父母ケ浜に荘内半島、天空のブランコなど、ドライブと言えばつい西の方を目指してしまいがちなのですが、香川県の東の端、東かがわ市もなかなかあなどれないものがあります。
個人的には片側1車線ののどかな国道が続くさぬき市から東かがわ市の海岸沿いは、車線変更など考えずにのんびり流せるから、実はお気に入りのルート。
近年話題になっているスポットも多く、また、山間部では突然野生の猿が何食わぬ顔で歩いていたり、漁港に行くと1mはあろうかという巨大なエイの群れや貫禄のあるコブダイが水面ギリギリに泳いでいたりと、高い確率で野生と遭遇するのも密かな楽しみだったりします。
そんな豊かな自然が満喫できる東かがわ市にはこの車がぴったりという事で、今回はスズキ自販香川さんのご厚意でジムニーをお借りしました。せっかくなので、車の感想なんかも交えてドライブしたいと思います。
モデルとして同行してくれた井上まいさんも「ジムニーずっと欲しいと思っているんです!」と早くもテンション高めなので、張り切って行ってみましょう!
もしかして穴場? 紅葉が美しい釈王寺
東かがわ市に入り、国道11号線横の馬篠踏切から脇道に入り大谷地区に進むと、四国八十八箇所番外霊場、讃岐三十三観音霊場五番札所にもなっている釈王寺(しゃくおうじ)が見えてきます。
実はここ、大谷地区のコスモス畑が有名で、10月にコスモス畑の取材をした際に隣接するこの釈王寺のイチョウが目に留まり、密かにまた立ち寄ろうと思っていたお寺です。
境内にお邪魔すると、思った通りのイチョウの絨毯。イチョウの木自体はすでに大半が落葉してしまっていたのですが、モミジの紅も映え、とってもいい感じです。
ほとんど人も訪れないのか、落ち葉が踏み荒らされていないのもナイスなポイント。ちょっと名の知れたイチョウの木だと人が入らないように撮るのが大変なのですが、ここならゆっくり紅葉やイチョウを眺めながら撮影できました。
この記事が出た頃にはちょっと遅いかもしれませんが、すぐに行けばワンチャンありかも。
冬の風車(かざぐるま)も趣きがあっていい! 見どころたっぷりな白鳥神社
次にやってきたのは、ここ数年映えスポットとして注目を集める白鳥神社(しろとりじんじゃ)です。本誌ガーカガワでもすっかりお馴染みになりました。
あいにく天気が悪くなってきたのですが、それでもこのカラフルな風車(かざぐるま)は本当に映える! 来るたびに微妙に風車の形や色が変わっているので何度立ち寄っても飽きることがありません。
ご存じ白鳥神社は、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)などを祭神とする、さぬき十五社第一番に数えられる由緒ある神社。風車だけ見てさっさと帰ってしまう人もいるようですが、せっかくなので霊験あらたかな神社でお参りもしておきましょう。
手水の上にも風車が!
まいさんは何をお願いしたのでしょう。
秋の実りに感謝する新嘗祭はお米の神事。それにちなんだおむすび(御結び)のおみくじが12月10日まで引くことができるそうで、まいさんも運試し。
さてその結果は…
おっ! 一番ええやつやん!
きっと、良いご縁が待っていることでしよう。
先日もツルちゃん(うどん脳)とお邪魔したのですが、NHKの朝ドラ「ヴギウギ」のロケ地にもなった白鳥神社。まいさんが「えっ、私ブギウギ大好きなんです!」というので、ヒロインのスズ子が出生の秘密を知ってしまって走り出すシーンに使われた場所を再び訪問。スズ子が座った松の木を見て感動していました(笑)
ついでに敷地内にある日本一低い山と言われる御山(みやま)。
この白鳥神社だけでもSNSに何個も投稿できるほどフォトスポットがあるので、わざわざ行ってみてもいいと思いますよ。
いつもニコニコなのに、カメラを構えるとちょっと顔がこわばってしまった禰宜さんと(笑)
いつもお世話になっています。
引田の新名所!いろいろ工夫して撮りたい湾岸アート
白鳥神社からさらに東へ進むと、やがて「風待ちの港の町」として栄えた引田の町に差し掛かります。
江戸時代からの古い町並みが残る引田ですが、最近特に話題になっているのが引田漁港の堤防にかなりの規模感でアート作品が描かれている「東かがわ市湾岸アートプロジェクト」です。
ラッキーなことに少し晴れ間が見えてきました。また天気が悪くならないうちにササッと撮影しましょう。
この作品たちは、アートによって町の活性化をはかろうと、地元の有志で立ち上げた「湾岸アートプロジェクト」によるもので、県内外から集まったアーティストたちが個性豊かに描いたものです。
SNSなんかを見ていると、この壁画をうまくつかっていろいろ皆さん工夫しながら撮影されているようです。堤防の上は思った以上に広いので、壁画の上を歩いたり座ったりして撮るのも面白いですね。
あなたならどんな風に撮りますか? いろいろポーズを決めながらぜひ撮影してみてくださいね!
