予約が確実！元関西人の記者も太鼓判の人気店。お好み焼せいや

久しぶりにおいしいお好み焼きが食べたくなって、三条町の「お好み焼せいや」さんにお邪魔しました。

香川県民がうどんにこだわるように、関西人とおそらく広島県民はお好み焼きにこだわっている人が多いと思います。
実は、元兵庫県民の僕自身も長らく「香川には僕好みのお好み焼きはない」と思い込んでいて、なんとなく実家に帰省した時にしかお好み焼きは食べていませんでした。

そんな思い込みを木っ端みじんにしてくれたのが、今回ご紹介するお好み焼せいやさんなのです。

営業時間中はご予約で一杯らしく、ご厚意で開店前にお邪魔しました。

お好み焼せいやさんの何が良いかって、まずは一歩店内に入ったお店の雰囲気。
もうね、チェーン店のお好み焼きなんてハナから食べたくもない。お好み焼きは個人店に限るというのが僕の信条。長年こだわってやってきたよという雰囲気が染み付いているところがいいんですよね。

使い込まれた鉄板がなんとも言えません。
これにコテコテの関西のおばちゃんが「兄ちゃん何焼こか？」と威勢よく話しかけてくれたら完璧なのですが、こちらは紳士的な大将と、美人マダムな奥さんがお店を切り盛りされています。

その人気は伊達じゃなく、平日にもかかわらず取材中もひっきりなしに電話がかかってきて、次々と「御予約席」のプレートが並んでいきます。

カウンターまで予約で一杯なのは珍しいと謙遜されていましたが、せいやさんに行かれる方は予約される事をおすすめします。

さて、そのメニューなのですが、お好み焼きは関西風と広島風どちらも楽しめます。

「肉玉」ではなく「豚玉」と書いてあるところも元関西人には嬉しいところ。
関東では「肉」と言えば豚肉という事を聞いた事がありますが、関西では「肉」と言えば牛肉。だから、肉まんは関西では「豚まん」と言います。そんな、ちょっとした言葉の文化の違いもメニューに現れていて、思わずニヤけてしまうのです。

そして、さらにニヤっとしてしまったのが焼きそば・うどんメニュー。

さりげに書かれた「ちゃんぽん」の文字。
ここで言う「ちゃんぽん」とは僕の育った兵庫県でも姫路周辺で馴染みのあるメニューで、焼きそばと焼うどんをまぜた、まさにちゃんぽんにしたメニューなのです。いや、懐かしい！

他にもドリンクやお酒も豊富ですし、いろんな鉄板焼きもあります。お好み焼きだけじゃない楽しさも揃っているんですよね。

という事で、マダムおすすめのノンアルコールカクテルを飲みながら焼き上がるのを待つことにしました。

車で来てなかったら絶対にビールなんですけどね（笑）

個人店のお好み焼き屋さんの良いところは、目の前の大きな鉄板で焼いてくれる様子が見れる事。昔は自分で焼くスタイルのお店もあったのですが、焼くのも技術が必要で、お店の人が焼いてくれる方が美味しいに決まっています。

今回は、お店で一番人気という鳥皮玉を焼いていただきました。

そして、その傍らではテイクアウトの注文らしい広島風のお好み焼きも焼かれています。次は広島風もいいな…

そして、大将の鮮やかなコテさばきに見とれていると、あっという間に焼き上がりました。

※鳥皮玉（680円）

それではさっそくいただきましょう。
通は最初にコテを入れた瞬間に美味しさが分かるといいますが、さすがにそこまで僕は極めていません。ただ、思いのほかスッと入るな…という印象です。

そしてホクホクしながら口に運ぶと、これがいい具合にふっくら柔らかい！
そのくせしっかりと密度感もあって、これぞまさしく関西の味。鳥皮は細かくスライスしているので歯ごたえはほとんど感じませんが、とろりとろけた旨味がしっかり効いています。

これはめっちゃ好きな味！

そして、こちらも人気メニューのトマトチーズ焼き。

ある程度火が通ったら、仕上げはなんとバーナーで焦げ目を入れます。

いやもう、これ絶対おいしいやつやん！

※トマトチーズ焼き（500円）

思いのほかこんがり焼かれているのですが、この焦げた味がまたいい！
実はあまり僕はトマトのブツは積極的には食べないのですが、この年末にして今年イチおいしいトマトでした。マジで（笑）

聞けば、奥さんは元々神戸出身で、いろんなレシピを研究されたそう。その後、この地にお店を出されて十数年経つそうですが、神戸の味をベースにいろんなメニューを考案された努力の結果が、今も続く人気店の秘密なのかもしれませんね。

しっかり探せば美味しいお店は他にもたくさんあると思いますが、今のところ、僕的には香川でお好み焼きを食べるならここがベストだと思います。関西の味がお好みならぜひどうぞ！

おしまい。