北浜と人々の繋がりを作り、地域全体の振興を目指す香川大学生によるプロジェクト「Kitahama Lab」。
イベントの開催やフリーペーパーの発行など、地域を盛り上げようと精力的に活動する彼らにとって、北浜アリーを中心とする北浜エリアはまさにホームグラウンドです。
そんな Kitahama Lab のメンバーが高松市北浜の魅力を学生目線で紹介するこのコーナー。その第三回目は、実はいろいろテーマを考えていたのですが、いきなりしゃべりまくりの2人だったので好きに話してもらうことにしました。
左から、かいと、もっちー
なお、3年生シリーズは就活のため休止期間に入るので今回で最終回。3回に分けた取材すべてに来れなかった3年生2人も卒アルの欠席者風に入れておきました。
オシャレなだけじゃない!個性的な魅力が詰まった「北浜」
古い倉庫群を再利用し、2000年にオープンした複合商業施設「北浜アリー」を中心とする北浜エリアは、高松港のウォーターフロントにあるオシャレスポット。休日ともなると、多くの若者たちで賑わいます。
冬休みの始まったこの日の集合時間は10:00。北浜アリーの各ショップは11:00開店が多いので、まだ街は閑散としています。
過去2回の取材はそれぞれ3名だったのに対し今回は2名なので、少し落ち着いた雰囲気で取材できるかなと思っていましたが3年生のトリを飾るラスボスがやってきました。
もっちー「えっ、なんかやった方がいいですか??」
いや、いきなりやるからピントが合ってないやん!
香川大学を目指す受験生の皆さん、Kitahama Labにはこんな愉快なパイセンがいますよ~! 最後の追い込み頑張りましょう(笑)
もっちー「かいとは何年からやっけ?」
おっと、唐突にインタビューが始まった!
かいと「大学1年の時かな、北浜の人からお話をいただいて活動が始まりましたが、すごく大好きな先輩がおって… その先輩についていく形でKitahama Labに入りました。」
なんかいきなり腐女子の皆さんが好きそうな匂わせ発言がありましたが、BLではなくKitahama Labについての話のようなのであしからず。
かいと「その時は特に何をするというわけでもなくて、北浜の人々を繋いだり、親睦を図ったりという事をしばらくやっていたのですが、そんな交流の中でとあるイベントでドリンク販売したらどう? という話があって、ようやく本格的な活動が始まりました。」
※当時の様子。 関連記事 ノートを彩る「mt×Journal at デザインラボラトリー蒼」開催中!
その最初のイベントの準備を手伝ったのがもっちー。
もっちー「私はその時まだKitahama Labには入ってなくて、シンプルに友達に会いに来ただけなんですよ~。そしたら面白そうなことしよるなって。私、工作大好きなんですよ~(笑)」
それでその友達に聞いたらKitahama Labのイベントの準備だと知り、さらに詳しく聞くと「すごーい! なんか大学生活でそういうことしてみたいわー!」と思ったそう。でも、いいなと思いつつもなかなかKitahama Labに入るきっかけがなく、そのままになっていたんだとか。
かいと「で、どのタイミングで入ったんやっけ?」
もっちー「2年になって、2期生が入るタイミングで私も入りました。新歓があって… あっ、新歓というのは新入生歓迎会のことで、新入生を集める…」
いや、新歓ぐらい知ってるけども(笑)
かいと「1年生としてな(笑)」
もっちー「そう、新1年生と同じように入りました。よろしくお願いしま~すって(笑)」
ーーそしてラスボスが入ってキャラの揃った3年生ですが、その後はどんな活動を始めたのかな?
かいと「まずは北浜の魅力を紹介するフリーペーパーを作ろうと…」
ーーあれは今、2巻までいってるの?
かいと「いや、今3つまで出していて、4つめを作っているところです。」
※Kitahama Labが発行するフリーペーパー「link.」。vol.3は500部印刷し、高松空港や瓦町FLAGなどに置いてもらっているとのこと。
ーーどんな体制でやっているのですか? 持ち回りで担当を決めてやるみたいな?
かいと「いえ、固定で編集班がいて、他のメンバーが取材したものをまとめて編集しています。予算も限られているのであまりたくさん印刷できないのですが、いろんな人たちのご厚意で人の目に留まる場所に置かせてもらっています。」
ーーそれ、でも貴重やね。そのうちKitahama Labが有名になったら初期のフリーペーパーがメルカリなんかで高く取引されたりするかも(笑)
もっちー「もっちーが入ってる画像がレア! みたいな(笑)」
そうそう、もっちーのファンが殺到… って、自分で言うんかいっ!
なに横で「かいとの画像も!」みたいにイキってんねん!(笑)
ーーでも、チラッと見ましたが、うまく編集されてるよね。
かいと「僕は編集班なのですが、上手じゃなくてもいいので学生らしさを出していきたいと思っています。取材の苦労とかある?」
もっちー「私は人の話を聴くのは好きなんですけど、文章書くのが苦手で… めっちゃ(笑) なんやろ… 伝えたいことがありすぎてまとめられんみたいな。何文字までって決められとるけどぜんぜんオーバーするみたいな(笑)」
もっちー「でも、ほんまに取材していくうちに北浜の印象が変わりました。」
ーーほんと? 例えばどんな風に?
