香川大学の4年生、りかさんとゆりかさんが卒業旅行として選んだ先は冬の北海道。
2泊3日の旅の初日は、白い恋人パークと夜の小樽を満喫する王道観光地を巡る旅でしたが、初日から楽しさ全開! 移動の疲れも重なって、この夜はぐっすり眠れたことでしょう。
さて2日目となるこの日は、札幌からJR特急に乗って北海道でも雪の多いエリアのひとつ、砂川市で女子力アップの旅です。生まれて初めて見る雪の多い町でどんな体験をするのでしょうか? いろんな意味でドキドキだった2日目のはじまりはじまりです!
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※交通機関の時刻や各施設の価格等は取材時時点のものです。実際の旅行の際は最新の情報を公式webサイト等でご確認ください。
札幌からJR特急に乗って一路砂川へ! 香川民にとっては異世界の車窓を堪能
という事でいきなり車内から失礼します。
宿泊先であるホテルグレイスリー札幌を出発した私たちは、札幌9:00発のJR特急カムイ7号に乗って一路砂川へ向かいます。
今回は指定席を利用しましたが、砂川までのお得な自由席往復割引きっぷ「Sきっぷ」の利用だと往復でひとり3,970円(大人)という手もあります。
札幌を出てしばらくは、今年は雪が少ないと地元の人が言う札幌市内の街並みが続きます。
北海道の家はサイコロのような可愛い家が多いという印象。これは、屋根の雪下ろしをやりやすくするためでしょうか、香川の家々とはかなり屋根の形状が違っていておもしろい。
しばらく走ると急に建物が少なくなり、北海道の大平原を思わせる景色に変わります。
ほんと、北海道の天気は変わりやすい。急に太陽の光が差してきて、樹々も光る息をのむような美しい光景になりました。
ところが美唄(びばい)辺りから雪の量も天気も一変、日本一晴れの日が多い香川県に住む私たちからすると非現実というか、異世界の風景へと変わってきました。
こんな豪雪の中でも颯爽と走るJR北海道ってすごいな…
ふと思ったのですが、この雪の多い冬を乗り切るためにどれだけのコストがかかっているのだろう。身近な生活を考えても、暖房に必要な電気代や灯油代などは香川に住む私たちの何倍もかかるでしょうし、衣服に除雪用具に車のスタッドレスタイヤなどなど…。行政レベルでも道路を始めとするインフラ整備にもそれなりのコストがかかりそう。
この景色を見て綺麗とか能天気に感動してるけど、一年を通して温暖な香川に住む私たちには想像もつかない過酷な暮らしなんだろうなと思います。
こういう雪国の苦労を想像できるのも旅の良さのひとつ。猛吹雪の車窓を眺めながらあれこれ考えるうちに砂川駅に到着しました。
この電車の後ろ姿だけでもその過酷さを理解するには十分です。ほんと、毎日ご苦労様です。
と言いつつも、せっかくここまでやって来たのだから不躾ではありますが、旅を楽しませていただきましょう。あらためまして砂川駅です。
こういう見慣れない特急列車のプレートを見ると、ほんと遠くまでやって来たんだなと思う。
1日目の記事の冒頭に書いたとおり、今回の卒業旅行企画は学生の2人がプランを練ってくれましたが、砂川までJR特急で行くというのはなかなか良いチョイスじゃないかと思います。
では、彼女たちがJR特急を使ってまで行きたいと思ったあの場所へさっそく向かいましょう!
世界でも脚光を浴びるコスメブランド「SHIRO」の工場でフレグランス作りを体験!
