ことでん瓦町駅からトキワ街を抜けて田町の交番がある辺り。
意外と昭和っぽさがそこかしこに残されていて、この周辺は個人的には高松で一番ディープなスポットなんじゃないかと思っています。
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ことでんを使って街までやってくるからか、この周辺は意外と若者が目に付くといった印象。
昭和の頃から続くアーケードは、古くから続く老舗と、大手の飲食チェーンなどがひしめき、そうかと思えばサブカル的なイベントが行われていたりと、ちょっとカオス的な街全体の雰囲気も感じます。
意外とこんなディープさがクリエイティブな発想を生んだりするのかな… なんて感じながらいつも歩いているのですが、まさにそんな街で、アーティストやクリエイターを支援し、地域活性化を目的とした物件があると聞きさっそくお邪魔してきました。
アーティスト・クリエイター限定!居住・制作の場として提供するレトロビル
本物件を管理する(株)東宝モータースの江郷さんにさっそく現地を案内していただくと、なんとなく見覚えのあるビル。
洒落たイタリア料理のお店や親しみやすい居酒屋、そして2階に目を移すと同人誌や成人誌といったまさに「雑居ビル」といった佇まいなのですが、妙に懐かしい味を醸し出すレトロなビルでもあります。
ビルの階段を上がっていくと、これもなんだか懐かしい雰囲気。
そう言えば昭和の昔、当時20歳前後だった僕が大阪で暮らしていたのがまさにこんな感じのビルだったな… なんて、一瞬その頃の思い出が蘇ってきましたが、築62年の年輪というのは訪れる人、住む人にいろんなインスピレーションを与えてくれるのです。
さて、今回は募集する部屋のうち、リフォームがほぼ終わっている2部屋を見せていただきました。
最初の部屋のドアを開けると、まず驚いたのがこの広さ。そこは古い規格なのか、今どきのワンルームなどとは比較にならないスペースが確保されています。
このあたりはただ住むだけではなく、制作活動にも使えるような広さも考慮されているのでしょうか。バス、トイレは別で、キッチンも単身者向けとしては十分。エアコンが備え付けられているのも有難いですね。
ベランダも、さすがに建て込んでいる地域なので眺望の良さまでは望めませんが、それでも十分な広さでした。
そして、次の部屋へ。
このタイプの間取りは本当に懐かしい。いわゆる1Kと呼ばれる間取りは、ワンルーム全盛の昨今ではあまり見られなくなりましたよね。
きっとリフォーム前は、手前がフローリングで奥の部屋は畳だったのでしょう。収納もたっぷりあるので、何かとモノが嵩みがちなアーティストには重宝がられると思います。
部屋の専有面積はタイプによって若干差がありますが、約32~35平米。賃料は月額35,000円(水道料含む)とのこと。
また、入居者が無料で利用できる作品展示室兼フリースペースもあります。
こちらはまだ改装中でしたが、イベントや作品展などにも使っていただけるそうです。
そして、最後に案内されたのがビルの屋上!
正直言うと、内階段・内廊下だし、ベランダからの眺望も期待できなかったので「作品作りに没頭しやすい環境だけど、引きこもり過ぎないか?」なんて少し思ったですが、この開放感ある屋上があるならその心配もなさそうですね。
ちょっと気分転換に缶コーヒーでも持って屋上で過ごせば、またクリエイティブな発想が湧いてくるかもしれませんね。
さてこの物件ですが、利用期間は基本的に2022年4月11日~2023年3月31日の間。
1年を区切りとすることで様々なアーティスト・クリエイターさんの往来も増え、良い循環が起きることと、1年間のご自身の活動を振り返るきっかけになると考えて区切りを設けたそうですが、希望により期間経過後も住み続けるのは可能とのこと。
応募期間は2021年12月6日から始まっており、2022年2月7日までの受付だそうです。(追記:定員に達し次第終了とのこと)
応募条件としては、20歳以上のアーティストやクリエイターとして創作・制作活動をされている人、協調性のある人などいくつかありますので、詳細・申込みについてはwebサイトにてご確認ください。
特に県外で創作・制作活動をされているアーティストやクリエイターの若い皆さん、瀬戸内の温暖な空気が心地いいディープな街で1年ほど活動されてみるのも良い経験になるかもしれませんよ~!
⇒ 入居者募集に関するwebサイト(まちなかコミュニティビルヂング of Art)