古くから水の神様として崇められ、延喜式神名帳に讃岐国二ノ宮と記載されている大水上神社(おおみなかみじんじゃ)。
もう何年も前に一度参拝した記憶があるのですが、最近「まるでジブリの世界」というフレーズとともにこの由緒ある神社のことを耳にするようになったので、少し気になって足を運んでみました。
清々しさと神々しさに包まれたパワースポット
県道沿いの参拝者駐車場に車を停め参道を進むと、鎮守の森という言葉がすーっと頭に浮かんでくるようなお社が見えてきました。
この日はわりと日差しが強くて鳥居に着くまでに軽く汗がにじむほどだったのですが、鳥居をくぐって木立の中に入った途端ひんやりとした空気に包まれ、ここからすでに聖域なんだなと思わせる雰囲気を感じます。
隋神門と書かれた立派な門をくぐると、なるほどジブリ映画のコダマがカタカタと出てきそうな参道に出ます。いやもうすでに清々しい空気が満ちていてリラックス効果満点です。
宮司さんに挨拶を済ませ、少し境内をご案内いただきました。
大水上神社の創建は弥生時代とも古墳時代とも言われ、本殿裏と一千五百皇子社に鎮座する磐座(いわくら)祭祀が始まりなんだそう。
ふと境内で足を止め、土に混じる破片を指さし「これ、なんだか分かりますか?」と宮司さん。実はその昔、祭祀に使われたであろう土器の破片なんだそう。こういったものがそこいら(と言っていいのか?)に埋まっているなんて歴史の重みを感じます。
干ばつの際には雨乞い神事が行われた「うなぎ淵」。数日前の雨の影響で少し水が濁っているそうですが、それでも美しい水の流れに癒されました。
まずはその「うなぎ淵」の上にある大きな岩へ。実はこの岩が本宮なんだそうです。
そして本宮に参拝して振り返ると静謐な空気に包まれた石段が。
木立に囲まれた苔むす石段は、個人的には大水上神社の中でも一番神秘的なパワーを感じました。やわらかな木漏れ日も気持ちいい。
石段を上がった先に祀られているのが、「一千五百皇子社(せんごひゃくおうじしゃ)」。こちらもこの大きな石そのものがご祭神なんだそう。
そして最後にやってきたのが立派な本殿。静寂に包まれた聖域の森にどっぷり浸って十分心を整えさせていただいたので、最後にお礼も込めて参拝させていただきました。
宮司さんが「特別にどうぞ」と言われるのでお言葉に甘えて社殿の中から撮影。逆光で暗いな…なんて思っていたらライトを当ててくださいました。重ね重ねありがとうございます。
神社と言えばおみくじ。大水上神社のおみくじがちょっと変わっているというので引いてみると…
なんと白紙?!
ふたたび宮司さんに案内されて水に浸してみると…
なんということでしょう、文字が浮かび上がってくるではありませんか!
おっ、大吉やん! いい事ありそう(笑)
ちなみにこの龍神様がおわす手水(?)にカラフルな石が沈められていて映えるよね~なんて撮影していたら、タイミング良くヒラヒラとミモジの葉が。宮司さんどころか大水上神社の神様まで撮影にご協力くださいました(と、勝手に思っとこ)。
ということで今回は三豊市高瀬町にある大水上神社にお参りしてきました。
コロナ禍をようやく乗り切ったと思ったらこの異常なほどの物価高…。世の中うまくいかない事だらけで普通に生活していても心が乱れることばかり。そんな時こそ神様が宿る鎮守の森で心を整えてみてはいかがでしょうか?
おしまい。
※境内の環境保全のため、祭典、イベント以外での夜の参拝はご遠慮ください。
モデル = なな