そう言えば20~30年前に伊予三島(当時)の山奥で雰囲気の良い吊り橋を見かけたよな… あれまだあるのかな…
その当時は林道を走るのが好きで四国の山道なんかも走っていたのですが、その橋の話しをすると「伊予三島の人でもあの橋を知っている人はそんなにおらんと思うよ」なんて、地元のラーメン屋の大将が言ってた事まで思い出しました。
思い出してしまうと気になってしょうがない。うろ覚えの記憶を頼りに地図で探してみると、どうも翠波橋(すいはばし)という名の吊り橋らしい。これは行くしかないっしょ! ということで四国中央市まで車を走らせてきました。
これが本当に秘境感たっぷりの絶景スポットだったのでぜひご覧ください!
自然の緑に赤い吊り橋が映える!金砂湖に架かる翠波橋
高松自動車道に乗って三島川之江I.C下車、国道11号線中曽根町の交差点を左折して、国道319号線を酷道と呼ばれるほど狭い道になってもひたすら進むと、やがて金砂湖に架かる赤い吊り橋が見えてきます。
国道から脇道を下がった場所に架かっているので、現地に着くと、いきなり吊り橋の全景がどーんと見ることができます。これだけでぜんぜん絵になる!
この吊り橋は一般車両は通行できないので徒歩のみ。三連休の中日にもかかわらず訪れる人も皆無なので、のんびり散策しながら景色を眺めましょうか。
形状は吊り橋ですが、しっかりとした鉄橋なので揺れることはありません。橋からの眺めも人口構造物もほとんどない自然豊かな景観が楽しめます。
あまりの美しさについ身を乗り出してしまいそうになるので、落下しないよう十分注意しましょう。
こんな景観の良い場所を独り占めできることなんてそうそうないので、たっぷり撮影させていただきました。
それにしてもこの橋って誰のために架けられたのでしょう。
橋名板には昭和28年3月建造と書いてあったので、当時は橋の先に集落か何かがあったのでしょう。ところどころにわりと立派な糞が転がっていたので、人よりも猿などの獣が便利に使っているのかもしれません。
イノシシなんかがどーっと走ってきたら怖いからそろそろ帰ろうか?
金砂湖沿いの道は国道とは思えない狭い道が続きます。車同士が離合できる場所も少ないので、運転には十分ご注意を!
親水公園のある金砂湖と、ススキと紅葉が美しい翠波高原
せっかくここまで来たので少し寄り道。金砂湖畔公園に立ち寄ってみました。
その名の通り湖畔に整備された親水公園で、さすがにここまで来るとお弁当を広げる老夫婦や釣り人、お子様連れなど、ちらほら遊びに来ている人も見られました。
ついでに猫も。ちょっと警戒心が強いのか遠目からじーっとガン見されました(笑)
この黒猫はすごく人懐っこい。なんでも湖畔公園の駐車場に捨てられていた子たちなんだそうです。
可愛そうなので近所のおばあちゃんが面倒を見ているそうですが、「もう私も歳なのでいつまで面倒見てあげられるかわからんからね…」と少し寂しそう。里親になっていただける人を探しているそうなので、ご興味のある人は湖畔公園駐車場の向かいのお家でお尋ねください。
実は私は動物アレルギー持ちなので後ろ髪を引かれるようでしたが、湖畔公園の散策を続けます。なんだか若い人たちの間で「自然界隈」が流行っているそうですが、こういう場所にこそぜひ足を運んでほしいですよね。
わずかですが紅葉もあって、我々の目を楽しませてくれました。
自然のある有名観光地も人でごった返していたら台無しなのですが、こういうマイナーだけどたっぷり自然が楽しめる場所が四国にはまだまだたくさんあります。
そしてぐるりと山道を車で進んで翠波高原です。
翠波高原(すいはこうげん)は、春の菜の花、夏から初秋にかけての早咲きコスモスの名所なのですが、それ以外の時期は閑散としています。この日も広い駐車場に止まっているのは2、3台だけ。菜の花やコスモスの咲くお花畑の遊歩道は植生保存のため通行不可になっていました。
それでも駐車場周辺には晩秋の自然を感じるスポットが意外とありました。牧場跡地の碑がある周辺には何の木だろう… 立派な広葉樹が黄色く染まっていました。
道路を渡った先にはススキが遊歩道沿いに穂を垂れていてこちらも綺麗。
展望台からは先ほどまでいた金砂湖が見下ろせました。
次は菜の花の時期にでも来てみよう。
帰り道にはこんな場所があったので最後に立ち寄ってみました。具定展望台。
ここからは、四国中央市の市街地と瀬戸内海がどーんと見渡せました。
思い付きでやってきた四国中央市の山間部だったのですが、想像していたよりたっぷり秘境感と豊かな自然を満喫できました。何より人がほとんどいないのがいい!
高松からは高速道路と下道でおおよそ1時間半ほど。日帰りで十分楽しめるので、ちょこっとお出かけしてみてはいかがでしょうか?
同行してくれた悠衣さんも楽しかったのか、ずーっと笑っていました(笑)
おしまい。
モデル = 悠衣(ゆい)/ Instagram @yuriyuri_7pht