ある日の事。
柄にもなく美と健康について物思いにふけっていると、ある美人すぎる読者さんからこのようなご連絡がありました。
『誰が乾かしても決まる髪』をコンセプトにされていて、本当に自分で乾かしても感動するほど決まるので私も自分の髪でびっくりしています。」
めっちゃベタ褒めやん!(笑)
ある取材がきっかけで、その後もお付き合いいただいてる笑顔が素敵な美人すぎる読者さんが、こんな形で特定のお店を紹介してくれるなんて初めての事です。
という事で、めっちゃ楽しみにしながら取材にお伺いしました。
まるでアトリエのような美容室
高松市六条町にあるサンドロ(SANDRO)さん。
いつも庶民的な散髪屋さんに通っている僕は、こういうハイソな美容室に行くのは数十年ぶり。心持ち緊張しながらお店にお邪魔すると・・・
ハイソサエティー!(死後?)
まるでどこかのアトリエか画廊にでも入り込んだかのようなオシャレ空間が広がっていました。
椅子なんて、ぱっと見オブジェですやん!
シャンプー台だって、僕なんかいつも顔を突っ込みながら「ギロチンってこんな感じなんやろな…」なんて思っているのですが、そう言えば美容室って仰向けで洗ってもらうんですよね。
もちろんトイレも抜かりはございません。
この幻想的とさえ言えるトイレットは、お小水を出すのが申し訳ないと思えるほどです。
そうは言っても出るものはしょうがないのでしばし「考える人」になった後、少しお話をお聞きする事にしました。
オーナーの櫻井さん。
イケメンすぎる!
髪をくくる事しかできない女性を輝かせたい!
ーー今日はよろしくお願いします。さっそくですが、櫻井さんの経歴をざっとご紹介いただけますか?
櫻井さん「地元香川生まれで高校までいました。兄弟は妹が3人で…」
ーーえっ? 4人兄弟の長男! 僕と一緒じゃないですか。てか、そこから始まるんですか?(笑)
櫻井さん「ですよね。美容師としては2006年から2018年まで東京の『PEEK-A-BOO 青山店』で働いていました。
元々イギリスで修行したかったのですが、色々あってまずは日本で経験を積んでからと同店にお世話になる事になったのですが、これがすごい人の下で働く事になって、むしろイギリスに行くより多くの事を学べると気づき、以来ずっとお世話になっていました。」
ーーそして独立という黄金パターン?
櫻井さん「学ぶ事も多かったので一生尽くしたいと思っていたのですが、実は骨折して入院した際、長期欠勤しているにもかかわらず給料がもらえている事に申し訳ない気持ちで一杯でした。
また、妹3人はそれぞれ東京で働いていて、香川に残した親にも後ろめたさもあったので、このタイミングで一念発起しました。」
ーーそれが2018年ですよね。サンドロさんのオープンは2019年11月と聞きましたが、結構オープンまで時間がかかるものなんですね。
櫻井さん「実はイギリスも見ておきたいとその後半年限定で渡英しました。帰国後は美容師のスキルと経営は別物なので、マーケティングの勉強や出店候補地の選定、市場調査などじっくり半年かけて行いました。」
ーーまさに準備万端、満を持してのオープンだったんですね。
ーーそして、サンドロさんの「誰が乾かしても決まる髪になる」というコンセプトなのですが、これってかなりインパクトありますよね。ほんとなの? って(笑)
櫻井さん「うちはカットを軸にしたデザイン展開を意識しています。すきバサミはほぼ使わず、ハサミでしっかり切り込む。
お客様の頭の形や骨格に合わせて髪形をデザインし、しっかりカットした後、必要に応じてカラーを入れたりします。」
ーーカラーやパーマありきじゃないんですね。基本のカットでその人を魅せるイメージでしょうか?
櫻井さん「なので、切る前のカウンセリングはとても重視しています。新規の人だと20分ぐらいかける事がありますね。
おおよそのイメージがつかめてから鏡越しにまたお聞きするという流れです。いきなり鏡越しで話すより対面でお聞きする方が、お客様の本音というか、なりたい自分というものをお話ししてくれるんです。」
ーー例えばどんなカウンセリングになるんですか?