砂川駅には9:46着。これから向かう「みんなの工場 by SHIRO」へは砂川駅から徒歩すぐにある砂川パークホテルから9:54に無料シャトルバスが出ていますが、他にも砂川市内を巡るため今回は移動にレンタカーを利用することにしました。
予約しているレンタカーの店舗までは徒歩で約10分ですが、いきなりくじけそうな雪の量です。
それでもこんな豪雪を見るのは初めての2人はめっちゃ楽しそう。
ちなみにレンタカー料金は12時間までの利用で3,300円~。路線バスで巡るのはダイヤ的にも路線的にも無理があるので、雪道運転に自信がない人は無理せずタクシーを利用しましょう。
実は私もこれだけガチな雪道は何十年ぶりでしたが、若い頃はよく雪道運転をこなしていたのでコツを思い出したら雪道自体はそれほど苦になりませんでした。ただ…、吹雪いて視界がほとんどない時間帯もあったので、この時はマジで怖かったです。周りの車は迷惑だったと思いますが、事故するよりマシなのでめっちゃゆっくり運転しました。
そんなこんなでようやく「みんなの工場 by SHIRO」に到着しました。
「みんなの工場」は、SHIROの製品を製造する工場に、ショップ、カフェ、キッズスペースとラウンジなどを併設した、人と環境に配慮した循環型の施設です。
SHIROについてはご存じの人も多いと思いますが、北海道発の自然派コスメティックブランド。北海道産のがごめ昆布や酒かす、アマニ油などを中心に生産者の顔がわかる、良質で安心な素材をもとに、「自分たちが毎日使いたいものをつくること」を追求したものづくりをされています。
一部消防法の制約がある部分を除き、SHIROの製品を作る過程がガラス張りで公開されていて、個人向けに見学ツアー(有料)も行われています。
今日は運がいいですね! と言われた滅多に見れない酒かすを絞り出す作業にも遭遇。自然の素材の良さを引き出し、それを活かした製品づくりをされている事も感銘を受けましたが、何よりひとつひとつの作業がすごく丁寧で、その所作を見るだけで、ものづくりへの想いがすべて伝わってくるようでした。
「みんなの工場」の建物自体にもSHIROのものづくりへの想いが反映されていて、自然の恵みを余すことなく使用されています。建設に当たっては、子どもたちへのワークショップなども行い、その建設過程から地域や社会に貢献する姿勢も見られました。
「みんなの工場」内にあるカフェでランチ。北海道の自然素材の美味しさが味わえるとのことでめっちゃ楽しみ!
なのですが、実は朝食を食べ過ぎたのと、この後のスイーツ巡りに備えて軽めの食事となりました。
それにしても、このピザの破壊力!「たっぷり野菜と生ハムのピッツァ(1,760円・税込)」
メニューの見本写真より圧倒的に良いビジュアルで出てきました(笑)
もちろん店内の窯で焼かれたもの。雪の降り積もるこの時期なのでさすがに地元産の野菜というわけにはいきませんが、新鮮な素材をたっぷり使用。ちなみに夏場は北海道産のフレッシュ野菜を使うそうです。
このアスパラがシャキシャキでとっても美味しい。香川産の「さぬきのめざめ」もたいがい美味しいですが、それに勝るとも劣らない食感です。
そして、この「自家製 うめハーブソーダ(990円・税込)」のビジュアル!
さっきからビジュアルに驚いてばかりですが、すっきりとした爽やかな味。ハーブを混ぜると香りが増して味変します。
ピザを3人でシェアして、学生の2人は「かぼちゃのポタージュ(880円・税込)」と「キャラメルヨーグルトアーモンドラテ(770円・税込)」。これもとっても美味しかったそうです。
ランチの後は、学生の2人が楽しみにしていたブレンダーラボ。自分で香りをブレンドし、世界でひとつの自分だけのフレグランスを作ります。※体験料:40ml 4,180円(税込)/ 80ml 5,170円(税込)
ボトルは40mlと80mlの2サイズから、香りのタイプはしっかり香るオードパルファンタイプと、ふんわり香るボディコロンタイプの2種類から選べます。
ブレンドできる香りは、定番フレグランスとしてサボン、ホワイトリリー、ホワイトティー、アールグレイ、キンモクセイ、砂川限定のフルーツブーケに加え、過去の限定フレグランスから人気の香りを選定、スタッフさんから丁寧に教わりながらなのでそれほど難しくはありません。
2人がフレグランスを作っている間ちょっとヒマなので店内を見て回りました。
なんだかコスメというより宝石のようにキラキラしていて、見ているだけでもなんだか楽しくなります。
砂川だけでしか買えない限定商品も。旅の記念にひとついかがですか?
おっさんだけど私の肌もすべすべになるかな… なんて真剣に考え始めた頃、ようやくマイフレグランスが出来たようです。2人とも納得の様子!
フレグランスを作る中でスタッフさんとめっちゃ仲良くなったみたいで、しばらくいろんなコスメを試しながら楽しそうにしていました(笑)
実はこの時期「みんなの工場 by SHIRO」にはもう一つの楽しみがあって、それは雪遊びができること。リアルなかまくらなんて初めて見るのでは?
ソリも貸してくれたのでスリルも味わえました(笑)
私はこの景色を見るだけで満足です。
工場見学にランチにフレグランス作りに雪遊び。時間の制約がなければずっと居ていたい場所でした。
みんなの工場 by SHIRO
砂川市豊沼町54-1
10:00~19:00 (不定休)
工場 : 10:00~17:30 (日・祝日休)
ショップ : 10:00~19:00 (ブレンダーラボ最終受付 18:30)
カフェ : 11:00~19:00 (L.O.18:30)
全国に知られる砂川の2大スイーツを巡る!
