香川大学の学生の皆さんが「香川大学×地域×お菓子」をスローガンに、地域のお菓子屋さんとコラボして、香川の銘菓を作る、香川の地域ブランドを作る、そして、香川の未来を作る事を目的として活動するKAGAWA Maker。
今回は、栗林公園日暮亭さんで香川の伝統的な菓子、和三盆作りのワークショップが行われるという事でお邪魔しました。小学生向けという事で掬月亭さんで抹茶点て体験もあるそうです。
好みの木型で作る愛らしい和三盆
それではさっそく日暮亭での和三盆作りの様子から。
最初の会場である日暮亭をざっと紹介すると、江戸時代初期に建てられた茅葺き草庵型の茶室で、武者小路千家の官休庵の茶室の姿を保つ貴重なもの。現在の日暮亭は、明治期に旧藩士より譲り受けた「旧日暮亭」を模して建てられたそうですが、当時を偲ぶ大変貴重な建物なんだそう。
ここに来ると本当に心が洗われます。秋の紅葉シーズンもいいのですが、この時期の青紅葉(青もみじ)も躍動感に満ちていますよね。
日暮亭の趣のあるお庭などを眺めていると、今回参加するちびっこたちが集まってきました。
まずはKAGAWA Makerによる挨拶と説明のあと、さっそく和三盆作りに挑戦です。今回は和三盆糖の粉から練り込んでいくので、いつもよりちょっと難易度が高いようです。
大学生のお姉さんたちに教えてもらい、時には手伝ってもらいながら、みんな真剣な表情でこねこねしています。
唯一参加の男の子ちゃんも頑張っています。みんなに囲まれると緊張するのでは?と思いましたが、時々笑いながら楽しそうにこねていました。
ある程度均一に混ざったら、ダマにならないようふるいにかけてゆきます。
そして、好きな木型に和三盆糖の粉を詰めていきます。
しっかり固まるよう体重をかけて、思いっきりグイグイと力を入れましょう。
ある程度押し込んだら、さらに和三盆糖を追加してグイグイ。
そろそろいいかな…
いちにのさんで、ひっくり返すと…
おっ、いい感じ!
こっちも…
かわいいね~!
みんな、角が欠けたりする事なくしっかり固められていて、上手に出来上がっていました。
何人かのちびっこに感想を聞くと、どの子も最初の和三盆糖をこねるのが難しかったと意外な答え。傍から見ていると木型に詰める方が力も要るし、神経も使うのかなと思いましたが、実はそうでもないみたいです。
はい、よくできました。はなまる!
作法から抹茶点てを教わる貴重な体験
和三盆が出来上がったら、栗林公園の緑を眺めながら掬月亭へ向かいます。
掬月亭(きくげつてい)は、栗林公園内にある茶屋風の建物の中では最大で「大茶屋」と呼ばれていました。江戸初期に建てられた数寄屋造りの建物は、代々の藩主たちに愛されていたのだそう。
どこからでも入れそうな開放的な造りは、格調の高さを感じながらもどこかリラックスできる空間になっています。日暮亭の趣のある箱庭的な雰囲気とはまた違った壮大な景色も魅力の一つです。
ここでは、その立派なお庭を眺めながら抹茶点て体験が行われました。
掬月亭では普段から抹茶をいただくことができるのですが、今回はお茶を点てるところから体験してもらいます。
なかなかお作法から教えてもらえる機会なんてないので、みんな恐る恐る教えてもらったとおりに点てていました。
お話を聴くときは、ちゃんとその人の目を見て聴けてるのがすごい。今回参加してくれた子どもたちは、みんなお行儀良くしっかりしているので、見ていて本当に気持ちいいです。
お抹茶自体はちょっと苦手な子もいたのですが、自分で作った和三盆をいただきながら、自分で点てたお抹茶をいただくのも貴重な体験になったのではないでしょうか。みんな楽しかったそうですよ(笑)
せっかくなので、掬月亭でも一番景色の良い掬月一ノ間で記念撮影。みんな夏休みの良い思い出になったのではないでしょうか?
みんなかわいい(笑)
KAGAWA Makerでは、今回のような和三盆作りのワークショップを定期的に開催しています。また、2022年8月27日(土)には、同じく香川大学生のプロジェクト「ここぢから」とのコラボによる和三盆体験ワークショップが、男木島図書館で開催されます。
皆さんも香川の伝統的な菓子作りを体験してみてはいかがでしょうか?
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