弘法大師が幼少の頃にこの辺りで遊びまわっていたという伝説が残る四国八十八カ所霊場第七十四番甲山寺(こうやまじ)さん。由緒と格式がありながら、七カ所参りや花手水、七夕飾りなど四季を通じてどこか温かみや親しみを感じるお寺です。
実は今回ご紹介する瞑想体験は、一昨年だったか、とある旅行会社の撮影ですでに体験済。撮影写真をすべて納品した関係でガーカガワの記事には書けなかったのですが、またいつか絶対来ようと思っていたんですよね。
そんなわけでいつ取材に行こうかと迷っていたのですが、そう言えば今年は卯年。年が明けて少し経ちましたが、「うさぎ寺」と呼ばれる甲山寺さんで年の初めに心を整えるには最高のタイミングなので、モデルの悠衣(ゆい)さんを誘ってさっそくお邪魔しました。
瞑想を体験する画がほしいので、僕なんかよりやっぱ綺麗な女性の方がいいですもんね(笑)
心の中に月を思い浮かべながら宇宙と一体となる瞑想体験
立派な門をくぐって境内に入ると、まず目に留まるのがこちらのうさぎ。
このうさぎは、甲山寺にまつられている月光菩薩が持っている月輪にうさぎが描かれていることに由来するそうで、境内には14羽のうさぎ瓦と2羽の親子うさぎ(なで仏)がいるそうです。
なでながらお参りできる「なで仏」の足元にはたくさんの愛らしいうさぎの置物が!
これだけでもSNS映えしそうですよね。
季節ごとに行われる花手水も穏やかな気持ちになります。(新年の花手水は1月末まで)
すでに心を整えられた気もしますが瞑想体験が行われる本堂隣りの建物に向かいます。
靴を脱いで広間に案内されるとそこには立派な襖書が圧倒的な存在感を放っていました。
こちらの襖書は般若心経が書かれたものだそうで、現代書家の岡本光平氏によるもの。書でありながら象形文字のようにも見え、そのモダンな絵画のような書にため息が出ました。
普段は一般公開されていないのですが、瞑想体験の際にはその一部をご覧いただけます。
追加費用がかかりますが、すべての書をじっくりご覧になりたい方は、ご希望によりご住職が説明しながら案内していただけます。
立派な書を見せていただいてさらに心が落ち着いたところでいよいよ瞑想体験です。ちゃんとご住職が瞑想法を教えてくださるのでご安心ください。
甲山寺さんで体験できるのは、月輪観(がちりんかん)という真言密教の瞑想法のひとつ。
まずは姿勢を正し、呼吸を整えてから静かに自分の心を満月に重ねるイメージで瞑想に入ります。心に満月の光を思い浮かべたら、それを徐々に大きくし、やがて宇宙へ広げるようイメージを膨らませることで、宇宙と一体となるような感覚を覚えます。
普通に目をつむるといろんな邪念が出てきそうですが、静寂な空気に包まれながら瞑想すると頭が空っぽになって集中力が研ぎ澄まされるような不思議な感覚になりました。
甲山寺の瞑想体験は1人2,000円で、襖書拝観は1人1,000円。病は気からと言いますが、ストレスを貯めたままだと健康に良くないですし、ひどい場合だと現代病と言われているうつ病や不眠症など心の病にかかってしまいます。
何より集中力が高まったり、感情もコントロールできることで仕事や私生活もうまく行くかもしれません。
最近なんだか心身ともに疲れが溜まってるなと感じたら、一度瞑想を体験してみてはいかがでしょうか?
モデル = 悠衣(ゆい)/ Instagram @yuriyuri_7pht
撮影 = 原田伸一(ガーハラダ)
施設名 | 医王山 多宝院 甲山寺 |
所在地 | 善通寺市弘田町1765-1 |
電話番号 | 0877-63-0074 |
費用 | ・瞑想体験 1人2,000円 ・襖書拝観 1人1,000円 |