以前から「高松のホテルに泊まるんだけどちょこっと遊べるところってない?」なんて夜グルメとともに聞かれることが多くて、たいてい「夕暮れ時のサンポートがいいよ」なんて答えているのですが、最近話題のあのレンズを入手したので試し撮りがてら散策してみました。
実はオールドレンズネタが毎回そこそこ読まれているので、サンポート高松を紹介すると言いつつマニアックな話しにも触れると思いますが、ぜひご覧ください。
クラシックレンズの味わいを最新の光学技術で現代に蘇らせた「NOKTON classic 35mm F1.4 SC」
エモい写真が撮れると若い人たちの間で人気のオールドレンズ。
本誌ガーカガワでも過去3回に渡ってオールドレンズの入門に最適と言われる「Super-Takmar 55mm F1.8」や、空気まで写すという標準レンズの帝王「Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4」を作例とともに紹介しました。
ただ、オールドレンズは読んで字のごとく何十年も前に作られたレンズだけに、いざ入手するとなると保存状態にバラツキがあって初心者には少々ハードルが高い。そこで今回紹介する「NOKTON classic 35mm F1.4 SC」です。
長野県に本社があるコシナというレンズメーカーがクラシックレンズの味わいを最新の光学技術で磨き上げ、現代に蘇らせたという新品で入手できる「オールドレンズっぽい」レンズなのです。
実は数年前からこのレンズについては気になっていたのですが、まずは本物の(?)オールドレンズを味わってからにしようとこのタイミングの入手となりました。今回初めてこのレンズを使うので不慣れで申し訳ないのですが、作例とともにサンポート夕暮れ散歩をぜひお楽しみください。
高松駅のすぐ裏手、ウォーターフロントにあるサンポート高松は実は人気の夕日スポット
初めて香川を旅行される人だと自家用車やレンタカーであちこち回ると、計画より思いのほか早く回ってしまうなんてことが多いのが日本一小さな県、香川のあるあるだったりします。
結果、ちょっと早めにホテルにチェックインしてゆっくり過ごそうなんてことになると思いますが、JR高松駅周辺のホテルに泊まったならぜひチェックインの後散策してもらいたいのがウォーターフロントに整備された都市公園、サンポート高松です。実は地元の人もたくさん夕涼みにやってくる、高松でも人気の夕日スポットなのです。
すぐ目の前に島が見える瀬戸内海特有の景観。そしてほぼ正面に日が沈むので、条件が良ければ美しい夕日を見ることができます。
あちこちに腰を下ろす場所があるので、ぼーっと海を眺めるのに最適!
逆光で撮ると軽く虹色ゴーストが写りました。個人的にはもう少しはっきり写った方が好きなのでちょっと練習が必要ですね…
でも、この35mmという画角は肉眼で見る景色がそのまま入ってくる画角なのですごく撮りやすい。ポートレートだと50mmや80mmぐらいが最適なのですが、取材なんかで使うにはもう少し周りの景色を入れたいんですよね。そうなると35mmぐらいがモデルさんとの距離感が一番いいような気がします。
せっかくなので赤灯台(せとしるべ)の方まで行ってみましょう。
灯台までの突堤は半分がボードウォークになっていてわりとオシャレ。
ここでもつい、海を見入ってしまいます。
海側から高松シンボルタワーを眺めるのもいいですね。
少し色や明るさは調整していますが、この「NOKTON classic 35mm F1.4 SC」は確かにオールドレンズっぽい。F1.4の開放で撮ると周辺のボケが少し暴れる気がしますが、これもいい味になっています。F8ぐらいに絞れば現代のレンズらしいくっきりとした描写です。
開放のピントはわりとシビアで少しクセのあるレンズなので慣れが必要ですが、このレンズの特性が分かるようになればもっと良い写真が撮れるような気がします。
個人的には、あくまでも今のところですが「Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4」のスッキリとした描写の方が好きかな…。でも、上玉探すの大変なので、当たりハズレを考えると無難に「NOKTON classic 35mm F1.4 SC」でもいいと思います。
まぁ、いずれにしても、もう少しちゃんと撮ってみてから評価しないと不公平ですよね(笑)
関連記事 オールドレンズで父母ヶ浜ポートレート(Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4)
今回は雲に隠れて夕日が見れなかったので、先日 Carl Zeiss (50mm、135mm)で撮ったサンポートの夕日と夜景を貼り付けておきます。
ちょっと早めにチェックインしたけど夕食までにはちょっと時間があるしヒマ~! なんて方にぜひおすすめしたいお散歩スポットです。
小一時間ばかりカメラを持って夕涼みなどいかがでしょうか?
おしまい。
モデル = 吉田春乃 / Twitter @HarunoYoshida