しまなみ海道の玄関口。タオルや造船の町として知られる愛媛県今治市ですが、そう言えばちゃんと観光したことがないなと思い立ち、タイミングよく「浴衣が着たい!」というモデルの悠衣さんを誘って街なかを散策してきました。
結論から言うと「なんで今までノーマークだったんだろう…」と思ったほど興味深い街でした。遊びに行くには少し物足りないけど、写真好きにはたまらないノスタルジックな風景がそこかしこに広がっていたのでぜひご覧ください。
日本三大水城のひとつ、天守のある今治城
まずは浴衣が似合いそうという理由で今治城へ。
高松城(玉藻城)とともに日本三大水城のひとつに数えられている今治城は、慶長7年(1602年)に藤堂高虎によって築城が始められました。高松城と同じく海水を引き入れた珍しい堀が特徴で、当時は海から直接船で入ることができるなど海上交通の要所今治らしく海を活用した城となっているそうです。
駐車場から城内へ向かう橋のような道を進むと、いきなり立派な門がそびえ立っています。
鉄御門(くろがねごもん)と言うそうで、侵入してきた敵兵を三方から囲んで攻撃できる構造になっているのだそう。
鉄御門を抜けると眼前に大きな天守が見えます。
実際に天守が築かれていたのかは諸説あるそうで定かではないのですが、模擬天守であってもあるのとないのとでは大違い。やっぱりお城に天守があるとしっくりと来ますよね。
傍らには藤堂高虎公の銅像も。
天守内部は有料にて一般公開されているようですが、浴衣で天守内の階段はきつそうだったので今回は割愛(後で聞くと一般的な階段と変わらないそうです。現存天守の狭く急な階段をイメージしてました…)。そのまま奥にある吹揚神社へ向かいました。
神社仏閣では必ずお参りするようにしています。写真だけ撮ってさよならじゃバチが当たりそうじゃないですか?
鳥居が続く参道もありました。これは映えますね!
現社殿は焼失したものを昭和58年に再建されたそうでそれほど古いものではないのですが、浴衣が本当に映えます。
みなさんも浴衣姿で参拝などいかがでしょうか?
昭和レトロな今治商店街~今治港
今治城からほど近く、今治商店街までは徒歩圏内ですが、16時を過ぎても殺人的な酷暑が収まりそうにないので車で移動。近くのコインパーキングに駐車してまずはアーケードの続く常盤町銀座商店街をぶらつくことにします。
約670メートルあるという立派なアーケードは昭和の時代を感じさせるノスタルジックな雰囲気です。地方都市にありがちなシャッター街となってしまったのは残念ですが、これも時代の流れなのでしょうか?
ここ今治の取り組みなどは不勉強で分からないのですが、他の地方都市の事例などでは地域の若者たちがシャッター街をなんとか盛り上げたいと活動するのを尻目に、実は空きテナントなどの地権者はそれほどお金に困ってないから面倒くさいと思われてしまうなんて話も聞きます。行政が補助金を出しても補助金を使い切ったら終わりみたいな話も聞くので、なかなか一筋縄ではいかないようです。
ただ、無責任を承知で書かせていただくと、僕自身はシャッター街は景観的にはわりと嫌いじゃない。シャッター街になってしまったものはしょうがないので、それをうまく生かすような取り組みがあると面白いんじゃないかなと思ったりします。
ここ今治商店街のすぐ脇には、商店街に並行するようになんとも味のある水路が通っていました。
平日のシャッター街は人影もほとんど無いから浴衣姿での撮影は目立ってしょうがない。地元のご高齢の方たちから「なんかの取材かね?」と声をかけられたり、自転車に乗ったおじさんからあれこれ町の説明を受けたりと、ほっこりとする一幕もありました。
しわくちゃな温かい笑顔を向けてくれたお姉さまたち、見てくれてますか?(笑)
商店街を進むと、最後は今治の港にたどり着きました。
しまなみ海道の開通により、かつての賑わいはなくなってしまった印象ですが、それでも橋の架かっていない島々を中心とした航路が今も残っています。
潮風がとっても気持ちいい~っ!
赤いアーチのある桟橋もなんだか絵になりますよね。
沖に浮かぶ瀬戸内海の島々や、しまなみ海道の橋なんかも見えたりして旅情を感じる港でした。
以上、歴史と昭和レトロが混在した魅力的な今治をお届けしました。
旅行や行楽というと、ついガイドブックに載っている有名な観光地に目が行きがちですが、こういった街ブラも案外いいものです。みなさんもカメラ片手に散策されてみてはいかがでしょうか?
ちなみに…
せっかくの浴衣なので花火をしようと唐子浜まで行ったのですが…
めっちゃ強風でした(笑)
花火禁止になっていないことを確認してちょっと離れた公園で。
おしまい。
モデル = 悠衣(ゆい)/ Instagram @yuriyuri_7pht