普段何気なく訪れている高松市中心部。今さら目新しいものもないし… なんて思っているあなた!
本当に本当に高松の事を知ってますか?
という事で今回は、知っている人もいると思うけど知らない人も多いんじゃね? と思われるトリビアな珍スポットを紹介したいと思います。わざわざ行く場所でもないかもしれませんが、ついでに立ち寄ってみても面白いんじゃないでしょうか。
JR高松駅前の池は実は海水だった!
まずは高松市民なら、まぁ7割ぐらいは知ってるんじゃね? というネタから。
JR高松駅前広場の奥、JRホテルクレメント高松の手前にある池は実は海水なんですという話しです。
県外から来られた人に「この池って海水やねん」と言うとたいてい「へぇ~っ」となってその後の話が続かないのですが、海辺に面した高松城(玉藻城)が、三方の堀に海水を引き込んだ独特のお城であることに関係しています。
海と深くかかわりながら、それをうまく利用した先人の知恵に習おうと、海水を引き込んだ市民のオアシスとして作られたそうです。
前に見たときは魚も泳いでいたんですけどね。この日は海藻だけでした。
遠方から訪れた人を高松駅まで迎えに行った時にでもうんちくを語ってみましょう(笑)
日本で唯一、お城に船着き石段がある「水手御門」
高松城(玉藻城)は海に面し、その三方は海水を引き込んだ堀となっている事は先にも触れましたが、その堀に面した「水手御門(みずてごもん)」は、城から直接船で海に出るための船着き石段がある日本唯一の遺構です。
上の写真だと分かりにくいのでさらに寄りで撮ってみました。
この日は潮が引いていたのですが、潮が満ちてくるといい感じに船が接岸できるようになっている様子。
瀬戸内海は水軍のメッカなので、殿様の掛け声に水夫が「よーそろー」なんて答えていたんでしょうかね~。ちなみに、今も残るこの船員さんたちの掛け声「よーそろー」は、その昔、水軍の頃からの掛け声で「宜しく候」が語源なんだとか。
日本で唯一?のQRコード付きマンホール
最近インスタなどでマンホールの画像をアップしている人を見かけますが、マンホールマニアなる人たちがいらっしゃるのでしょうか?
そんな人には特におすすめなのがこちらにあるマンホールです。
場所はJR高松駅~ことでん高松築港駅周辺の歩道。高松市の観光PRのために2013年に作られたもので、高松工芸高校デザイン科の生徒さんがデザインした8種類のマンホールなんだそう。高松市の名所がデザインされたカラフルな絵柄も良いのですが、変わっているのがQRコードが描かれている事。
フェイクかもしれないので実際に試したところ…
汚れが酷かったからか、それとも僕のスマホに根性がなかったからか、残念ながら何も反応しませんでた。
調べたところによると、本来なら観光情報などが見れるサイトに接続されるとの事なのでぜひお試しを。
ただ、ちょっと悲惨な状態になっているマンホールもあったので、やさしく踏んづけてあげてくださいね!
宇高連絡船の鉄道レールが今も残ってる?
