こんにちは。痛いのが苦手なガーハラダです。
「子供のゲームは1日60分」という香川県の条例案が話題になっていますが、その是非はともかくとして、「うちの子供には何かきちんとした習い事をさせたい」という親御さんは多いと思います。子供にとって、ゲームより夢中になれるものがあればそれに越したことはないですよね。
そんな中、ボクシングに夢中になっている子供たちがいる。しかも、全国大会で二位になった猛者もいるとの連絡を受け、さっそく善通寺市にある元木ボクシングジム&フィットネスクラブさんにお邪魔してきました。
礼に始まり礼に終わる。スポーツマンシップを育むボクシングジム
元木ボクシングジム&フィットネスクラブさんは、小学生から大人まで本格的なボクシングが学べる、県内でも数少ない施設として日々活動されています。
この日伺った小中学生のクラスは総勢7名。火曜・金曜の週2回、それぞれ1時間ほど練習に励んでいます。
ジムの戸を開けると子供たち全員から「こんばんは!」という元気な挨拶が。
もっとわちゃわちゃしているのかなと思っていましたが、キビキビと支度を始めるその姿にいきなり驚かされました。
これはぜひ話を聞かずばなるまいと、挨拶もそこそこに会長の元木さんにお話を伺いました。
ーー今日はよろしくお願いします。さっそくですが、子供たちしっかりしてますね~!
元木さん「当ジムは何より先に礼儀を教えています。危険をともなうスポーツなので、相手を尊重する心を持たないとボクシングは成り立ちませんからね。」
ーー挨拶もそうですが、何か自信に満ちている雰囲気も感じます。
元木さん「体力面で鍛えられるという事もありますが、自分の弱さと向き合い、それを克服していく力も身に付きますので、自然と自信が付いてくるのでしょう。」
ーー決して喧嘩をするわけじゃないでしょうが、いざとなったら自分の身を守れるという安心感も有りそうです。
元木さん「自分の身もそうですが、人を助けてあげなさいと教えています。もちろん腕力じゃなく、広い意味での弱い存在を守れる人になってくれると嬉しいですね。」
人として一番大切なもののひとつですよね。予想以上にしっかり取り組まれている印象です。
そうこうするうちに練習が始まりました。礼のあと、まずは準備運動から。
縄跳びもさまになっています。
ーーちなみに、元木ボクシングジムを始められたきっかけを教えていただけますか?
元木さん「実は僕がボクシングを始めたのは29歳になってからなんです。仕事や対人関係で自分の弱さを痛感する事が多くて、なんとかしたいという思いで始めました。この歳からなので体力的にもきつかったのですが、ボクシングが上達するに従って心も強くなっていったんですね。この経験を多くの人に伝えたい、そんな気持ちでジムを始めました。」
ーー聞くところによると、全国大会で2位になった選手もいるそうで。
元木さん「小学校一年生の子ですね。あと、高校に進学して強豪を倒そうと燃えている中三生や、紅一点アイドル的な存在の女子など、みんな個性のある子たちですので、ぜひ練習の様子などご覧になってください。」
ーーありがとうございます。では、邪魔にならないよう取材させていただきます!
続いてシャドーボクシングかな? 本格的な練習のスタートです。
みんなめっちゃ真剣! 目力もすごい!
全国二位の一年生も動きが軽快で、なぜかかわいい。
そして、ミット打ちにスパーリング。
いつもの基本ルーチンなんだそうですが、間に短い休憩を挟みながら、ことさら私語もなく、黙々と自分に向き合っている印象です。
シュッシュッという音が聞こえそうなくらい動きが早く、シャッターのスピードが追いつかない(笑)
子供のボクシングと侮る事なかれ、近くで見ているとすごい迫力です。
真剣ながらも、ふと見せる笑顔がとてもかわいらしかったり、
サンドバッグを叩く姿が妙にカッコ良かったり、
ボクシングの事なんてまったく分からないので、ただただ圧倒されながら見ていたのですが、真剣に黙々と練習している割にはあまり張り詰めた空気を感じないのは、きっとみんなそれぞれに楽しみながらやってるんだろうなと感じたから。
おしゃべりだけが意思疎通じゃない事をこの歳で分かっているような、そんなふうにも感じて感心しました。
最後はみんなで雑巾がけをして、整理体操で終了。
最後に礼をしたら、空気がガラッと変わって和やかな雰囲気に。
子供の頃にこういう経験をさせるのって、なんだかいいなぁ・・・
でも、将来の夢は・・・(笑)
練習も終わったので、子供たちにも話しかけてみました。
まずは、紅一点、小学5年生のさやかちゃん。
ーーどうしてボクシングをやろうと思ったの?
さやかちゃん「お兄ちゃんがボクシングやってて楽しそうだなと思ったから」
ーー女の子ひとりだけど、さびしくない?
さやかちゃん「そんな事ないです、楽しいです。友達を誘っても来てくれないのでひとりでも頑張ります」
ーーずっとボクシング続けて行きたいですか?
さやかちゃん「う~ん、勉強が大変になるまで続けます」
インタビューの助手ありがとう。じゃぁ、君にも聞こうか(笑)
小学一年生のゆうきくん。
ーー全国大会で2位になったんやって? すごいね、チャンピオンやん!
ゆうきくん「(誇らしげにニヤニヤ)」
ーーボクシングをしてて一番楽しい事ってなに?
ゆうきくん「カウンターが決まったとき。どんなのか見せてあげよか?」
ーー痛いの嫌いやからいいです(笑)将来はどんな選手になりたい?
ゆうきくん「サッカー選手!!」
サッカーかいっ!!!
元木会長も思わずずっこけたわ!(辛い・・・とか嘆いてるし)
ゆうきくん「だって、友達みんなサッカーやってるんやもん~」
わかったから・・・・
って、
復活はやっ!(笑)
練習は真剣にやっていた子供たちも、練習が終われば普通のかわいらしい子供たちでした。
付き添いに来ていたママさんたちにもお話を聞きましたが、怪我などが心配ながらも、子供たちの一生懸命な練習姿にみなさん目を細めながら見ていました。きっと、我が子の逞しさを感じていらっしゃるのでしょう。
心身ともに鍛えるボクシング。お子さんに自信を植え付けるためにも習わせてみてはいかがでしょうか?
元木ボクシングジム&フィットネスクラブさんでは随時練習生も募集中との事。小中学生のクラスは火・金曜日(20時~21時)の週2回、入会金はともに3,000円、月会費は小学生3,000円、中学生4,000円との事です。ほか、1日体験もあり。詳しくはお電話でお問合わせください。
おしまい。
善通寺市金蔵寺町997
TEL 090-8281-8641