近年の就活の早期化や売り手市場の進展にともない、大学生の就活への関心が高まっているそうです。
反面、従業員5千人以上の大手企業に限って言えば、2025年3月卒の求人倍率は0.34(リクルートワークス研究所調べ)と依然として厳しく、希望の就職先から内定をもらうためにどう動くかが課題となっています。
そんな中、通常の企業説明会とは異なり、大学生と企業が近い距離感で楽しく交流し、お互いを知る機会にしようと香川大学の学生たちが中心となって就活イベントが開催されました。
主催は香川大学の2、3年生の皆さんが中心となる就活支援プロジェクト「コネクト」の皆さん。
就活イベントは多度津町のイベント企画会社・株式会社ジャパンインフォメーションネットワークがサポート。2022年の「電車で就活」、2023年の「栗林で就活」、2024年の「みなとで就活!」に続いて4回目の開催となる今回は「タワーで就活!」と題し、高松シンボルタワーで行われました。
今回の就活イベント「タワーで就活!」には県内外から16社の企業と、香川大学や関西圏の大学などから学部生・院生合わせて約80名が参加されました。
イベントの初めに行われたアイスブレークでは、参加企業の担当者と学生たちがチームとなってマシュマロタワーを作成、あれこれ工夫をしながらその高さを競い合いました。
場が和んだところでいよいよ交流会の始まりです。
会場内に各企業の島を作り、学生たちは興味のある企業をそれぞれ巡るスタイル。まずはスライドを用いながらそれぞれの担当者による自社紹介が行われました。
おおよそのイメージが湧いたところで、企業説明セッションに移ります。
ここでは興味のある企業の島へ出向き1社あたり7分間のプレゼンを受けながら時間内に巡ります。
人気のある企業に集中するかと思いきや案外均等にバラけていて、少しでも興味が湧いたら話を聞きに行くという積極性が見られました。
1社7分というのは長いようで意外と短く、各社ともいかに自社の魅力を伝えるか、学生たちとどうコミニュケーションを取るのかなど、かなり事前準備をされたようで、どの島も緊張感がありながらも楽しそうな雰囲気。
少し聞き耳を立てていたのですが、内容については事業や自社製品の紹介、就職後の待遇面などの説明が多い印象。今回参加したのはBtoBの業種が大半で、あまり学生たちには馴染みのない企業ばかりなので、まずは知ってもらう事に狙いを絞った感じです。
それでも、世界的なシェアを持った素材などを製造していたり、実は身近に存在する製品を作っていたりと、学生たちも興味津々の様子。
ちょっと面白いなと思ったのが四国計測工業さんの島。製品企画の雰囲気を体感してもらおうと、あるテーマにそったアイディアを学生たちにどんどん出してもらうというちょっとしたゲームです。待遇面や業務内容の説明も大事ですが、その前段階でまず学生に興味を持ってもらおうとするプレゼンもいいですね。今回一番楽しそうな雰囲気でした。
担当者さんのキャラが立っていたのはフソウリブテックさん。住宅建築などを扱う企業ですが、ユーモアのある「フツウじゃない」ドラキュラCMのように、フツウじゃないノリの良さで元気に説明されていました。1コマ見学させていただいたのですが、思わず「大変良い漫談を聞かせていただきました!」と、つい感想を言ってしまったほどです(笑)
待遇の良さが印象的だったのはネジの総合商社サンコーさん。なんと年間休日134日!
担当者さんに貴社に入社された理由をお聞きすると「休みが多いからです!」と即答されて笑いを誘うひとコマも。
各社それぞれのカラーが出ていて、参加された学生たちも「直に企業の方とお話しできてとても興味が湧きました。」「初めて就活イベントに参加して、就活に対する実感がわきました。」「皆さん説明するスキルがすごい!私も社会人になったらこんなふうになりたいと思いながら説明を聞いていました!」など好評だったようです。
そして最後は豪華賞品が当たる抽選会。サッカーの観戦チケットやリゾートホテルのペア宿泊券などが当たり、大いに盛り上がりました。
豪華リゾートホテルの宿泊券が当たってガッツポーズの学生さん。
就活もそうだし、実際に勤めだしてからもそうなのですが、受け身ではなく自らで能動的に動いて行かないと社会はとても厳しいところだと思います。
以前「香川の大学生は就活の取り組みが遅い」という話を耳にしたことがありましたが、情報を集めるのに早すぎるという事はありません。しっかり情報を集めて、いろんな企業さんから話を聞いて、ぜひこの会社に入って良かったと思える企業に就職してもらいたいですね。
これをきっかけに、みんな頑張れ!