ガーカガワ

中津万象園・丸亀美術館でゆったり過ごす大人の時間

晩秋から冬に向かう、しっとりとした趣のある中津万象園・丸亀美術館でゆったり過ごしてきました。

 

各地から紅葉の便りが届きはじめると、そろそろ冬の足音が聞こえてきます。
そんな小春日和のある日、壮大な日本庭園や芸術に触れる「大人の時間」を過ごそうと、丸亀市の中津万象園・丸亀美術館に行ってきました。

 

森羅万象を意味する回遊式大名庭園・中津万象園

中津万象園は、貞享5年(1688年)に丸亀藩二代目藩主・京極高豊氏により中津別館として築庭された、回遊式の大名庭園です。庭園内には、京極家ゆかりの地である近江の琵琶湖を形どった八景池を中心に、1,500本余りの松が植えられた壮大な庭園美を楽しむ事ができます。

万象園の名は森羅万象、即ち宇宙に存在するすべてのものを意味し、それらを合わせ持つ名園といわれています。

それではさっそく、今回モデルとなってくれた磯兼由香里さんと一緒に中津万象園を散策してみましょう。

 

邀月橋~稲荷神社100本鳥居

中津万象園に入るとまず目に留まるのが、美しく弧を描いた邀月橋(ようげつばし)です。
園内最大の橋で、中津万象園のシンボル的な存在なんだそう。

橋の大きさの割には橋自体の幅は思ったよりも狭く、2人並んでようやく歩ける程度。そのせいか、壮大な橋なのになんとなくかわいいと感じてしまったのは私だけでしょうか?

橋からの眺めは想像していた以上の美しさでした。

邀月とは月を迎えるという意味だそうですが、ここから眺める月は最高なんでしょうね。

いきなりシンボル的な橋を堪能したことで「もしかして好きな食べ物を先に食べちゃったパターン?」と一瞬後悔しそうになりましたが、もちろん中津万象園はこれだけではありません。

人により楽しみ方や感じ方は違うと思いますが、ここからは松を中心とした豪華な庭園風景が続きます。
由香里さんが気になったのは松ぼっくりみたいですけど…

これ以降どうも松ぼっくりが気になっていたようで、視線の先をさりげなく追うと松ぼっくりにたどり着くことが頻繁にあって愉快になりました。

そして、不老不死の堺とされる「松寿関」と呼ばれる門を抜け、

しばらく歩くと圧巻の100本鳥居のある稲荷神社に到着しました。

京都伏見稲荷の千本鳥居とまではいきませんが、その雰囲気はたっぷりあります。
由香里さんも歩きながら「なんだか京都みたい」と、竹林の緑に映える朱色の鳥居群に圧倒されている様子でした。

結婚式や成人式の前撮りなどの撮影場所にも大人気なんだそうです。

 

千代の傘松~母屋

稲荷神社の100本鳥居を抜けると眼前に巨大な傘の形をした松が飛び込んできました。

これは「千代の傘松(別名・大傘松)」と呼ばれる松で、日本の名松百選に選定されているのだそう。
京極家ゆかりの近江の美しい松を、300年の歳月をかけ傘松に仕立てたもので、樹齢自体600年というまさに千代の歴史を感じる雄姿です。こちらもぜひ立ち寄りたいスポットです。

そして、次に訪れたのは、日曜日にはお茶席(有料・500円)として開放している母屋です。

縁側の上には、万象園の名前の由来となった額が飾られています。

開放日以外は基本的に立ち入り禁止なのですが、特別に母屋の中に入れていただきました。

日本庭園には欠かせない茶室ですが、この茅葺き入母屋造りの母屋は、しみじみとした趣を感じる落ち着ける空間です。
ご厚意で入らせていただいたのに、つい長居してしまいそう。ついでにおいしい抹茶があれば最高なのに…と、変な欲が出てくるのも、きっと日本の伝統美をまとった茶室だから。

次は必ず日曜日に来ようと心に誓ったのでした。

 

八景池の島々~海望亭

お尻に根が生えないうちに母屋を後にし、さらに庭園内を散策します。
中津万象園の中央には、琵琶湖を形どった八景池がどーんと広がっているのは先に書いた通り。その八景池には近江八景になぞられた、帆、雁、雪、鐘、晴嵐、月、夕映と銘した八つの島が配されています。

中津万象園は、その島々に架けられた橋を渡りながら庭園を巡るという変化に富んだ趣向が凝らされ、訪れる人を飽きさせません。

途中、縁起の良さそうな弁財天が祀られていたいたので手を合わせたり、

人懐っこい鴨が1羽だけいるという話をスタッフさんからお聞きし、もしかしてこの子かな? なんて想像してみたり、

基本的には松の木が多いのですが、ところどころに紅葉が見られて晩秋の美しさを感じたりもしました。

無料休憩所としても利用できる海望亭にも立ち寄りました。
伝統的な庭園と建物にふれてきましたが、こちらは近代的なモダンな室内です。

2階から眺める景色も良く、庭園を巡って少し疲れた体を休める場所としては打ってつけでしたよ。

ひととおり庭園を巡ったら、さすがにのどが渇いてしまいました。
入口本館まで戻り、併設されているラウンジでお茶するのもいいですね。

窓からは邀月橋も見え、景色を見ながらのスイーツはまた格別でしたよ。

 

特別展「生きていく衝動 石村嘉成展~作品は僕のことば~」開催中!

併設されている丸亀美術館(絵画館)では、2021年1月17日までの日程で特別展「生きていく衝動 石村嘉成展~作品は僕のことば~」が開催されています。

自閉症である石村嘉成氏が、いのちと向き合い描く力強い作品たち。

生き物たちの顔をアップに描き、その迫力とカラフルな色彩が「生きること」のいろんな意味を投げかけてくるようで、しばし見入ってしまいました。こちらを目当てに行かれてもいい位です。

 

以上、趣のある中津万象園と、特別展が開催されている丸亀美術館をたっぷりご紹介しました。
本稿を書いている私自身、なぜか今まで中津万象園さんへは訪れたことがなく、実は今回が初めての訪問でした。
高松市在住の身であるため日本庭園と言えば栗林公園となってしまうのですが、「なぜ今まで行かなかったんだろう」と悔やんでしまうほど実に多彩で、大人の時間を満喫するには最高のロケーションです。

そういえばまだ中津万象園には行ったことがないな…と思われた人こそ、一度行けば二度三度行きたくなる魅力あふれた庭園だと思いますよ~!

お疲れさまでした(笑)

 

モデル=磯兼由香里/Instagram=@ulu_mea
撮影=原田伸一(ガーハラダ)

施設名中津万象園・丸亀美術館
所在地丸亀市中津町25-1
※無料駐車場あり
電話番号0877-23-6326
営業時間9:30~17:00
※最終受付16:30
休業日水曜日
入場料・庭園 大人700円 小中学生300円
・絵画館 大人500円 小中学生200円
・庭園+絵画館セット券 大人1,200円 小中学生500円
※絵画館の特別展開催期間中は別料金となります。