昭和4年建築。当時のモダンデザインを彷彿させるキュートな駅舎
たまにはカメラ片手にローカル線の旅なんていかがでしょうか?
香川の私鉄ことでん沿線にはフォトジェニックな場所がたっぷりあるのですが、駅そのものも絵になるものが多いのです。前回のことでん滝宮駅に続き、今回も昭和モダンを感じさせるキュートな志度線の琴電屋島駅に、モデルの悠衣(ゆい)さんと出かけてきました。
高松市屋島中町にある琴電屋島駅は、明治44年(1911年)に東讃電気軌道の屋島駅として開業、その当時は現在の場所より約360m西側にあったそうです。現在の駅舎が建築されたのは昭和4年(1929年)、屋島登山鉄道開業時に建てられたそうで、以来、屋島観光の起点の一つとして多くの人々に親しまれてきました。
平成21年には経済産業省より「地域活性化に役立つ近代化産業遺産」に認定されたそうですよ。
なお、ご存じの通り屋島ケーブルは2005年に廃止されましたが、同駅から屋島山上へのシャトルバスが運行されています。
軒の張り出しが浅いスレート屋根や、凹凸を抑えた外壁がグラフィカルな外観を構成しており、当時の垢抜けした住宅をイメージさせるモダンデザインの駅舎は、屋島観光を支えた昭和初期の大衆文化を色濃く反映しています。
昭和初期のモダンな時代に建てられた建物って、本当にセンスが良くて、しかもどっしりとしているから安心感がありますよね。こんな駅舎なら次の電車が来るまで待ってもぜんぜん苦になりません。
屋島へは車で行かれる人が大半だと思いますが、たまにはカメラ片手にことでんに乗って行かれてみてはいかがでしょうか?
ちょっとした旅気分が味わえますよ。
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モデル = 悠衣(ゆい)/ Instagram @yuriyuri_7pht
撮影 = 原田伸一(ガーハラダ)