やっぱ、瀬戸内の船旅はいいですね~!
瀬戸内国際芸術祭2022の終わりが11月6日に迫ったこの日、多くの観光客に混じって直島にやってきました。
そのお目当てはこちら、直島ホールで行われる「ヌーヴォー・シルク・ジャポン in 直島 ~XIO(ジオ)~」の公演です。
11月5日と6日の2日間行われる今回の公演ですが、それに先立つ11月4日、地元の小・中学生を招き公開ゲネプロ(通しでのリハーサル)が行われるということで楽しみにやってきました。昨年の玉藻公園・披雲閣で行われたものが本当に素晴らしかったので今から胸が高鳴っております。
現代アートの聖地「直島」でシルク・ドゥ・ソレイユ登録アーティストと鼓童が共演!
地域活性化と文化・芸術の再興を目的に、現代サーカスと伝統芸能がコラボする「ヌーヴォー・シルク・ジャポン」。2020年から開催されているこの公演は、第1回の栗林公園、第2回の玉藻公園・披雲閣に続き今回で3回目となります。
過去2回がともに好評を博したそうで、瀬戸内国際芸術祭の開催年でもある今年は、満を持して現代アートの聖地である直島にて開催。シルク・ドゥ・ソレイユ登録アーティストと世界で活躍する太鼓芸能集団「鼓童」との共演です。
今回は直島の小・中学校が招かれている中でのゲネプロ。昨年はメディア向けに、しかも夜間に行われたのでかなり会場の雰囲気も違ったのですが、公演前の子どもたちのわちゃわちゃとした様子もいいですね。建物そのものがアートな直島ホールも館内が明るく、去年とはまた違った「ヌーヴォー・シルク・ジャポン」が見られそうです。
そして、いよいよ公演のはじまりです。
大きな白い旗が波打つように会場を優雅に回り、厳かにスタート。会場は一瞬で静寂に包まれ、子どもたちも真剣なまなざしで演者さんを見つめます。
列島創成期。穏やかで碧い瀬戸内海は、地殻変動の大舞台だった…
今回は、「ヌーヴォー・シルク・ジャポン in 直島 ~XIO(ジオ)~」と題し、「讃岐の庵治石とサーカス、石楽器サヌカイトと鼓童との出会いが、瀬戸内のいにしえの記憶を呼び覚ます」というテーマなんだそう。公園や博物館などでサヌカイトの音は聞いたことがありますが、演奏として聴くと妙に神々しく感じるから不思議です。
「ヌーヴォー・シルク・ジャポン」ではお馴染みの天女のようなパフォーマンスは何度見ても美しいのひと言!
現代サーカスらしい芸術性に富んだ離れワザが出るたびに、会場の子どもたちからはどよめきと拍手が沸き起こっていました。
若干ストーリー性は感じるものの、静寂と迫力ある演奏の中で演技は進んでいきます。演者さんたちの息づかいを感じたり、躍動感あるパフォーマンスに心を奪われたり、観る人それぞれにいろんな印象を残す演出のようにも感じられました。
今回も報道陣向けに撮影が許されましたが、本当に一瞬たりとも目が離せないので、実は途中から撮る事より観る事に集中する事にしました。もちろん要所要所では撮影しましたが、つい撮る事を忘れてしまうほど見惚れてしまったというのが本音です。
本当は詳細なレポートをしようと意気込んでたのですが、無粋な解説なんて必要ない。それぞれ皆さんが先入観なしで観覧されて、思い思いに感動を味わってほしいと思いました。
主催者である瀬戸内サーカスファクトリー代表理事の田中さんは、瀬戸内の島を舞台にした庵治石とサヌカイトをテーマにした今回の「ヌーヴォー・シルク・ジャポン in 直島 ~XIO(ジオ)~」は、人と自然の共生を表していると言います。元々ある自然の中に人が現れ、またいつかはその人も自然の中で去ってゆく日がくるかもしれない。自然に対して人は脇役であるという謙虚な心を持ちたいですねと語っていただきました。
「ヌーヴォー・シルク・ジャポン in 直島 ~XIO(ジオ)~」は直島ホールで明日まで開催中。現代サーカスと伝統芸能が融合した世界観をぜひ味わってください!
【おまけ】
帰りのフェリーまで時間があったので、直島ホール周辺を少しぶらついてみました。
飛び石連休の中日だったのですが、有休を取って4連休の人もいらっしゃるのか、アートの島・直島には相変わらずたくさんの観光客であふれていました。
一時はコロナ禍での開催が危ぶまれていた瀬戸内国際芸術祭2022ですが、いろんな現地情報によると、最盛期ほどではないにしろ、どこもそこそこ盛況だったようです。
なんだかんだ言っても、やっぱり観光客で賑わう直島が一番「らしい」と思いました。
瀬戸芸も明日まで。最後の1日を直島で締めくくるのもいいと思いますよ。
おしまい。
モデル = 愛(ズーダプロダクション所属)