近年の就活の早期化や売り手市場の進展にともない、大学生の就活への関心が高まっているそうです。
反面、従業員5千人以上の大手企業に限って言えば、2024年3月卒の求人倍率は0.41(リクルートワークス研究所調べ)と依然として厳しく、希望の就職先から内定をもらうためにどう動くかが課題となっています。
そんな中、通常の企業説明会とは異なり、大学生と企業が近い距離感で楽しく交流し、お互いを知る機会にしようと香川大学の学生たちが中心となって就活イベントが開催されました。
主催は香川大学の2、3年生4名が中心となる就活支援プロジェクト「コネクト」の皆さん。
就活イベントは多度津町のイベント企画会社・株式会社ジャパンインフォメーションネットワークがサポート。2022年の「電車で就活」、2023年の「栗林で就活」に続いて3回目の開催となる今回は「みなとで就活!」と題し、高松シンボルタワーで行われました。
コネクトのメンバーに、就活イベントを開催しようと思ったきっかけやイベントの狙いを聞くと、
「きっかけは、香川の大学生が就活に対して取り組みが遅いと言われており、それを危惧したからです。大学生の皆さんが一堂に会し、企業の皆さんと近い距離感で交流できるイベントを企画し、就活の役になればと思います。なかなかこういう機会もないので、楽しんで交流していただきたいですね。」
と話してくれました。
今回の就活イベント「みなとで就活!」には県内外から11社の企業と、香川大学や関西圏の大学などから学部生・院生合わせて67名が参加されました。
イベントの初めに行われたアイスブレークでは、参加企業の担当者と学生たちが入り乱れて挨拶を交わしたり、名刺交換などを行ったりし、会場には和気あいあいとした空気が作られました。
場が和んだところでいよいよ交流会の始まりです。
会場内に各企業の島を作り、学生たちはグループごとに1社あたり15分ずつ11社すべてを巡っていきます。
1社15分というのは長いようで意外と短く、各社ともいかに自社の魅力を伝えるか、学生たちとどうコミニュケーションを取るのかなど、かなり事前準備をされたようで、どの島も楽しそうな雰囲気になっていました。
少し聞き耳を立てていたのですが、内容については事業や自社製品の紹介、就職後の待遇面などの説明が多い印象。今回参加したのはBtoBの業種が大半で、あまり学生たちには馴染みのない企業ばかりなので、まずは知ってもらう事に狙いを絞った感じです。
それでも、世界的なシェアを持った素材などを製造していたり、実は身近に存在する製品を作っていたりと、学生たちも興味津々の様子です。
気になる待遇面では、そんなに年収高いの? とか、有休消化率めっちゃええやん! といった公表されているもののほか、毎年海外旅行に行ってる、育休もすごく取りやすい雰囲気、など社員としての生の声なども聞けて、学生さんたちにとっては貴重な時間だったのではないでしょうか。
てか、私がサラリーマンだった頃の20年前とはえらい違いやん! 常に未消化の有休が40日分ぐらい溜まってたわ!(笑)
それにしてもどこの島もめっちゃええ雰囲気。担当者さんは皆さんコミュ力が高くて、ああ…本当にいい会社なんだなとと思わされました。
ひととおり企業巡りが終わったところで、参加した学生さんから少しお話を聞いたところ、
「就活そのものが初めてで、どういったものなのか興味が湧いて参加しました。いろんなお話が聞けて、さらにたくさんの企業について知りたいと思いました。」
「バイトの先輩に前回参加して良かったと薦められて参加しました。参加してみてとにかく楽しかったです! いろんな企業から話が聞けて、知らなかったことや、新しい発見もありました。もっと詳しく知りたいと思いました。」
と、就活に向けてのスイッチが入ったようです。
また、参加した企業の担当者さんからは、
「15分という限られた時間で何をどう伝えるべきか苦労しましたが、学生さんたちといろんな話ができて良かったです。弊社に興味を持っていただけるきっかけになれば嬉しいです。」
といった声がありました。
そして最後は豪華賞品が当たる抽選会。サッカーの観戦チケットやリゾートホテルのペア宿泊券などが当たり、大いに盛り上がりました。
ちなみに誰と行くの? って聞いたら「一緒に行く人いません…」って寂しすぎるやろ!(笑)
参加企業さんからも素敵な協賛プレゼントがありました。
就活もそうだし、実際に勤めだしてからもそうなのですが、受け身ではなく自らで能動的に動いて行かないと社会はとても厳しいところだと思います。
冒頭に「香川の大学生は就活の取り組みが遅い」という話がありましたが、情報を集めるのに早すぎるという事はありません。しっかり情報を集めて、いろんな企業さんから話を聞いて、ぜひこの会社に入って良かったと思える企業に就職してもらいたいですね。
これをきっかけに、みんな頑張れ!