本来存在しないはずの「赤い富くじ」。それを引いたものは、その子孫まで豊かな富に恵まれた…
そんな伝説の富くじを探し出すために捜索隊を結成。不気味な雨が降りしきるこの日、我々は民俗学者の石松先生と発起人の飴宮美代とともに謎に満ちた琴平を捜索すべく集められたのである。
会場に漂う緊張感。
てっきり大金持ちになるためのトレジャーハンティングの類いと安易に考えていた和やかな空気が、飴宮美代のとある告白によって一変、普段は観光客で賑わう琴平町のうどん屋「てんてこ舞」の店内が悲壮な決意に満ちていく…
謎解きと捜索のために歩く町並み。ここから出会う人々、見て聞いて感じる先で待ち受けているものとは? そして最後に目にする驚愕の事実とは?
期待と不安を胸に、我々捜索隊は漆黒の金刀比羅宮表参道に足を踏み入れるのであった…
金刀比羅宮表参道などを舞台に観客全員が登場人物の一員になる没入型演劇
と、いきなりシリアスな設定をぶっこんでしまいましたが、今回参加したのは株式会社マエカブが主催、琴平バス株式会社が共催するイマーシブシアター、こんぴら大演劇(こんぴらビッグシアター)による「伝説の富くじ」という演劇です。
ちなみにイマーシブシアター(没入型演劇)とは、2000年代にロンドンから始まり、以降ニューヨークを中心に世界的に人気を集めている体験型演劇作品の総称とのこと。新型コロナで落ち込んでいた琴平の観光業界を演劇で盛り上げようと、町歩きと演劇を融合させた試みなんだそうです。
参加者がランタンを持ち、登場人物である民俗学者の石松先生と発起人の飴宮美代さんとともに表参道を散策します。
途中、表参道の名所を紹介されたり、ちょっとドッキリなとある人物が現れたり、はたまた軽く謎解きがあったりと、参加者たちもだんだん物語の登場人物になったかのように没入していきます。
やがて舞台は琴平町公会堂へ…
ここでは参加者たちと協力してとある重要な謎解きが行われます。
そして謎が解けた呪文を唱えると…
怖っ!
ここからがいよいよクライマックス。プロジェクションマッピングを使った幻想的で大迫力な演出により物語は最高潮に達します。
観客も巻き込んでの演出に笑いもあり…
最後は果たしてハッピーエンドになるのでしょうか…
どんな結末になるのかは実際にご覧になってからのお楽しみということで。
演劇が終わった後は記念撮影会も行われました。
あれ? しれーっと観客に混じって真ん中で記念撮影しているこの人見たことある… って方、
そうです。実はうどん脳のオカピおじさんと、超オバさんと一緒に来ていたのです。超オバさんは思いのほか面白かったようで「ちょー良かった!」を連発しておりました。
僕個人の感想としては、実際の劇団員の方が演技をされながら道中をエスコートしてくれるので臨場感があってまさに没入できたことと、最後のプロジェクションマッピングも含めた美しい演出としっかりとしたストーリーに感動いたしました。これは読者の皆さんにもおすすめです。
このイマーシブシアター「こんぴら大演劇」は、7月、10月、12月にも開催予定なので、皆さんどうぞお楽しみに!
⇒ こんぴら大演劇