スリリングな絶景が楽しめる大坂峠
せっかくのジムニーなので山道を走ってみましょう。引田から徳島県境に向かい、県境手前から旧街道へ進むとやがてつづら折りの続く峠道に差し掛かります。
車酔いは全然平気ですと言うので遠慮なく右に左にハンドルを切りながら勾配を上がっていきましたが、軽自動車とは思えない力強さ。とは言え狭い道なのでそれほどスピードは出せないのですが、足回りも固すぎず柔らかすぎず、しっかり四輪で踏ん張っている頼もしさも感じました。
実はペーパードライバーというまいさんは、最近真剣に車が欲しいと思うようになったのだとか。その最有力候補がこのジムニーなんだそうで、乗り心地などもさりげなくチェックしているようです。
運転はさすがに怖いというので停車してからの運転するフリ(笑)
前回ジムニーをお借りした時もモデルの扇世(みこと)さんが「実はジムニー気になっているんです!」なんて言ってましたが、最近の女子にはこのジムニーがハートをくすぐるようで、一番人気と言っても過言ではないでしょう。
運転席に座るとやっぱり気持ちがアガるようで、さらに欲しくなったそうです。
と、車談議に花を咲かせながら展望台(大坂峠園地)に到着。わりと広い駐車スペースがあるので車を停めて、ここからは少し徒歩で階段を上っていきます。
いや、これやばいっしょ!
えっ? 確かに絶景だけど、スリルを味わうほどではない?
いやいや、実はこの鎖を張られたその先に秘密があるんです。
ここはパラグライダーの滑走路にもなっていて、鎖の先は断崖絶壁。ほんと、鉄製の滑走路以外はなにもありません。めちゃくちゃ足がすくみますので、高所恐怖症の人はどうぞお気を付けくださいね。
安全な場所で眺めても十分良い景色ですよ。
天空の〇〇みたいなネーミングが出て来そうですね。
県境まで遠いと思うかもしれませんが、わざわざ行く価値はあると思いますよ。
次は天気のいい日に来てみたい…
ドライブの帰路に立ち寄りたい山田海岸
東かがわ市へのドライブをたっぷり堪能し、そろそろ帰路に着きます。でも、最後にどうしても立ち寄りたい場所があるのでさぬき市との市境手前まで戻ってきました。
夕日の名所・山田海岸です。
と言っても、この時期は山の方に日が沈むんですけどね。でも、空気の澄んだ冬場の夕焼けはまた格別です。
曇ってますけど…
てか、天気予報は快晴やったやん! どうもこのスズキシリーズは天気に恵まれない…
しかも強風やし…
晴れていればほんとに綺麗な夕焼けが眺められます。冬は日が沈むのも早いので、門限の厳しい彼女とも十分ロマンチックに浸れることでしょう。
以前撮影した夏の夕日ですがこんな感じ。
ということで、今回はジムニーをお借りして、意外と映えスポットの多い東かがわ市をドライブしてみました。
これからさらに寒さが厳しくなると外に出るのが億劫になったりしますが、一度ハンドルを握ってしまえば冬のドライブもなかなかいいものです。
ホカロンを腰に貼り付けて、ぜひ空気の澄んだ東かがわ市へ車を走らせてみましょう!
おしまい。
車両協力 = 株式会社スズキ自販香川
モデル = 井上まい