先日、兵庫県姫路市にある僕の実家に立ち寄ったところ、僕の親父がいきなり「おもろい村人がようけおるとこ行こか」と言い出すので、わけの分かぬままついて行く事にしました。
車を走らせること40分、姫路もこのあたりまで来るとのどかな風景が見られるようになります。
安富ダムを過ぎ、延々走らせるがそれらしい場所がみつからない。
親父が「安富町の関っていうところなんやけどなぁ」とボケたフリをする始末。ここまで来て何もなかったでは、さすがに悔しい・・・
ふと見ると、村人らしき人がいたので聞いてみる事にしました。
「あのぉ・・・ すみません・・・」
「・・・。」
無視するんかいっ!
でも、なんか固まったまま動かない・・・
これは様子がおかしい・・・
もしかして暑さのあまり、気絶してるんじゃないのか?
なんか心配なので、顔を覗き込んでみると・・・
えーーーっ、わろてる!
ひげ生えてる!
ちゃうわ・・・
人形なんかいっ!
村人より多い130体の案山子(かかし)が暮らす「奥播磨かかしの里」
と、わざとらしいボケから入ってしまいましたが・・・
奥播磨かかしの里がある姫路市安富町関地区は、過疎化が進む姫路市でも最奥地。80歳以上が大半を占める人口十数人のこの地区を盛り上げようと、2011年頃から案山子の里作りがはじめられたのだそう。
現在、里で暮らしている案山子は130体。
もう、そこいらに案山子が居る状態です。
たまに、ホンモノの住民が畑仕事をしてたりするのでご注意ください。
僕は、案山子と思ってカメラを向けたらいきなり動いたので「びっくりした!」と、思わず失礼な悲鳴をあげてしまって笑われました・・・
まじで後ろ姿とかホンモノそっくりで見分けがつかんし!
なんか、のぞき込んでるようなおっちゃんも案山子やし・・・
里ののどかな風景っぽい案山子なんかもいたりして。
これは、まじでなごむわぁ~!
という事で、ここからは里山の原風景を感じさせる案山子たちをしばしご覧あれ。
ちなみに、最後のはホンモノのバス停。神姫バスさんナイス!(笑)
民家で案山子が集団生活している「ふるさとかかしギャラリー」もありました。
これはほんまにおばあちゃんかと思ってためらった(笑)
民家では案山子が大賑わいでした。
と、案山子のいる風景をあちこち撮ってみたのですが、ふとこの風景は、まだ人が多く住んでいた頃の古き良き関地区なんじゃないかな・・・ なんて考えてしまいました。
ここに限らず、日本全国には多くの限界集落があります。その土地土地で地場を盛り上げようとさまざまな取り組みが行われていますが、この「奥播磨かかしの里」も「この集落を元気にしたい」という思いがヒシヒシと伝わってきました。
それに対して僕なんかに何が出来るとは思いませんが、こういうのにあえてのっかって、純粋に楽しむだけでもいいんじゃないかなと思うわけです。
香川からわざわざ行くのは大変だと思いますが、どこかに行かれたついでにちょこっと立ち寄ってみたい愉快なスポットでした。
ちなみに、すぐ近くに鹿が壺という渓流があって、めっちゃ綺麗なオートキャンプ場もありました。
アウトドア派の人なら、キャンプ目的で訪れてもいいかも。
鹿が壺の記事はまた後日書きますのでお楽しみに!
おしまい。