さぬきうどん発祥の地として知られる綾川町ですが、実は知る人ぞ知るお蕎麦の産地。
しかも、質の高い蕎麦粉が採れる秋栽培のものに限定し、冬の限られた期間のみふるまわれる「綾川そば」は、まさに幻の蕎麦と言っても過言ではないと思います。
今回は、その貴重な「綾川そば」が今年も販売されると聞き、JA香川県ふれあいセンター綾南店さんにお邪魔してきました。
打ち立て蕎麦を地元産野菜たっぷりの「しっぽく」で召し上がれ!
綾川町陶にあるJA香川県ふれあいセンター綾南店さんは、産直市を併設する町民憩いの場。
この日もとれたての野菜や植物などがたくさん売られ、朝から多くの買い物客で賑わっていました。
そのふれあいセンターの一角をふと見ると、開店前から長蛇の列!
この日から始まる「綾川そば」を食べようと、地元はもとより、中には県外から来られたという人まで列に交じって、お店のオープンを今か今かと待ちわびていました。
ちょうど来られていた役場の方にお話を伺うと、元々綾川町は蕎麦栽培に適した気候でしたが、これまではそれほど栽培が盛んではなかったんだそう。
ところが、農家さんの高齢化が進み遊休農地も増えて来ると、それらを何とか有効活用したいという事から、手間があまりかからない蕎麦を栽培。その活動をPRする目的もあって平成21年1月にこのお店をオープンされたとの事。
「綾川そば」のこだわりは、仕込みはその日の早朝から行う事。
お客様に打ち立て、茹でたてを提供できるよう努力されているそうです。
また、収穫した蕎麦の実は、わざわざ信州そばで有名な長野県の製粉業者に送って、石臼で製粉してもらっているとの事。これにより、さらに蕎麦の風味が生きて来るというこだわりなんだそう。
お話を聞いていると、ますます食べるのが楽しみになってきました。
そして、のれんが掛けられ、いよいよオープン!
うどんでお馴染みのセルフスタイルなので、列が進むのも意外に早い。店内に入ると、おいしそうなしっぽくの鍋が見えます。
お蕎麦は、小(1玉)が350円で、大(2玉)が500円という、うどん並みの安さ。
お金をその場で払って、お蕎麦は併設されているテントの中で食べることができます。
そして、待ちに待った絶品「綾川そば」。
※綾川そば(小)350円
お蕎麦の麺自体は一般的な黒っぽさがなく、ぱっと見た感じうどんっぽい。
でも、しっかりコシもあって、味はまさしくお蕎麦そのもの。
しっぽくには、地元綾川で採れた大根に里芋、ネギ、そして坂出産の金時人参を使用するなどのこだわりが。
しっかり味のしみた野菜がとっても美味しい! ほくほくしながら、あっという間に完食しました。
勢いあまって汁まで完食(笑)
これは、本当に並んででも食べたいよね~!
「綾川そば」は、2月23日までの毎週日曜日・朝9時から販売(ただし、12/29、1/5はお休み)。1日200食限定なので、あっという間に完売する事も多いそう。
朝うどんならぬ、朝蕎麦となりそうですが、読者の皆さんも一度ぜひご賞味あれ!