2022年1月8日~1月30日の毎週土曜日曜・計8日間開催される綾川町の観光促進プロジェクト「綾川の粋を味わう、週末ワンダーランド」。
事前予約にて無料で一般参加できるものとしては、「夜のいちご園」「うどん体験講座」「フォトロゲイニング」の3つのイベントがありますが、今回は「夜のいちご園」の会場となるまつもと農園(道の駅滝宮いちご農園)さんにお邪魔して、美味しい苺の秘密に迫ってみました。
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全国的にも人気の高い「さぬきひめ」を栽培する観光農園のこだわりは、太陽と手間ひま、そして愛情だった!
道の駅滝宮の裏手にあるまつもと農園(道の駅滝宮いちご農園)さん。苺狩りの会場となるビニールハウスに入ると、そこは春先のような心地よさです。
太陽の光をいっぱいに浴びたハウス内では、若い職員さんがこの日の収穫を終えようとしていました。
最初は軽く手伝いくらいにしか思ってなかったそうですが、今ではすっかり苺の魅力にハマってしまって、将来は自分の農園を持ちたいそうですよ。ぜひ頑張ってください!
さて、今回ご紹介する苺。2009年に品種登録された「さぬきひめ」は、「三木2号」と「さがほのか」を掛け合わせた香川県のオリジナル品種です。
まつもと農園さんでも栽培される「さぬきひめ」の特徴は、果実が大きく、糖度が高いこと。光沢があり鮮やかな色が付く苺は、スイーツなどの製菓用として、また贈答用などにも人気なんだそう。
収穫の後だったのでまだ青みがかったものが多かったのですが、それでも香川県の苺栽培の特徴である高設式溶液栽培で育つ苺たちは写真映えもとってもいいです。
苺の花もちっちゃくてかわいい!
いやもう、このビジュアルだけでお腹一杯!
美味しそうな苺を見るうちいろいろお聞きしたい事が出てきたので、出荷準備に追われる中で恐縮ですが、まつもと農園の奥様、松本さんに少しお話を伺いました。
と、本来なら農園を背にしてにっこり笑顔… といきたいところでしたが、めっちゃ恥ずかしがられるのでインタビューだけで失礼します(笑)
ーー本日はお忙しいところありがとうございます。さっそくですが、こちらの農園を始められて何年ぐらいになりますか?
松本さん「こちらの道の駅滝宮いちご農園としては13年になります。」
ーー観光農園としてのいろんなご苦労はあったと思いますが?
松本さん「ほんと、お客様に喜んでいただけるために、いまだに試行錯誤の連続ですね。有難い事に1カ月、2カ月前からご予約をいただく事も多く、いっぱい食べていただくためにどの程度準備したらいいのか、計算しながら栽培するのが特に大変ですね。」
ハウス栽培と言えども自然相手の事なので、やはり目論見どおりに行かない事も多いのでしょう。
苦労ついでにこのコロナ禍での状況もお聞きしたところ、感染拡大防止のため観光農園としては休業されていたとのこと。まつもと農園さんに於いてはJAを通じ通常出荷されていたためそれほど影響はなかったそうですが、各地の観光農園さんの窮状を耳にし、かなり心を痛めていたそう。
松本さん「ネットなどで観光農園さんが苺を廃棄したなんて話を耳にしたときは、その無念さが本当に分かるので、思わず涙が出てしまいましたね。」
ーーコロナも落ち着く兆しを見せていて、今期はようやく観光農園も再開できそうですが、こちらの苺の魅力とはどういったところにありますか?
松本さん「全国に苺の品種も100種類以上ありますが、この『さぬきひめ』は、特に果肉がやわらかく、甘みが多くて酸味の少ないのが特徴です。香川の苺農家はほとんどこの品種を育てていますが、皆さんと協力しながら全国に魅力を発信する事でトップクラスの人気になってきたという実感があります。」
ーー苺は春先のものというイメージなのですが、この時期出荷される苺との違いはありますか?
松本さん「それ、よく聞かれるんです(笑)。クリスマス需要もあってハウス栽培物が出回っているのですが、この時期の特徴としては粒が大きいという事ですね。春先になると粒はやや小粒になりますが糖度が増してきますので、それぞれに良さがあると思います。」
ーー松本さん的にはどちらが好きですか?
松本さん「どちらがおすすめという事でもないのですが、個人的には太陽をたっぷり浴びた春先の物が好きですね。やっぱり、苺も太陽を浴びるのが好きだと思うので、苺も喜んでいるなと感じる春先の物が好きです(笑)。この時期のものでも、自然と太陽の光は意識しますね。」
ーーまつもと農園さんとしてのこだわりはいかがでしょう?
松本さん「栽培に関してはシンプルでアナログかもしれませんが、手間ひまと愛情かけて毎日コツコツとやる事でしょうか。」
こだわりというと何か変わった事をやりがちですが、基本をおろそかにせず忠実にコツコツとやる事って案外難しいんですよね。こだわりを聞かれてそれが出てくるってカッコいいなぁ~。
ーーそして、来月には初めての試みである「夜のいちご園」が開催されるわけですが、意気込みなどをお聞かせください。
松本さん「電灯はありますが、夜の農園というのもなかなか体験できないと思いますので、お客様がどんな反応をされるのか楽しみですね。」
ーー今回は、綾菊酒造さんオリジナルの苺を使ったリキュールとともに夜の苺を楽しむという趣旨なのですが、ちなみに松本さんはお酒は好きですか?
松本さん「実は大好きなんです(笑)。リキュールも大好き! 個人的には辛口のお酒が苺の甘さを引き立てて好きなのですが、実はこのお酒も楽しみなんです。」
苺とお酒のコラボレーションを楽しんでもいいし、苺でできたリキュールそのものを楽しむのもオツですよね。いずれにしてもなかなか体験できない事なので僕も本当に楽しみです。
松本さん「ハウスの中とは言え夜間は冷え込むので、当日はぜひ暖かくしてお越しください!」
先ほど予約サイトを確認したところ、日によってはまだ若干空きがあるようです(原稿執筆時点)。
綾川町で栽培が盛んな香川県を代表するいちごの品種「さぬきひめ」。道の駅滝宮の裏手にあるいちご園にて、綾川町産の「さぬきひめ」を原料に開発した新作リキュール「綾の雫(あやのしずく)」を片手にいちご狩りを楽しまれてはいかがでしょうか?
開催日 | 2022年1月8日、9日、15日、16日、22日、23日、29日、30日 |
時間 | 18:30~19:20 |
会場 | 道の駅滝宮いちご農園 |
募集人員と対象年齢 | 20名(先着順)20歳~40歳限定 ※未成年者の同行不可 |
最少催行人員 | 大人1名 ※いちごのお持ち帰りはできません。 ※お車を運転される方の飲酒はご遠慮ください。 |