櫻井さん「例えばよく、髪の切り時が分からないという方がいらっしゃいます。そんな人には現状どれくらいの頻度で美容室に行かれるかをお聞きして、例えば3か月に1度だったら、3か月後に伸びたイメージから逆算してカットしていきます。」
ーーすると、次に美容室に行くまでいつも綺麗な髪形が続くわけですね。
櫻井さん「あと、特定の髪形ではなくて、本来、ご自身で『なりたい自分』というのはあると思うんです。それを会話の中からくみ取って、あなたにはこういう髪形が似合いますよみたいな提案もさせていただいてますね。」
ーーまさに理想的な美容室ですね! 差し支えなければカット事例みたいなのを拝見できますか?
櫻井さん「もちろん! じゃあ、分かりやすくビフォーアフターで見ていただきましょうか。」
ショート
ーーこれは結構攻めてますね?
櫻井さん「基本的な好みとして、『かっこいい女性』と『かわいい女性』があると思うんです。攻めるデザインと守るデザインを使い分けていますね。」
こちらは守りのデザインでしょうか?
少しカラーが入った事もありますが、全体的に軽く軽快な印象になりましたよね。
こちらは思い切ってバッサリ切った事例。かなり印象が変わりましたよね。
ーーやっぱりお客さんはショートカットが多いんですか?
櫻井さん「基本はショートからミディアムですね。お客様の骨格やお顔立ちに合わせて例えば小顔に見えるなどの視覚効果も考慮しています。実は黄金比率があって、最終的にはメイクや服装などトータルファッションまでアドバイスさせていただく事もあります。」
ミディアム
後ろ姿なので少し分かりにくいですが、視覚効果も狙った髪形なんだとか。
ーーこうやって事例を見てみると、「誰が乾かしても決まる髪」というのもなんとなく理解できますね。
櫻井さん「香川の女性を見てみると髪をくくっている人が結構多いんです。髪形が決まらないから仕方なくくくっている状況を何とかしたいですよね。」
ーー香川の女性をもっと美人にしていきましょう!(笑) ちなみにお客様層ってどんな感じですか?
櫻井さん「それが、小さいお子さんから90歳代のおばあちゃんまで幅広いです。地域はご近所の方から遠くは徳島からわざわざお越しになる方もいます。そうそう、男性も来られますよ。」
僕のヤボったい中途半端なツーブロックもなんとかなるかな…(笑)
ーー僕も若い頃は美容室派だったんですが、雑誌持って行って「こんなのにして」って言ったら「あなたには似合わない」ってバッサリやられました。
櫻井さん「それはひどい(笑) うちではそいういうのも大歓迎です。スマホの写真を見せてくれるお客様も多いですしね。
そのままそのとおりの髪形を再現するのではなくて、その写真からお客様の『なりたい姿』が分かるので、その部分をお客様に合わせてデザインしています。」
お客様ごとにヒアリングした内容やその日の髪形など、細かく記載されたノート。
ーーこれだけ至れり尽くせりで理想どおりに仕上げてくれるなんて、予約で一杯なんじゃないですか?
櫻井さん「おかげさまで、オープン以来、他店が聞けば驚くペースで新規様が来られています。もちろん飛込でも大丈夫ですが、お待たせしないようご予約をいただいた方が有難いです。」
聞けば、紹介が紹介を呼び、クチコミで新規のお客様も多いんだとか。ある方は、いきなり「どこで切ったの?」なんて聞かれるぐらいインパクトがあったそうです。
僕は元々関西人なので、神戸や大阪に行くことも多く、仕事で東京なんかにも年に何度か行きます。
そのたびに「やっぱ都会の女性は綺麗やなぁ」なんて思うのですが、櫻井さんのお話をお聞きしていると、香川には「綺麗になりたい」人はいても「綺麗にできる」プロが少ない、あるいは技術はあるのにうまく提案できている人が少ないのかな…なんて思ってしまいました。
美容室ジプシーの皆さん、サンドロさんであなたらしい美しさを見つけてもらいましょう!
おしまい。
※カット事例ほか一部画像はサンドロさん提供
シザーカット(シャンプー&ブロー込み・税別)
・カット 5,000円
・小学生以下 2,500円
・中高生 3,500円
店名 | サンドロ(SANDRO) |
所在地 | 高松市六条町599-2 |
電話番号 | 087-880-9870 |
営業時間 | 9:30~21:00 |
定休日 | 月曜日、第四火曜日 |
駐車場 | あり |