日常的に車を使っていると幹線道路沿いの景色がその町の印象になりがちなのですが、たまにことでんに揺られて車窓を眺めるとどこか見知らぬ町に来たような感覚になるから不思議です。
近代的な建物が並ぶ幹線道路沿いとは違い、明治期から走ることでん沿線には雑多で庶民的な街並みが多く見られ、のんびり走るローカル線の心地よい揺れと相まって、いつの間にか心がほっこりとしてしまうのです。
そんなことでんの車窓からずっと気になっていたお店が今回紹介する讃州堂書店さんです。
昭和52年(1977年)創業の讃州堂書店は、歴史・政治・文学・美術・雑誌・サブカルチャーなど古書全般を扱う老舗の古本屋さん。お店の奥さんにお聞きすると、中でも香川県の郷土資料に力を入れているのだとか。
店頭に掛けられた古びた時計がなんとも良い味を出しています。
えっ?
これはもしかしてタイムスリップ??
なんてことは当然起きませんが、店内に一歩入るとまるでそこは昭和から時間が止まってしまったような錯覚さえ起こしてしまうなんともノスタルジックな空間が広がっています。
もはや何冊あるかも分からないほど多種多様な古本が棚に並び、あるいは山積みされ、本好きでなくても自然と興味が湧いてくるような店内です。
こういうレトロな絵本は幼少の頃の思い出まで蘇ってくるようです。
いちおうジャンル別には整頓されているのですが、どちらかというと古本に埋もれているという感覚で、ひとつひとつ本を眺めているとどんどん意識が古本の世界に引き込まれていきます。
もうすでに絶版になっているであろう時代を感じる古書も多くあり、冗談に思っていたタイムスリップが本当に起こってしまったんじゃないかと錯覚するほどでした。
少し見て回っただけでもじっくり読んでみたい本がたくさんありました。きっと、あなたにとっての特別な一冊と出会えることでしょう。
僕もまた時間を見つけて、今度はたっぷり古本の世界にハマってみたいと思います。
店名 | 讃州堂書店 |
所在地 | 高松市松島町2-1-9 |
電話番号 | 087-834-1533 |
営業時間 | 10:00~19:30 |
休業日 | なし |
駐車場 | あり |