで感情移入を狙ったり、私もそこで同じように撮ってみたいと思わせたり… いろいろ考えながらモデル撮影を楽しんでいただきました。


紅葉はもう終わりだと思いますが、冬のちょっと寂しげな景観も趣きがあっていいと思います。参拝がてら竹林寺にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

以上、写真教室も兼ねた高知日帰りバスツアーの模様をお伝えしました。
今回は第1回ということだったので、もしかしたら次回もあるかも! どうぞお楽しみに!
【追記】
第2回開催決定! 2026年3月8日(日)に淡路島日帰りで行います。ぜひご参加ください!
⇒ トラベルビジョン
モデル = 吉田春乃 / Twitter @HarunoYoshida
