こんにちは。
前世はチョコミントだったんじゃないかと思うくらい、ブルーにそそられるガーハラダです。
いきなりですが、冒頭のコピーってめっちゃいいと思いません?
偶然できちゃった… みたいな自然体な作り手さんの人柄がにじみ出ていて、かつ、瀬戸内ののんびりとした情景が頭に浮かぶ、ほんわりとした名文だと思うんです。
こんな詩的な名文を思いつく作家さんの作品が見てみたい!
そんな、ちょっとした好奇心から、高松市松福町にあるRie Glass Gardenさんにお邪魔してきました。
寒色のブルーなのに、どこかあたたかい「さぬき庵治石硝子」
Rie Glass Gardenさんは、1Fが工房、2Fはガラス作品を展示・販売されているギャラリーとなっています。
ギャラリーに一歩入ると、まるで瀬戸内海の蒼色をそのままガラスに溶かしたような美しい作品が数多く並んでいました。
こちらの作品は、すべてガラス工芸作家の杉山利恵さんの手によるもの。
すべて1Fの工房で丹精込めて作られたものです。
前世はチョコミントだけあって(もうええって!)実は僕自身、ブルーにはそこそここだわりがあるのですが、寒色であるブルーって、ともすると冷たいイメージになるんですよね。
それなのに、杉山さんの作品を見ていると、どことなくあたたかみを感じるから不思議です。寒色なのに暖色っぽいみたいな・・・
なんだか不思議な感覚なのですが、僕の弱い頭であれこれ想像しても始まらないので、杉山さんにお話しを伺ってみました。
ちなみに杉山さんは顔出しが恥ずかしいとの事で、ご自身でもお気に入りの小鳥ちゃんにアイコンになってもらいました。
さぬきの風土と温かい人々を作品に表現したい
さっそくですが、このブルーってどうやって出しているんですか?
最初はまさかこんな色になるとは思ってませんでした。
庵治石って、あのセカチューで有名な庵治町で採れる高級石材の庵治石ですよね。
なんでまた庵治石を使おうと思われたんですか?
ここから杉山さんの熱い思いをたっぷり語っていただきましたが、軽く冊子一冊分ぐらいになりそうなので、要約すると・・・
ガラス作家の杉山利恵さんは、地元香川県で育った生粋のさぬきっ子。
技術の習得のため東京や富山の施設で勉強をされたそうですが、その間に、地元を離れたからこそ分かる香川県の魅力を、ガラスの素材から表現できないかと思うようになり、ガラスに溶かせる地場産の素材探しが始まりました。
リストアップした素材の中で、鉱物が一番可能性が高いと仮説し、「ならばまずは庵治石」ということで、石屋の友人に材料を送ってもらい、テスト。
最初はうまくいかなかったものの、色々なヒントを元に、やり方を変えると・・・ なんと、ぼんやり青っぽいガラスに!
そこから試行錯誤を重ね、見る人が瀬戸内海を思い出せるよう、鮮やかで優しいブルーに濃さを調整しました。
その後、地元に戻りガラス工房を設立。
狙ったわけじゃないけど、石の意志を感じましたね。
今なんかおっしゃいました?
すみません、ついツッコみたくなるのです。
特殊な成分でも入っているんですか?
通常、天然の岩石を使うと緑色に発色する事が多いようですが、庵治石を使うとやわらかいブルーに発色。
鉱物に詳しい大学の先生も首を傾げ、成分分析をしてもその決定的な理由は不明なんだそうで、まさに神秘のベールに包まれた庵治石硝子なのです。
自分だけの瀬戸内海を感じる事ができる作品の数々
例えばこれなんかは、個人的な好みが入っていて気に入っています。
窓際に置くと涼し気でかわいいかも。
讃岐のぽっこり山をイメージしたペーパーウエイトです。
この丸みを帯びた固まり感がいいですね~!
写真では分かりにくいですが、全体に丸っこいけど角度を変えると微妙に違った表情を見せるんですよね。
ちゃんと新円に近いんだけど、感覚的にはゆがんだ円に見えたりとか、なんとなく作り手の性格みたいなのも見えて親しみを感じます。
これ、結構男性の方に人気が有ります。ちょっと母性というか女性らしさを感じるみたいです。
意図したわけじゃないのですが、グラスの形状がミルクの香りを濃縮するのかな?
だから、逆に水道水はカルキ臭くなって飲めなくなった! と話してくれたお客様もいらっしゃいました(笑)
よほど敏感な方だとは思いますが。
毎朝、牛乳を飲む私が、牛乳のイメージで、牛乳を美味しく飲むためのグラスを作ったので、まずはミルクを飲んでくださいね。恥ずかしがらずに・・・。誰も見てませんよ(笑)
和食のツマモノを飾ると会席料理っぽくなりそうですね。こういう発想は女性っぽい!
二匹のカモメをモチーフにしているのですが、結婚式の料理にさりげなく置かれてて、食後はお土産代わりにお持ち帰りくださいみたいな。縁起が良いって喜ばれています。
実は・・・私自身の結婚パーティーに、その演出をして喜ばれました。
デザインもかわいい!
海沿いのカフェの窓際なんかに並べたらめっちゃオシャレだと思います。
作品名は蚊やりです。
皆さんそれぞれの感覚で、自分だけの瀬戸内海を楽しんでいただければと。
またなんか言いました??
最初は職人さんっぽい印象だったのですが、じつは杉山さんってお茶目??(笑)
まだまだ紹介しきれないぐらいたくさんの美しいガラス作品が並んでいましたが、どれも讃岐の風土や瀬戸内海の空気感が出ていて、それに作り手である杉山さんの思いが形に現れたものばかり。価格も数千円~と比較的リーズナブル。
自分用として買って帰ってもいいし、贈り物やお土産なんかにも喜ばれそうですよ。
杉山さんいわく、自分を育ててくれた香川の土地や風土、そして人々に感謝しつつ、ガラスを通じて香川という土地の空気を多くの人に伝えたい。そして、そんな思いに共感してギャラリーに足を運んでくれる人々と接する事が杉山さんの喜びなんだそうです。
みなさんも、ぜひ一度Rie Glass Gardenさんで、「自分だけの瀬戸内海」を感じてみませんか?
うちは僕が勝手に選ぶと叱られるので、今度うちのマダムと一緒にまたゆっくり買いに来ようかと思います。
おしまい。
店名 | Rie Glass Garden |
所在地 | 高松市松福町2-2-17 |
電話番号 | 090-4782-4681 |
営業時間 | 14:00~17:30 |
定休日 | ギャラリーは毎週土・日・月曜日のみ営業 |
駐車場 | なし ※ローソン駐車場利用OK(使用の際はローソンにてお買い物にご協力ください) |