もっちー「最初はオシャレでレトロで~みたいな。でも、取材をしていくうちに地域愛が出てきました(笑) 実際に取材したらその人の個性がお店にも出てて、その人の生きざまとか経営理念みたいなのがみんな違っていて、同じ人間なのにぜんぜん違うし、どこもかぶらんし、個性的な人がいっぱいおるから個性的なお店が集まるんやなぁと感動しています。めちゃめちゃ北浜ええとこや(笑) ほんと、取材が楽しすぎてこういう仕事したいなと思うぐらいです。」
ーーそういう仕事やったらええやん?
もっちー「やりましょうか?(笑)」
いつもより人数が少ないからと油断してたら、つい、いつもより文章が長くなってしまいました。
そんな取材が楽しくてしょうがないもっちーに、特に思い出深いショップを案内していただきましょう。
もっちーの思い出深いショップ「kitahama blue stories」
もっちー「取材にお邪魔した時に『作家さんの苦労や思いといった物語が詰まった作品を誰かが買うことによって、また別の人の物語に続いていく。当店はその橋渡しをしている』という話を聴いてオーッとなって… 私が言うと浅く聞こえるんですけど(笑)」
一同「深い深い(笑)」
もっちー「そういう話を聴いて大事な人にあげたくなったので、自分で選んで両親にプレゼントしました。そんな思い出の詰まったお店です。」
一同「すごーい!偉い!」
Kitahama blue storiesさんは、香川をはじめ瀬戸内で活躍する生産者やアーティストの作品を比較的お手頃な価格で提供する、セレクト型の雑貨屋さんです。
古い倉庫を改装した店内には、瀬戸内を感じさせる商品や、アーティストたちのあたたかみを感じる作品が所狭しと展示されています。
もっちー「こんなにいい商品があるのに、もっといろんな人に知ってほしいって思いますよね。」
以前ガーカガワでも取材したことがあるのですが、お店のコンセプトである「物語」を大切にされている姿がすごく印象的でした。
観光客の方がおみやげとして購入される事が多いそうですが、香川県内をはじめ瀬戸内地域から集まるさまざまな作品や商品を通じて、地元の良さと、それぞれに秘められた「物語」を感じていただけるといいですね。
かいとのおすすめ「きたはま案内所」
かいと「自分は取材には行ってないんですけど、取材班が作った文章だけを見て仕上げないといけないので、お店の人の思いなどがうまく自分たちで伝えられるのかといったことをいつも気にしています。なので、カメラマンとして取材についていったりして空気感をできるだけ感じようとしています。」
そんなかいと君がおすすめするお店は… 取材に行ってないのでと悩んだ末にやっぱり自分たちで手がけたフリーペーパーが置いてある「きたはま案内所」をチョイスしました。
北浜アリーに12月にオープンした「きたはま案内所」は、 Kitahama Labの学生さんたちがおすすめスポットなどを案内するほか、フリーペーパーや店舗のショップカードなども設置されています。場所は206TSUMAMUさんの隣り。(学生さんたちが常駐するのは今のところ土日のみです。)
かいと「編集班の3年生は4人いて、全員男の子。みんなデザインとかが好きでIllustratorというソフトで編集しています。ソフトの使い方もまったくわからない状態だったので、最初の発行が思いのほか時間がかかってしまいました。大学への中間報告があったのですが、なんとか発表できる状態までもっていこうと苦労したのが思い出ですね。」
もっちー「そんな苦労知らんかったー。イラレ(Illustrator)が大変やもんなー」
かいと「そのうち後輩も興味持ってくれて編集班の人数も倍になりました。」
僕も仕事で冊子デザインなどもたまに受けているので分かりますが、まったく何のスキルも経験もないところから自分たちだけでフリーペーパーを作るのは並大抵のことではないと思います。でも、その苦労も良い思い出になり、モノとして残り、そしていろんなスキルも身に付くわけですから、将来の良い財産になるでしょうね。
北浜アリーに行かれた際は、「きたはま案内所」で学生さんたちをぜひ励ましてあげてください!
という事で3回に渡ってお送りした企画「北浜STORY」の3年生シリーズ。約3年間北浜の魅力を発掘し、発信してきたKitahama Labのメンバーの目から見た北浜の姿をお伝えすることができたでしょうか?
取材を通じて、県外出身者の多いメンバーだからこそ、先入観のない新鮮な北浜の魅力を感じることができ、それを聴くことで僕自身も北浜に対する若い感覚が少しだけ理解できたような気がします。
北浜にはまだまだ紹介しきれていない魅力的なスポットやショップもあります。新しい発見を求めて、ぜひ皆さんも北浜へお立ち寄りください!
ちなみに、もっちーの方言は讃岐弁ではなく岡山弁でした(笑)
おしまい。