ほんの3~4時間滞在しただけで車に5cmぐらい雪が積もってて焦りましたが、財布の中にあった使わなくなったプラスチック製のショップカードをスクレーパー代わりにして窓の雪を取り除き出発。5分ほどで次の立ち寄りスポット「ナカヤ菓子店」に到着しました。
それにしてもすごい雪。夏場はお庭になっていて外でスイーツを食べたりできるそうですが、雪で看板が埋もれるほどです。
不慣れな雪に苦労して駐車場に停めただけに、この愛らしい店構えを見た時はほっとしました。
降る雪にオートフォーカスが持っていかれて若干ピンボケ。こういう体験も雪国ならではだったりします。(言い訳です笑)
ナカヤ菓子店の創業は昭和23年。かつては炭鉱の町として栄えた砂川にあって、労働者たちに一時の癒しを与える菓子を提供してきた小さな町の小さなお菓子屋さんが、今、若い人たちにとっても人気なんだそうです。
オーナーさんに挨拶をしてしばらく店内にいると、平日のこんな時間なのにひっきりなしにお客さんがやってきます。
観光地の中にある観光客向けのお店もいいけど、遠くの知らない町にある地域の人たちが通うお店っていいですよね。どこか懐かしく、それでいてその町ならではのお菓子なんかがあったりして、思わずほっこりとしてしまいます。
今回のお目当ては、同店の一番人気である「アップルパイ(490円・税込)」です。表面がキラキラ輝いていて、とっても美味しそう!
缶詰などは一切使わず、北海道産や青森産など、季節ごとにベストなリンゴをチョイスして、一から手作りで仕上げるのがお店のこだわりなんだそう。
見ているだけでヨダレが出てきそうなので、さっそくいただく事にしました。
最初のひと口をかぶりつくと、表面のつやつやはねっとりとしていて、パイはサクサク。このバランスが絶妙で思わず笑みがこぼれてしまいました。中のリンゴは甘さ控えめなんだけどリンゴ本来の風味が感じられて「これは確かにお店に通うよね」と納得の美味しさでした。
実は私はどちらかというとアップルパイは苦手だったんですけどね。このアップルパイを食べて世界観が変わりました。
2人ともかぶりついた瞬間に「やばっ!」と連発。その美味しさに驚きを隠せないようでした。
お店のスタッフさんたちもすごく親切でアットホームな雰囲気。気軽に行ける距離じゃないのですが、思わず「また来まーす!」と言ってしまいました(笑)
ナカヤ菓子店
砂川市東1条南10丁⽬2-13
9:30〜17:30(月曜日定休。祝日の場合は翌日休業)
続いてやって来たのは「北菓楼(きたかろう)砂川本店」です。
一瞬、美術館かと思うほど立派な外観。
店内には、おかきやバームクーヘンなど、北海道産の原料にこだわった自社商品がずらりと並びます。
北菓楼が一躍有名になるきっかけになったのがシュークリーム。キャビンアテンダントやパイロットが北海道のお土産に北菓楼の大きなシュークリームをまとめ買いしていくことから話題になり、それがクチコミで広がったそうで、その人気は東京などでの物産展では行列ができ、即完売するほどなんだとか。
では、その大人気のシュークリームをさっそくいただくことにしましょう。
まずは人気の火付け役となったジャンボシュークリーム「北の夢ドーム(3個入り972円・税込)」。
ビスキーを乗せて焼いた生地で、サクサクとした食感が人気の秘密。クリームは北菓楼特製カスタードクリームにコクのある生クリームが重なり二層になっています。
こちらもジャンボなパイシュー「夢不思議(3個入り900円・税込)」。
何層にも重ねて焼き上げ、ふんわりと膨らんだパリパリのパイ生地。中のクリームはカスタードに更に北海道産の新鮮な生クリームを加えて仕上げてあるそうです。
2人に食べてもらったところ、甘くてめっちゃ美味しいとのこと。
私も1ついただきましたが、軽い食感のシューは元より、このたっぷり入ったカスタードクリームが濃厚なのにくどくなく、本当に美味しい! てか、北海道に来てから美味しいしか言ってませんが、本当なんだからしょうがない。
あれもこれも薦めて申し訳ないのですが、このシュークリームは札幌や小樽、新千歳空港などの店舗でも販売されているのでぜひ買ってみて!