サンポート高松は元々宇高連絡船が発着する埠頭と、国鉄引き込み線の跡地であった事はご存じの通り。
瀬戸大橋が開通した1988年4月に78年の歴史に幕を閉じた宇高連絡船をしのんで、このモニュメントが作られたんだそうです。
高松港旅客ターミナルビルの建物を宇高連絡船に見立て、鉄道レールを敷き、ガラス扉に機関車のシルエットを描くことで、連絡船に列車が出入りするイメージを再現しています。
人は連絡船に徒歩で乗り換えていましたが、貨物列車は列車ごと連絡船に乗ってたんですよね。今考えてもすごいですよね。
ちなみに、ここに敷かれているレールはJRより支給された本物のレールなんだそうです。
道のど真ん中になぜか橋が!八雲橋
得意げに話すとたいてい「八雲橋やろ?知っとるわい!」と言われる、知る人ぞ知る… いや、知っててもあまり自慢にならないスポットがこの八雲橋です。
ここまで言っても自慢したい方に場所を説明すると、中央通りと兵庫町商店街との交差点、その中央分離帯に鎮座されています。
なんで川でもないのに橋がかかってるの? と、わざとらしく驚いてみたところで解説すると、じつはこの八雲橋はモニュメント。現存しているのは写真右手の難しい字で書かれた柱の部分です。
高松城築城時から明治期にかけて、この北西に外堀があり、堀の先にあった出雲大社分院に参拝するために架けられた橋が八雲橋なんだそう。その後堀が埋められたことで橋の役割も終わりましたが、平成5年になって土中より親柱の1本が見つかり、このモニュメントになったそうです。
なぜかSLが展示されている番町二丁目公園
日本の鉄道草創期から高度経済成長期を支え、1975年まで活躍した蒸気機関車(SL)。僕が物心ついた頃には、消えゆく蒸気機関車を追うように全国でSLブームが巻き起こり、また近代産業遺産として保存していく動きが高まりました。
そのうち四国では13両の蒸気機関車が保存されているそうで、そのうちの1両が、ここ番町二丁目公園に展示保管されています。
記憶の片隅にD51(デゴイチ)というキーワードは残っているのですが、そのころにはすでに僕の住んでいた町では電気機関車やディーゼル機関車に変わっていて、さっそうと走るリアルなSLよりむしろアニメの銀河鉄道999の方が親しみがあるんですよね。
そんなわけで、若い世代の人や子供さんにはまったくピンと来ないとは思いますが、それでもこの独特な鉄の塊感のある力強い姿は、何かしらインパクトがあるんじゃないかと思うのです。
歴史的な産業遺産としても大変価値のあるものだと思います。
ああ、メーテルに会いたい…
映画のロケ地にもなった香川県庁舎
香川県庁舎東館は丹下健三氏による設計で、1950年代の代表建築の一つとされ、公共建築百選にも選ばれている事はご存じの通り。建築マニア垂涎の建物である事は言うまでもありません。
その丹下健三氏初期の傑作と呼ばれるその姿をくまなく観察するのも良いですが、そんな難しいことなど分からない僕のような凡人には、むしろ本館の21階展望室の方が分かりやすくインパクトを感じてしまいます。
どうです? この絶景!
で、実はこの県庁舎本館は2006年に公開された、織田裕二や柴咲コウらが出演した「県庁の星」のロケ地なんです。
そして、この21階展望室は、映画の中では県庁職員のカフェテリアになっていて、作中における重要なシーンの数々が収められているのです。
「県庁の星」のDVDかプライムビデオなんかを見てから訪れると面白いかもしれませんよ。
球場だった頃の名残を発見!高松中央公園
高松市役所前に広がる高松中央公園。元関西人である僕は、つい最近この高松中央公園が実は元々野球場だった事を知りました。
戦後の戦災復興事業の一環として、当時まだ娯楽の少なかった街を活気づけるべく、この地に野球場が建設されました。以来、高校野球をはじめプロ野球の試合も行われ、1982年の閉鎖まで長く市民に愛されたそうですね。
そんな、かつての高松市立中央球場を懐かしむ人へ。実は球場があった頃のその場所に、今もちゃんとホームベースが残っているのをご存じでしょうか?
タイル石なんですけどね。
ここはすかさずバッターボックスに立って、王貞治の一本足打法で「カッキーン!」と叫びましょう。
そして、ダイヤモンドを一周すると…
一塁
二塁
三塁…
そう、すべてのホームがちゃんと残してあったのです。
これに気づいている人いました? またうんちくネタがひとつ出来ましたね(笑)
と、高松市のまちなかにあるトリビア的な珍スポットを8つばかり紹介しましたが、あなたはいくつご存じでしたか?
今回はあえてそれぞれの地図は貼り付けていませんので(手抜きだろとか言わないの!)、散策がてらぜひうろうろしてみましょう。これ以外にもトリビアが転がっているかもしれませんよ。
おしまい。