ガーカガワ

お正月が近いので、盆栽ガールズの盆栽教室に行ってみた。

盆栽ガールズ

毎年、クリスマスが終わって慌てて準備するお正月飾り。今年は少し早めに準備して、自作の盆栽アートでセンス良くおもてなしなんていかがでしょうか?

 

 

香川大学の盆栽女子たちが活動を続ける「Bonsai☆Girls Project」(以下BGP)。
今回は、そんなBGPのメンバーが、高松市内の盆栽園・花澤明春園さんご協力のもと月に一度のペースで行っている盆栽教室にお邪魔しました。

彼女たちの盆栽教室は、初心者でも分かりやすく、誰でも1回1作品完成する事が出来ると大人気! 参加は女性限定で「女性による女性のための盆栽教室」というコンセプトも支持されている要因です。
お正月も近い事ですし、今回はそんな盆栽教室の様子を伝えつつ、お正月飾りに最適な盆栽の作り方を読者の皆さまにも伝授します!

 

「茶花の女王」ツバキをカッコよくアレンジする

今回のお題は、冬の茶室には欠かせない「茶花の女王」ツバキ
花椿は俳句の世界では春の季語でもありますので、新春のお正月を飾る盆栽としては最適です。

そして今回、盆栽教室の講師をされたのが花澤明春園の花澤美智子さん。

花澤さんは、松盆栽の産地でもある高松市の老舗、花澤明春園さんで働く盆栽のプロです。
盆栽教室は、すでに何度目かの参加者がいらっしゃる事もあって最初から和気あいあいとした雰囲気。花澤さんの優しくにこやかな説明も楽しい教室に花を添えています。

ちなみに、苦手なものは証明写真。(どーでもいい情報?)

これまで盆栽はお年寄りの趣味というイメージが強かったと思いますが、ここ数年、インテリアにさりげなく小さめの盆栽を取り入れてみたり、従来の枠にとらわれないアート作品なども目に付きますよね。
そんな事もあってか、むしろ昨今は女性の間で盆栽人気がジワジワ来ているような気がします。

 

ツバキは最初の「巻き」がポイント

 

それではさっそく、ツバキの盆栽作りを始めたいと思います。

上に長く伸びるツバキは枝を曲げやすく、初心者でも比較的アレンジがやりやすい部類に入ります。
枝を曲げるためには針金を枝に巻き、針金の力を利用して枝を曲げつつ固定していきますが、枝の表面は傷付きやすいので、いきなりぶっつけ本番ではなく、最初はストローを使って練習してみましょう。

ストローを使って針金をコイル状に巻きつけていきますが、ポイントとしては「ストローを頼らない事」です。
出来るだけストローに触れずに、なおかつギリギリまでストローとの隙間を空けず巻いていきます。

これがなかなか難しい…

そして、すべて巻けたらストローを抜きますが、針金の巻きが強いとストローは引っ掛かって抜けません。

いきなり最初から最難関がやってきたのですが、それでも何度か練習するうちに皆さんかなり上手になりました。

BGPのメンバーも真剣な表情です。

と思ったら…

ハートかいっ!

針金ひとつで無限の想像力をかき立てられるのも、この盆栽教室の魅力なのです。(なんでやねん!)

 

枝の個性を生かしながら「曲げ」を入れる

 

練習が終わったところでいよいよツバキの枝に巻き付けていきます。
土に近い部分の葉は少し落として、針金の先を根元に差し、下から巻くイメージで。

枝は傷付きやすいので慎重に…
ここで失敗したら枝だけでなく心も折れます。

枝の先の方まで巻けたら余分な針金を切り、そこから巻いた針金を押していくイメージで枝を少しずつ曲げていきます。

講師の花澤さんがおっしゃるには、ご自身の感性で好きなように曲げてもらって良いとの事でしたが、いきなり好きにやれと言われてもかえって難しいので、そんな人は元々の枝の曲がりを利用して少しアレンジしていくとイメージが湧きやすいと思います。

 

鉢に移してできあがり!

 

おおよそイメージどおりに枝を曲げたら鉢に移し替えます。

植木鉢の底の穴には網を敷いて…

ポットからツバキを取り出しますが、枝を引っ張って取るのではなく、ひっくり返した方が簡単だし枝を傷つけにくいとの事。
根が意外と弱いので、ほぐすように少しずつ余分な土を取ります。

土はすべて取り除く必要はありません。植木鉢とのバランスを考えて、余分なものだけを取り除くイメージで。
鉢に入れたらお好みの土を足して足元も綺麗に見せましょう。

そして、水を土にかけて、仕上げに枝のバランスを整えたらできあがり!

 

作品の一部をお正月っぽく飾ってみた

 

せっかくなので、出来上がった作品をお正月っぽく飾ってみました。

作品その①
つぼみの付いた枝は自然な形に、長い枝は中央から放射線状に曲がっていくという対比がとっても面白い作品です。
花が咲くとその対比が際立ってきそうですよね。

作品その②
こちらもつぼみの枝は自然にしていますが、長い枝が曲がりくねって個性を引き出しています。
左右のバランスが良いので、置き場所を選ばないのもポイント高いですね!

 

という事で、盆栽教室は以上です。
そのまま既製品を買って適当に飾り付けるのもいいですが、平成最後のお正月ですから少し力を入れてみるのもいいですね。
少し早めに準備して、お正月飾りは自作の盆栽なんていかがでしょうか?
話題作りにも最適ですよね。

冒頭に紹介しましたが、BGPでは月に一度のペースで盆栽教室を開催しています。
今後の開催についてはBGPのFacebookまたはインスタグラムをチェックしてくださいね!

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おしまい。

 

取材協力=花澤明春園
モデル=Bonsai☆Girls Project(ことみん、りほりほ、じーな、さきんちょ)