北菓楼 砂川本店
砂川市西1条北19丁目2番1号
9:00~18:30(元日のみ休み)
札幌の夜はジンギスカン!すすきのも少し歩いたよ
砂川のコスメとスイーツでたっぷり女子力を上げたところで、名残惜しいのですが砂川17:08発JR特急ライラック34号で札幌に戻ります。
で、いきなり乾杯!(笑)
札幌に行ったらぜひ本場のジンギスカンが食べたい! ということで、札幌駅に着いて早々「松尾ジンギスカン 札幌駅前店」にお邪魔しました。
とは言え、普段滅多に羊肉を食べることがなくて何をオーダーしていいのか分からない。撮影許可も兼ねて事前にお聞きしたところ、初めての方におすすめとのことでこちらをお願いしました。
「4種食べ比べセット(1人前3,500円・税込)」※写真は3人前です。
このセットは、ラムリブロース、ラム、マトン、ラムハツ(一人前各60g)の4種のジンギスカンに、野菜盛合せ、ライス、味噌汁、ドリンク一杯(アルコール含む)が付いたお得なセットです。
みんな本格的なジンギスカンは初めてなので、お店の方が気を遣っていただいて、説明しながら焼いてくれました。今回つくづく思うけど、北海道の人って皆さんほんと親切!
昭和31年に北海道滝川市に創業した松尾ジンギスカンは、独自のタレに漬込む味付ジンギスカンの老舗です。リンゴや玉ねぎの搾りたての果汁を使用したほんのり甘いタレは羊肉独特の風味を抑えさらに肉質もやわらかくするそうです。
そろそろいい具合に焼けてきたのでいただきましょう!
えっ、牛肉よりさっぱりしている! 羊肉特有の臭みもほとんどなく、むしろ良い風味になっているような気がします。あまり焼きすぎないのが美味しく食べるコツなんだそうです。
めっちゃ美味しそうな顔になってたのに、シャッター切るのが0.5秒遅かった(笑)
4種類の肉の中でどれが好みか聞いてみたら、強いて言えばラムリブロースで意見は一致。でも、個人的にはラムハツの食感も捨てがたい…
こっちは美味しい顔成功!(笑)
肉の旨味とタレが効いた野菜もどんどん箸が進むほどの美味しさ。あっという間に平らげ、讃岐人はやっぱり〆のうどんでしょうということで別でオーダー。
いやもう至福すぎる!
実は2人とも先ほどのアップルパイとシュークリームがまだお腹に残っていて、ちょっとジンギスカンはヘビーかなと思っていたのですが、あまりの美味しさに別腹発動したようで、見事に完食となりました。
松尾ジンギスカン 札幌駅前店
札幌市中央区北3条西4丁目1-1 日本生命札幌ビルB1
ランチ 11:00~15:00(L.O.14:30)
ディナー 17:00~23:00(L.O.22:15)
せっかくなので札幌の夜の街を歩いてみました。まずは、すすきのの有名なこの看板。
レトロな路面電車も現役で走っていて、何気に絵になりますよね。
観光スポットとしても知られる、さっぽろテレビ塔も綺麗。
実はこの後、思い付きでテレビ塔の上まで行ってみたのですが取材許可取ってなかったので割愛。でも、札幌の夜景がとっても綺麗でしたよ。
2日目もたっぷり遊んで、ようやく宿泊先のホテルグレイスリー札幌に帰ってきました。
7階ロビーに行くエレベーターを降りたら冬らしいディスプレイがされていてほっとする。
1日目の記事があまりにもボリュームが多すぎて後回しにしてしまいましたが、ホテルグレイスリー札幌は、JR札幌駅の真ん前にある好立地で、チェックイン前とチェックアウト後の当日は荷物も預かってくれるので楽ちん。
チェックインとチェックアウトはタッチ画面で行いますが、フロントには常時スタッフさんがいるので操作方法が分からなければすぐに助けてくれます。
今回学生の2人が泊った部屋はスタンダードツインルームでしたが、必要にして十分な広さでした。もちろんWi-Fiも完備。
ちょっと嬉しかったのは私の泊った部屋にはコンセントの口が3つもあったことです。ビジホだと1つしかないところもあったりで、携帯にカメラのバッテリーの充電、そしてちょっと仕事をしたくて持ってきたノートパソコンもあったりするととっても不便なのです。おかげで快適に電源確保ができました。
では、ちょこっとだけ部屋の様子を撮影しておやすみなさい。
いよいよラストの3日目は、消化試合だと思っていたとある公園が感動レベルに良かったのでぜひご覧ください!
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モデル = りか、ゆりか(ともに香川大学4年生)
※本記事制作にあたっては、高松空港と香川大学経済学部 古川研究室のご協力のもと、本誌ガイドラインに基づき公平中立に制作しています。