数年かけて少しずつ形作って、いよいよこの10月にグランドオープンを迎えるはずだった「Meguru Zero Waste Cafe(めぐるゼロウェイストカフェ)」さんに、まさに予想もしなかった不幸が訪れました。
茫然自失とはこういう事なんだろうなと振り返る三好さんにかける言葉が見つからず、「よかったら火災現場を見てみてください」と気丈にも笑顔を向けられ、心にどんよりとしたものを抱えながら現場に立ち寄りました。
この生々しい光景に言葉がです、ただ火災当時の凄まじさを感じるしかなかったのですが、幸いにも、以前取材で立ち寄った際に大いに和ませてくれたヤギたちは無事で、以前と変わらぬのんびりとした姿を見せてくれました。
落ち込んでいてもしょうがない!前に進むだけと気持ちを切り替え、あらたな挑戦に挑む。
ただ、オーナーの三好さんの気持ちの切り替えは見事のひと言でした。
今までいろんな人たちがかかわり、ようやくグランドオープン目前まで漕ぎつけた矢先の災難です。当然、いろんな思いがあった事でしょう。
それにもかかわらず、火災から2週間も経たない8月30日には隣の駐車場にてピザ販売の仮営業を再開するという行動力。1か月ほど経ってお邪魔した時には、このような仮店舗としての体裁を整えていました。
「落ち込んでいてもしょうがないですからね。いろんな人に励ましの声や調理器具などの提供など、本当に力をいただいたので、むしろやる気が満ちています」と、明るい笑顔で話してくれました。
スタッフやボランティアさんたちも明るく振舞っているのに、こちらが暗い顔をしているのも逆に申し訳ない。
それならば、僕たちもいつものテンションでピザをいただく事にします。
むしろオープンエアーが気持ちいい!米粉を使ったミニサイズのピザ
仮営業再開当初はピザのテイクアウトのみだったそうですが、現在では以前から取り組まれている新鮮な野菜の販売も再開。以前、取材でお邪魔した際の色とりどりの野菜たちも並んでいました。
小麦アレルギーの方にもピザを召し上がってもらえたら… という思いで考案された米粉を使った生地で焼き上げるミニサイズのピザは、今のところこのラインナップ。
いやもう、どれも美味しそうなので、上から順番に5種類焼いてもらう事に。
延焼を免れた移動式のピザ窯で、こんがり焼いていただきました。
トラックの荷台を改造したテーブル席に腰を下ろすと、目の前には雄大な田園風景と、心地良いそよ風。
不謹慎なのは分かっているのですが、むしろこちらの方がいいのでは?とさえ思えてしまう居心地の良さです。
ミニサイズなので、思ったより焼き上がりも早い。それほど待たされる事もなく、テーブルに運ばれてきました。
やばっ、めっちゃかわいい!
ミニサイズなのでどのくらい注文したら良いのか見当がつかないと思いますが、食べた感じだと3~4枚が通常のピザの1人前といったイメージでしょうか。足りなければもう1枚焼いてもらうみたいな事もできるし、なにしろいろんな種類のピザが楽しめるので、これは思ったよりナイスなアイディアではないでしょうか?
米粉を使った生地は、薄く焼き上げられているのでパリパリなのかなと思いましたが、意外にももっちり。
同行したうちのマダムは、「ああ、このピザ好きな味だわ~。また食べたい!」とご満悦でした。
実は、僕がこの1か月なかなかお店に立ち寄れなかったのは、どんな言葉をかけたら良いのか分からなかったからという実にヘタレな理由です。
でも、実際に伺ってみて、もちろん気丈に振舞われている部分はあるにしても、三好さんをはじめ、スタッフやボランティアの皆さんは意外にも元気で、やる気に満ちていました。
応援したいから… なんて気負う必要もなく、美味しいピザを、普通に食べに行ってもらいたいなぁ…なんて、個人的には思います。
ピザの口になったら、またぜひお邪魔します!
関連記事 めぐるゼロウェイストカフェ ~ ヤギやニワトリもいる!里山のファーム型カフェ ~
店名 | Meguru Zero Waste Cafe(めぐるゼロウェイストカフェ) |
所在地 | 綾歌郡綾川町小野甲605-4 |
電話番号 | 090-7148-6737 |
営業時間 | 11:00~15:00 |
定休日 | 水・木曜日 |
駐車場 | 有り |