「つなぐ棚田遺産」に認定された五郷の棚田と満開のみかんの花
観音寺市の五郷で農家兼ブロガーをされているシゲちゃんとから「五郷の里いいところなのでぜひ来てください!」というメールをいただいたのでカメラ片手にお邪魔してきました。
この辺りは、近年「五郷里づくりの会」が中心となって村おこしのさまざまな取り組みをされている地域。
過疎の村なのでいろいろ大変なこともあるそうですが、シゲちゃんもなんとか地域を盛り上げていきたいと「シゲちゃんの独り言」というブログで情報発信されているそうです。
ちょうど栽培されているみかんの花が綺麗に咲いているとのことで、ちょっと楽しみです。
まず案内していただいたのは「五郷の棚田」。昨年、農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に認定されたそうです。
石垣が立派で、まるでどこかの山城のようです。
現在はほとんど休耕田になっているのが残念ですが、今後観光資源として注目されれば人の手も加えられるようになり、また美しい田園風景が蘇るかもしれませんね。田植え時期の水が張った棚田は空が映って綺麗だろうな…
ふと見ると、蕎麦の花が咲いていました。
一緒に案内してくれたシゲちゃんのおじいちゃんから「このあたりは蕎麦の栽培も盛んなので、どこからか種が飛んできて自生しているのかもしれんな。」とのことでした。
棚田の隣りには苔むした古道が。四国霊場第六十六番札所・雲辺寺へ続く遍路道なんだそうです。なんだか雰囲気ありますよね。
そして、棚田のさらに上に進んだところにシゲちゃんのみかん畑があります。
おじいちゃんが長年丹精込めて栽培されたみかん畑。孫のシゲちゃんは一度は会社勤めだったそうですが、今では立派な跡継ぎです。
遠目からはあまり目立たないのですが、木のそばに行くとたくさんの白い花が咲いていました。
こうやってみかんの花をまじまじと見たのは初めてかも。派手さはないものの、可憐な花をたくさん咲かせていました。
こちらでは主に温州みかんの石地と由良早生という2種類の品種を栽培されているそう。小ぶりで糖度の高いものが人気なんだそうで、まんべんなく日光に当たるよう木の間隔を空けたり、手入れがしやすいよう人の手が届く高さに揃えたり、ご家庭で喜んでもらえるみかんが実るよういろいろ工夫を重ねているそうです。
お話を聞くと気の遠くなるような手間をかけて育てているので、せめてしっかり感謝しながら味わって食べないと申し訳ない気持ちになりました。
こちらは、シゲちゃんのおじいさんが25年前から営まれている「夢ハウス山里」というお店。木工品や古木、手製のパッチワークや人形など温かみを感じるインテリア雑貨が並んでいました。
コロナ禍もあってお店の営業はお客さんから電話があった時だけ。ご興味のある方はご連絡されてみてはいかがでしょうか。
■夢ハウス山里
観音寺市大野原町井関308-3
TEL 0875-54-3891
少し案内してもらっただけなのですが、里山の自然を感じる素敵な地域でした。近くには水車などもあるそうなので、また五郷の里をじっくり散策してみたいと思います。
※五郷の棚田は、夢ハウス山里の北にある農道を東へ。柞田川の橋を渡った右手に広がっています。